柳澤 修平さんの医療法人沖縄徳洲会 四街道徳洲会病院のインタビュー|ナースフルの職場の魅力 大特集


災害看護のスペシャリストとして

医療法人沖縄徳洲会 四街道徳洲会病院

柳澤 修平 入職9年目

災害看護を学びたいと感じた被災地での経験

 私は九州出身で、看護学校卒業後、福岡徳洲会病院に入職しました。当グループは災害医療に力を入れていることもあり、2004年に発生した新潟県中越地震の際は、被災地での救援活動に参加しました。当時私はICU勤務3年目で、看護師としての業務もひと通りできるようになっており、ある程度自信を持って被災地に赴きました。しかし、実際に避難所に着くと、大勢の被災者を前に、自分が何をして良いのかすらわかりませんでした。
 改めて振り返ると、ICUで働いていた頃は、多くの医療機器に頼って患者さんを看ていたように思います。看護師として一人前になったと思っていましたが、災害看護を経験し、看護師としての無力さ、何もないなかで被災者を支援することの難しさを感じました。
 その後、徳洲会グループの災害医療の拠点病院として当院が開設されることとなり、災害医療の専門家である福岡徳洲会病院の原野和芳先生が初代院長として就任することになりました。私も原野院長のもと災害看護をもっと経験したいという思いがあったため、九州を離れ、当院に移りました。
 災害はいつ発生するかわかりませんので、業務の調整など、多くのスタッフの助けを借りなければなりませんが、スタッフも快く業務調整に協力してくれます。災害看護をやりたいと希望する方はもちろん、地域で子どもを育てながら働く看護師が多くいますので、お互いに切磋琢磨しながら、協力しながら、質の良い看護を提供できればと思います。

災害発生時には先遣隊のメンバーとして海外にも

災害発生時には先遣隊のメンバーとして海外にも

 普段は内科病棟の看護師長として多くの患者さんをみていますが、私は徳洲会グループがバックアップしているNPO法人TMATの看護部会長も務めています。当院では、衛生資材、薬品、テントなどの救援物資も管理しており、私は、日本国内だけでなく海外でも大きな災害が発生すると先遣隊のメンバーとして被災地に入ります。先遣隊は、活動拠点づくりから情報収集などあらゆる準備を行い、第一陣を迎える役割を担います。最近では東日本大震災、ネパール大地震、フィリピン中部台風の救援活動にも参加しました。
 東日本大震災のときには、看護学生にも多く参加してもらいました。ある看護学生が支援本部に「新聞が読めない高齢者がいるので何とかしてあげたい」と伝えてきたため、老眼鏡を2万個配布したのですが、これこそが災害看護の原点だと改めて感じました。看護師経験が長くなると疾患から物事をみてしまう傾向にあり、多くの気付きが得られました。
 私自身、困った子どもたちに対して何かしてあげたいと思ったことが医療従事者を目指したきっかけでもありました。それが実現できる形が災害時の救援活動だと思います。海外での救援活動では、直接言葉は通じなくても思いは伝わりますし、子どもたちの笑顔がみられたときには本当に来てよかったなと感じます。
 また、当院には災害医療に携わりたいというスタッフが多く、同じ志を持つ仲間たちとは普段の業務でも部署間を超え、連携しやすい環境にありますし、何でも言い合える仲なのが強みだと思います。

災害看護に興味のある仲間がたくさんいます

災害看護に興味のある仲間がたくさんいます

 私は全国の徳洲会グループの災害医療の研修に出向いていますが、災害看護に興味がある看護師に対しては、もっと学びを深めるための活動も進めていきたいと思っています。また、日々の臨床においては、救急看護を経験することが、災害時にも役立つと考えています。当院は救急搬送受け入れ件数も多いので、多くの経験が積めると思います。
 日本災害看護学会も阪神・淡路大震災を機に作られたので、歴史も浅く、まだ学術的に体系化されていません。これからの学問になりますので、若い方には積極的に関わっていって欲しいと思います。
 また、災害看護で重要なのは、有事のときに近隣の地域住民をどのように守るかです。それは遠隔地で起こる出来事ではなく、身近な問題として捉えなければなりませんし、地域の信頼を得る、病院としての質が問われるところだと思います。当院には経験の多いスタッフも多く、避難訓練の実施や有事の際のトリアージなどのマニュアルも整備しています。いざというときにはスタッフ一丸となれるチームワークもあります。
 看護師を目指したきっかけの多くは、”困っている人を助けたい”という思いではないでしょうか。日々の多忙な業務のなかで、忘れがちになっている原点に立ち返ることができるのが災害看護の現場です。その思いを胸にまた医療現場に戻ることが、看護の質を高めることにもつながりますので、多くの看護師に災害看護を経験してもらいたいと思います。

※2015年9月時点の情報です。最新の情報とは異なる場合がございますので、予めご了承ください。

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