第2章 腎・泌尿器領域の主な疾患 結石 ~ ナースフル疾患別シリーズの看護師基礎知識 ~

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第2章腎・泌尿器領域の主な疾患
結石

上部尿路結石 腎臓結石 尿管結石

  • 下部尿路結石には、膀胱結石と尿道結石があり、尿路結石の5%を占める。

どんな疾患・病態?

  • 尿路に結石があるものを尿路結石という。
  • 尿路結石のうち95%は上部尿路(腎、尿管)の結石で、5%が下部尿路(膀胱、尿道)の結石である(図4)。
図 4  尿路結石の発生部位と 症状
  • 結石の成分は、カルシウム結石(シュウ酸Ca、リン酸Ca)が約8割を占める。その他にシスチン結石、尿酸結石などがある。
  • 男女比は2~3:1で、男性に多い。
  • 原因は、尿中排泄物質(カルシウム、シュウ酸、マグネシウムなど)の影響、高カロリーの食事、飲水不足などさまざま。

症状

  • 3大主徴は、疼痛、血尿、結石の排出である。
疼痛
鈍痛~激痛まで痛みの程度はさまざま。 悪心、嘔吐、冷汗などがみられることもある。 急性虫垂炎と間違えやすく、鑑別に注意する。
血尿
肉眼的あるいは顕微鏡的血尿が認められることが多い。
結石の排出
5mm以下の結石は自然排出することが多く、一般的に、5mm以上でESWL やTULの対象となるが、10mm までの結石は自然排石が可能とされる。
尿管結石では、側腹部

検査と診断

尿検査
血尿の有無、尿pH、結晶成分などを調べる。
画像検査
X線検査:静脈性尿路造影(IVU)を行い、造影剤の泄遅延、結石の所在を確認する。CTも有効である。
超音波検査:腎結石の診断に有用。腎中心部エコーよりエコーレベルが高く、音響陰影が認められる。X線透過性の高いシスチン、尿酸結石などでは、特に有用である。

治療

保存療法
自然排石促進:5mm以下の結石を自然に排出させる。水分摂取は、1日尿量が2,000ml以上を目安とする。
疼痛に対して鎮痛薬を用いる。
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)
衝撃波エネルギーを結石に照射し、結石を破砕する。破砕された石は、尿とともに体外に排泄される。
腎結石の第一選択治療法。上部・中部尿管結石に施行することもある。
腎臓に衝撃波を照射した 際に、皮下出血する場合があるが、自然に吸収される。
妊婦、出血傾向の強い人、腎動脈瘤の患者は禁忌である。
内視鏡的治療
:珊瑚状結石、水腎を伴う腎盂結石などに用いる。
経尿道的尿管砕石術(TUL):下部尿管結石に有用性が高いが、時に上部尿管結石に対しても行われる。
珊瑚状結石

鋳型結石ともいい、腎盂と腎杯に連続した結石のことをいう。

再発予防

  • 飲水指導、食事指導を行う。
  • クエン酸製剤、アロプリノール、チオプロニン、サイアザイド系利尿薬、マグネシウム製剤が投与される場合がある。
  • 遺伝性疾患であるシスチン尿症(アミノ酸のシスチンが尿中に大量に排出される病気)や、高尿酸血症などがある人は、尿路結石になりやすいので注意する。

看護のポイント

尿路結石は再発率の高い病気であることを患者によく理解してもらい、水分摂取やバランスのとれた食事を指導する
1日2,000ml程度の水分を摂取する
動物性蛋白質・脂肪をとりすぎない
カルシウムを一定量摂取する
シュウ酸をとりすぎない
塩分をとりすぎないなど

下部尿路結石 膀胱結石 尿道結石

  • 下部尿路結石には、膀胱結石と尿道結石があり、尿路結石の5%を占める。

膀胱結石

症状
排尿障害、尿閉、血尿などがある。
排尿中に突然、尿が止まる尿線中絶が特徴的である。
検査と診断
X線検査、膀胱鏡検査で結石の数、大きさなどを診断する。
治療
経尿道的膀胱砕石術、膀胱切石術などを行う。

尿道結石

症状
尿閉に近い排尿困難、疼痛などがある。
前部尿道にある場合は、触診で結石を確認できる。
検査と診断
X線検査、尿道鏡検査で結石の数、大きさなどを診断する。
治療
内視鏡的摘出を行う。