第5章 代謝・内分泌疾患の薬 ~ ナースフル疾患別シリーズの看護師基礎知識 ~

看護師求人TOP > ナースフル疾患別シリーズ > 内分泌疾患 >第5章 代謝・内分泌疾患の薬

糖代謝異常の薬

経口血糖降下薬

■経口血糖降下薬

インスリン注射薬

■インスリン注射薬
重い3大合併症がある人はインスリン注射にする

重症の3大合併症を合併している患者さんの場合、経口血糖降下薬で確実に対応できる場合でも、インスリンの頻回注射療法にしたほうがよい。そのほうが自然なインスリン分泌に近い形での血糖コントロールが可能となり、動脈硬化の進行に抵抗できるためである。

糖尿病神経障害治療薬

■糖尿病神経障害治療薬
尿が赤くなる薬がある

末梢神経障害治療薬のエパルレスタットは、アルドース還元酵素阻害薬という種類の薬の仲間である。この薬を使うと、尿が赤く変色する。患者さんのなかには血尿ではないかと心配する人が少なくないので、最初に処方する際には、その旨を伝えておきたい。

脂質代謝異常・肥満症の主な薬

脂質代謝異常・肥満症の主な薬

尿酸代謝異常の薬

尿酸代謝異常の薬

骨代謝異常の薬

>骨代謝異常の薬
薬の併用に注意を

たとえば、骨粗鬆症の治療のためビタミンK薬を使用している人が、抗血栓・塞栓薬のワルファリンカリウムを併用すると、ワルファリンカリウムの作用が弱くなり、脳血栓などの発生の恐れが生じることがある。このように、薬の併用には、常に細心の注意を払うことが必要である。1つの医療機関で薬が処方されていればその危険性は低いが、患者さんが複数の医療機関にかかっている場合には、気をつける必要がある。

視床下部・下垂体疾患の薬

視床下部・下垂体疾患の薬

筋弛緩薬(きんしかんやく)

抗甲状腺ホルモン薬

■抗甲状腺ホルモン薬

甲状腺ホルモン薬

■甲状腺ホルモン薬

ヨード薬

■ヨード薬
ヨード薬は甲状腺機能亢進症でも使われる

ヨード薬は、その名のとおり、甲状腺ホルモンの原料となるヨードを主成分とする薬剤だが、その化合物のなかには、ヨードが甲状腺に入るのを妨げたり、ホルモンの生成・分泌を阻害したりする作用をもつものもある。そのため、甲状腺機能亢進症用薬として活用される。内服用ルゴール液やヨウ化カリウム液の名で製品化されている。もともとは、抗甲状腺ホルモン薬が開発される前からある活用法で、現在でも、甲状腺クリーゼなどの際に使われている。

副甲状腺疾患の薬

副甲状腺疾患の薬
低Ca(カルシウム)血症だと怒りっぽくなる?

副甲状腺機能低下症で現れる症状の多くは、低Ca血症による症状である。その1つに、神経の興奮がある。知覚・運動・自律・中枢の各神経が興奮傾向を示す。中枢神経が興奮すると、落ち着きがなくなり、イライラしたり怒りっぽくなったりする。被害妄想的になったりもする。副甲状腺機能低下症の治療をしている人がそのような傾向を示し始めたら、治療効果が減弱している恐れがあるので、念のため主治医に報告するようにしたい。

副腎疾患の薬

副腎皮質疾患の薬

■副腎皮質疾患の薬

褐色細胞腫の薬

■褐色細胞腫の薬

その他の内分泌疾患の薬

ガストリノーマの薬

■ガストリノーマの薬

インスリノーマの薬

■インスリノーマの薬

クラインフェルター症候群の薬

■クラインフェルター症候群の薬

ターナー症候群の薬

■ターナー症候群の薬
患者さんに治療法の意味・目的をていねいに伝えたい

ある疾患の治療法に手術療法と薬物療法があり、第一選択肢が手術であった場合…。 手術を快諾する患者さんは多いが、なんとか薬物療法で、と主張する患者さんも少なくない。とくに代謝・内分泌疾患で手術が第一選択肢となっている場合、薬物療法は症状を抑えるだけの対症療法であるケースがほとんどであり、根本的な治療法ではないことが多い。しかし、治療法を最終的に決定するのは、患者さんである。医療サイドがそれを無視して治療を始めることはできない。 したがって、医師はもちろん、看護師も、手術と薬物療法の治療法としての意味・目的の違いや、予後の見通しなどについて患者さんにていねいに説明し、理解してもらうことが大切である。

薬の名称を正確に確認しよう
◆薬の名称は3種類

薬には、化学名、一般名、製品名(商品名)の、3つの種類がある。化学名はその薬の構成元素・分子構造を示しているもので、医療現場で使用されることはほとんどない。一般名はその薬の成分を明示したもの、また製品名はその薬の商品名で、製薬会社が決めたものである。
医療現場では、この一般名と製品名、とくに製品名が、主に使われている。

◆「ヒヤリ・ハット」を防ごう

与薬ミスは、ときに重大な事態を招くので、徹底的に防ぐことが必要である。薬の名称は、似通っているケースが多い。たとえば脂質異常症の薬では、一般名として○○スタチンという名前がいくつもあり、さらに製品名でも、シンバスタチンでは、「シンバスタチン、シンスタチン、シロバスチン」と、よく似たものがいくつもある。
薬の取り扱いは、主として医師と薬剤師が担うが、看護師がかかわることも多い。服用のタイミングや服用量なども含め、常に正確に確認することを心がけ、「ヒヤリ・ハット」を防ぐようにしたい。