認定看護師 透析看護の資格紹介|看護師の転職や求人ならナースフル


透析看護 の認定看護師ってどんな仕事?

安全な透析療法の実施と患者の生活背景を踏まえた指導や支援を行う

透析導入に至る患者は年々増加しており、現在30万人を超えています(2011年末現在)。糖尿病性腎症が原疾患の半数近くを占めていることに加え、高齢化が進んでいることから、心血管疾患など合併症をかかえる患者も増えています。

透析患者は身体の内部環境の恒常性を維持する機能を失っており、透析によって生命活動を維持しています。そのため、安全な透析環境の提供はもちろん、食事や水分制限など、生活面でも個別性の高い指導が求められます。

透析看護認定看護師には、慢性腎臓病の病期に合わせていまの生活が継続できるような働きかけを行ったり、透析導入時には患者が透析療法を生命存続のために必要なものとして納得して受け入れられるようなかかわりが必要です。透析導入後にも、よりよい透析生活が送れるような長期的な支援が求められます。

認定看護師として活躍するナース~Close Up Interview~

透析患者の思いをより深く引き出し身体面、心理面、社会面でとらえることが重要 関東労災病院 透析看護認定看護師 彦坂香世

PROFILE

彦坂 香世 (ひこさか かよ):

1989年に関東労災看護専門学校を卒業後、関東労災病院に入職。2009年、透析看護認定看護師資格を取得。

キッカケから資格取得まで

透析受容ができずにつらさをかかえる
患者の思いに沿った援助がしたい

 私は当院入職後、複数の病棟勤務を経て、血液浄化センターに異動しました。そこで、スタッフが患者さんの個別性に合わせた生活指導を実践しているのを見て非常に感銘を受けました。透析患者さんは週3日の通院に加え、食事や水分など多くの制限があるため、前向きな患者さんばかりではありません。透析が受容できずにつらい思いをしている患者さんを見るなかで、患者さんの思いに沿った援助がしたいと思ったのが学びのきっかけでした。

 教育課程では、自分のなかでぼんやりと理解していた知識がつながっていくのを実感できました。同時に広い視野で身体面、心理面、社会面を含めて、しっかり患者さんのことをとらえていかなければいけないことを学びました。また、目指すものが同じ仲間たちと励まし合いながら学ぶことができ、楽しく有意義な時間が過ごせました。

取得してよかった事

パンフレットを使用して説明や指導を行う彦坂さんの画像

透析導入の患者さんには、パンフレットを使用してベッドサイドや面談室で詳しく説明や指導を行う。

患者の思いやこだわりを深く傾聴し
透析導入の受容に至ったかかわり

 透析療法では、患者さんの血液などの検査データを把握し、患者さんの生活状況も聞きながら指導を行うことが重要です。しかし、以前の私は知識が浅くてアセスメントが充分にできていませんでした。それが、教育課程を経て知識が深まったことで、より深く患者さんの思いを引き出すことができるようになりました。

 病院に戻った後、医師や看護師に透析導入を勧められながらも拒否していた入院患者さんの相談を受けました。患者さんのデータを確認したうえで話を聞いたところ、患者さん自身は透析導入の必要性を理解しながらも、あまりに強くスタッフに勧められるため、拒否していたことがわかったのです。以前の私なら同じように勧めていたと思いますが、患者さんの思いやこだわりを深く聞くことで、指導内容にも反映することができました。次第に患者さんも透析導入を受容できるようになり、導入後の現在は前向きに楽しく生活が送れていると話しています。

現在の活動とこれからの目標

受験時に繰り返し学んだパンフレットや本の画像

パンフレットのほか、「透析ハンドブック」(左上)も患者指導に活用。受験時に繰り返し学んだのは「透析看護」(右上)だという。

外来と血液浄化センターと連携し
患者指導用パンフレットを作成

 2011年に血液浄化センターでシャント異常の早期発見を目的に「シャント評価シート」を導入したのですが、医師から「病棟に入院中の透析患者さんにもこのシートを活用したい」という意向を受け、12年に腎臓内科病棟でも導入しました。今年度は病院全体でこの評価シートの導入を勧めているため、評価内容の理解を深めるために、血液浄化センターと一緒に啓蒙活動に取り組んでいます。また、今年度は腎臓内科医、病棟、外来、血液浄化センターの看護師で慢性腎臓病の保存期から透析導入後まで一貫した指導をするために、プロジェクトチームで取り組んでいます。そのツールとして、「患者指導用パンフレット」の作成や治療に応じたクリニカルパスの作成、改訂に取り組んでいます。これを活用することで、看護師が患者さんの意向を聞き、個別性を重視した指導ができるようになればと思っています。

 今後は、血液浄化センターや病棟へのラウンドなども行い、個別のコンサルテーションにも対応できるよう、活動を広げていきたいと考えています。

認定看護師を目指す方へ

学んだ知識は現場に戻ると理解が深まり
さらに勉強への意欲が高まる

 1つの分野で何か知識を深めたいという看護師にとって、認定看護師の教育課程はよい学びの場だと思います。また、これまでの事例をさまざまな看護理論を使って振り返ったり、実際に現場に戻って患者さんに接すると、講義で習ったことがより深く理解できるようになり、さらに勉強への意欲も高まります。

 認定看護師の教育課程は時間とお金がかかりますので、事前の準備はとても大切ですし、上司とも相談して病院との折り合いをつけたり、自分のワーク・ライフ・バランスも考えることも重要だと思います。しかし、やはり教育課程に進むうえで最も重要なのは、看護師としての基礎となる知識や技術です。1年目から知識や技術を磨き、看護の感性を豊かにしていただければと思います。

関東労災病院 3西病棟看護師長 山田 乃理子さん

CKDの段階から透析導入後まで、患者さんにはさまざまな苦悩や葛藤がありますので、実践モデルとしてQOL向上のための支援を担ってもらいたいと思っています。また、患者指導に力を入れていくためにも、組織横断的に活動し、外来や病棟と、透析導入後は血液浄化センターと、連携を深める役割を担ってもらいたいと思っています。

取材日:2013年3月15日

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