認定看護師 小児救急看護の資格紹介|看護師の転職や求人ならナースフル


小児救急看護 の認定看護師ってどんな仕事?

患児のトリアージや虐待への対応、家族支援などの社会的要請にも対応

救急外来を訪れる患児の多くは軽症だといわれますが、なかには重症化する可能性のある子どもや虐待の事例が含まれている場合もあり、親の育児不安が受診の契機となっていることがあります。

また、地域における小児科医や小児救急態勢の不足などが深刻化し、小児看護の経験が少なく、不安を感じている看護師が多い現状もあります。小児救急看護師には、医学的知識もふまえたトリアージと救急外来における救命救急処置を含めた高いケア能力、実践を通した高い教育・指導能力が求められています。

近年、家庭の育児能力の低下や虐待が社会問題化するなかで、小児救急看護認定看護師が院内で多職種との連携をはかるとともに、社会資源として地域のなかでその能力を発揮し、家族も含めた子どもの健やかな成長・発達のための支援を行う役割を担っています。

認定看護師として活躍するナース~Close Up Interview~

家庭の育児能力の低下や虐待などの社会問題へ 地域連携の橋渡し役として貢献していきたい 伊勢原協同病院 小児救急看護認定看護師 牛見美和

PROFILE

牛見 美和 (うしみ みわ):

1994年に国立横浜病院附属看護学校を卒業後、国立横浜病院に入職。休養を経て2001年に伊勢原協同病院に入職。2009年、小児救急看護認定看護師資格を取得。

キッカケから資格取得まで

小児看護に携わりたいという思いを汲んだ
上司からの勧めで教育課程に進学

 私は国立横浜病院の小児科混合病棟に約5年勤務した後、休職を経て、地元に近い当院に入職しました。小児救急看護認定看護師を目指すきっかけとなったのは看護師長からの勧めでした。いま思えば、「小児看護に携わりたい」という私の思いを師長が汲んでくれたのだと思います。小児救急看護は三次救急のイメージも強く、私でいいのかとも思いましたが、教育課程の資料を読み進めるなかで、母親への育児支援についても深く学ぶことができること、当院のような二次救急の現場でも果たせる役割があることを知りました。

 すでに院内では指導的立場にありましたので、学びを深めることで、病院に戻ったときにも新たな視点で患者さんと接することやスタッフへの指導ができると思ったのも受験の動機です。

 実際に教育課程に進んでみると、同期生はみな、すごく"できる人"に見え、書き慣れない文章に苦戦するなど、毎日のように落ち込んでいました。しかし、同期生には本当に支えられましたし、この出会いがあったことは私にとって大きなメリットだったと思います。

取得してよかった事

牛見さんが作成した本とパンフレットの画像

牛見さんが作成した学童(低学年)向けの本「手術室ってどんなところ?」と、セミナーで母親向けに配布する初期対応のパンフレット。

アセスメントの視点を学ぶとともに
説明の仕方や話し方への意識も変化

 教育課程では、子どもの権利を守ることの大切さやアセスメントの視点について深く学ぶことができ、退院指導でも、より深く家族を支えるという視点をもち、説明の仕方や話し方にも気を配るようになりました。看護師は多くのことを教えてあげたい思いから、資料をたくさん渡して説明をすることがありますが、やはり本当に重要なことは何か、いま必要な情報は何かを見極めて伝えていくことが重要だと思います。

 現在、社会的にも虐待が問題となっており、病院に求められる役割も大きくなっています。子どもたちを保護することはもちろんですが、働きながら子育てをしている人、親など育児で頼れる人が近くにいない人など、育児で困っている母親が多くいますので、どんなことに困っているのかを拾い上げ、子育てに悩む母親を支援できる社会をつくっていく必要性も学びました。

現在の活動とこれからの目標

喜びを語る牛見さんの画像

母親と離れて治療に耐えたことで一回り成長した子どもが「笑顔で退院していくのを見るのがいちばんの喜び」と語る牛見さん。

年齢や発達に応じたアプローチを指導
根拠を示すことで看護の楽しさを伝えたい

 現在は、月に数回の活動日に指導用パンフレットや講習会での資料づくり、呼吸器装着時のチェックリストをつくるなどの緊急時の環境整備を進めています。また、当院では、認定看護師委員会が企画し、各認定看護師が講義を行うオープンセミナーを月1回開催しており、新人看護師の教育プログラムの一環にもなっています。小児看護の経験がない看護師にも興味を持ってもらえるように話題となっているテーマを取り上げるなどの工夫をしています。

 また、小児看護では、説明の仕方やかかわり方1つにも年齢や発達を考慮したアプローチが重要ですので、病棟での実践では、具体的に根拠を示しながら指導するようにしています。スタッフの理解が深まれば、看護がより楽しくなり、やりがいにつながっていくと思います。

 今後も、さらに、地域連携の橋渡し役として、定期的に地域で子育て中の母親と懇談できる場を広げていきたいと思っています。それによって、私が持っている知識や技術をより役立てることができるのではないかと考えています。

認定看護師を目指す方へ

看護師としての経験に知識が加わることで
自分がやりたい看護への可能性が広がる

 小児救急看護の教育課程は日本看護協会看護研修学校しかないため、全国から受講者が集まります。全国に多くの仲間がいることは私にとってモチベーションになっています。また、看護師として多くの経験を積むことは非常に重要なことですが、その経験に根拠が加わることで、自分の目指したいことに近づくことができ、やりたい看護への可能性は広がると思います。

伊勢原協同病院 小児病棟看護師長 小野田 千秋さん

子どもの虐待への対応や、育児能力の低下している家族への支援など、小児看護に携わる看護師に求められる社会的な要求は高まってきています。そうした要請に応えるためにも、今後さらにその活動の場を広げてほしいと思います。牛見さんを目標にする若い看護スタッフも多くいますので、看護スタッフの指導・相談はもちろん、地域との連携、他職種との協働といったところでも積極的にその役割を発揮し、地域医療の向上に貢献してくれることを期待しています。

取材日:2013年3月5日

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