認定看護師 新生児集中ケアの資格紹介|看護師の転職や求人ならナースフル


新生児集中ケア の認定看護師ってどんな仕事?

ハイリスク新生児の救命と生理学的安定化をはかり家族も含めた全人的ケアを実践

産科医療における胎児診断技術の向上により、新生児死亡率は減少していますが、より高度な医療やケアを必要とする新生児は増加しています。

NICUでは、母体内環境から母体外環境への適応が困難で生命の危機にさらされているハイリスク新生児の病態変化を予測した重症化の予防、生理学的安定と発育促進のためのケアが不可欠となっています。そのため、新生児集中ケア認定看護師には、新生児の成育のために神経行動学的な発達を促すための個別性の高いケアの実践と指導に加え、教育的立場からも、その能力を発揮することが求められています。

また、新生児をひとりの人間として尊重するとともに、心理的な危機状態にある親が子どもとの関係を構築できるようにチーム医療を推進し、さまざまな支援を行う役割も担っています。

認定看護師として活躍するナース~Close Up Interview~

ディベロップメンタルケアに力を入れ助産師経験も活かした新生児ケアを実践 東京都立小児総合医療センター 新生児集中ケア認定看護師 福富由紀子

PROFILE

福富 由紀子 (ふくとみ ゆきこ):

1993年に東京都立公衆衛生看護専門学校を卒業後、東京都立広尾病院に入職。東京都立築地産院、東京都立墨東病院、東京都立清瀬小児病院を経て、2010年東京都立小児総合医療センターに異動。2009年、新生児集中ケア認定看護師資格を取得。

キッカケから資格取得まで

なぜその方法でケアを行うのかを考え
応用しながら個別性の高いケアを実践

 私は東京都立広尾病院の産婦人科病棟に入職し、在籍中に助産師の資格を取得した後、築地産院の分娩室や墨東病院のMF-ICUに転勤し、助産師として働いていました。異常分娩時の新生児の蘇生や急変時対応などについて学びたいと考え、NICUに異動しました。1~2年ほどで分娩室に戻るつもりが7年以上NICUに在籍し、上司から、当院開設の準備を進めるにあたり、新生児集中ケア認定看護師の取得を勧められました。

 教育課程入学当初は臨床看護で行っていた技術や、もっていた知識などの疑問に対しての答えが得られると考えていましたが、「自分たちで考える、答えは新生児が返してくれる」ことを学びました。正しいと思って行っていたケアが実はそうではなかったり、別の方法もあるということを知ることのできた学びの多い7ヶ月間でした。

 施設によりケアの方法は異なることもありますが、「なぜそれを行うのか」という考え方のベースが理解できれば、それを応用しながら個別性のある、より良い方法が考えられるようになるのではないかと思います。広島での研修は、今までの知識や技術などを振り返る貴重な時間となり、また全国の施設から集まった仲間との絆は卒業後5年経過した今でも強く続いています。

取得してよかった事

薬剤やケアのチャートなどを作成したノートの画像

教育課程では、同期生が分担して薬剤やケアのチャートなどを作成する。福富さんは「心不全の病態関連図と看護ケア」などを担当。

看護師の業務中心のNICUではなく
新生児の個々の反応に合わせたケアを提供

 教育課程に行くまでは看護師の業務を中心に動いていましたが、講義や実習のなかで「新生児の睡眠覚醒レベルなどに合わせ、個別性のあるケアを行う」ことを学びました。

 現在、当院NICUでは、新生児を中心にスタッフが動き、寝ている時には起こさないようにするなど、新生児を十分に観察しながら個々の反応に合わせたケアを行っています。それにより、新生児の安静を長く保つことができる、できる限りストレスを与えないなど、新生児と家族に優しい看護をめざしています。

 また、助産師の知識や経験も活かして、出生前の母体・胎児情報から新生児の状態を予測してケアを行っています。母親には、特に母乳援助について直接関わりながら、家族看護を行っています。

現在の活動とこれからの目標

ディベロップメンタルケアを実践する福富さんの画像

福富さんが看護研究のテーマにしている「早産時の疼痛緩和」のほか、光や音などを子宮内に近い状態にするディベロップメンタルケアを実践している。

隣接する都立病院の産婦人科と協働し
希望する母親への出生前訪問を開始

 当院では、月1回「認定看護師・専門看護師連絡会」があり情報交換を行っているほか、他分野の認定看護師とコラボレーションして勉強会を実施しています。

 また、都立病院認定看護師連絡会では東京都立病院の15領域70名以上の認定看護師が集まり、都立病院看護職員の看護の質向上を目的としてテーマ別にグループ活動を行っています。私は今年度まで、各専門領域における看護の共通指針となる「家族看護事例集」の作成や家族看護研修会の企画に携わりました。

 平成24年度からは隣接する東京都立多摩総合医療センター産科病棟と協働し、新生児が出生後NICU・GCUに入院する可能性があり、かつ希望する母親に対して出生前訪問を開始しました。現在は新生児集中ケア認定看護師や次席、主任看護師などが訪問を行っていますが、いずれはNICU・GCU全ての看護師が出生前訪問に対応できるようにしていきたいと考えています。

 また現在、早産児の疼痛緩和に関する看護研究に取り組んでおり、その知識を広めるための勉強会なども行っています。処置の際に少しでも疼痛を緩和する看護介入を行い、新生児の表情などを見ながらケアを実践できるようにしていきたいと思っています。

認定看護師を目指す方へ

興味のある分野の学びは
やりがいとよりよいケアにつながる

 根拠をもったケアが実践できる知識と技術が身につきますし、興味をもっていることを突き詰めていくのはすごく面白いと思います。自分のやりがいにもなりますし、それが患者さんと家族のためのよりよいケアにつながると思いますので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

東京都立小児総合医療センター NICU看護長 大和 八千子さん

新生児にも家族にもやさしいNICUづくりのために、認定看護師が協力して盛り上げてほしいと思っています。福富さんは、認定看護師、助産師のほかに病棟の責任者としての立場もあり大変だと思いますが、よりよいものを学ぶ姿勢や行動力があり、性格もさっぱりしていてスタッフの信頼も厚いので、私の右腕として何でも任せられる存在です。

取材日:2013年3月6日

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