認定看護師 乳がん看護の資格紹介|看護師の転職や求人ならナースフル


乳がん看護 の認定看護師ってどんな仕事?

女性や母性を乳がんから守る

乳がん患者は年々増加しており、女性の臓器別がん罹患率の1位となっています。がん治療の選択肢は増えているものの、治療期間が長期化する傾向にあります。乳がんに罹患した患者さんは、病気そのものや治療の副作用など、様々な不安をかかえながら生活を送ることになり、家庭や社会で複数の役割を担う女性にとっては、心理的負担も少なくありません。

乳がん看護認定看護師には、治療選択のための情報提供をはじめ、治療に伴う身体的、心理的、社会的サポートの実施、ボディイメージの変容に対するケア、術後のリンパ浮腫予防のためのアドバイスなど、幅広い役割が求められます。

また、乳がん治療は病状や治療内容をチームで共有し、多職種で問題解決にあたることが重要です。外来、病棟看護師への指導や相談、実践を通じたケアの普及など、組織横断的な働きとコーディーネーターとしての役割が求められます。

認定看護師として活躍するナース~Close Up Interview~

患者さんがよりよく過ごせる環境づくりのために看護の技術や支援を言語化して発信していきたい 帝京大学医学部附属病院 乳がん看護認定看護師 小野智恵美

PROFILE

小野 智恵美 (おの ちえみ):

2001年に同愛記念病院附属高等看護学院を卒業後、帝京大学医学部附属病院に入職。2009年、乳がん看護認定看護師資格を取得。埼玉医科大学大学院看護学研究科に在籍中。

キッカケから資格取得まで

意思決定支援に携わることが多い乳がん
最新の情報を学び患者さんに還元したい

 私は当院に入職後、約3年心臓外科で勤務しましたが、その間に父が悪性リンパ腫で他界しました。がんと向き合いながら生活している患者さんや、終末期を迎えた患者さんを支援したいという思いが強くなったのは、この経験によるところが大きいと思います。

 その後、外科外来に異動しましたが、なかでも乳がん患者さんは治療期間も長く、治療の選択肢も多いため、看護師が意思決定を支えるなど、活躍できる場面が多いように思いました。当時はまだ情報が少なく、告知を受けた患者さんが意思決定をするためにどのようにサポートを行うのがよいか悩むこともありましたが、そのようななかでも乳がんの患者さんは、看護師と一緒に考えながら治療法を決めていくことが多かったのが印象的でした。乳がんは、患者さんと家族が話し合い、意思決定を求められることが多いがん種だと感じています。がん治療は年々進歩していますので、看護師も学ばなければ患者さんに情報提供することができません。自分が学んだことを患者さんにどのように還元するか、その返し方が自分のなかではあやふやだったので、教育課程に進み、勉強したいと考えました。

取得してよかった事

乳がんガイドブックの画像

看護部発行の「乳がんガイドブック」。告知後の患者さんに再度説明するために小野さんが作成したもの。

意思決定支援を重視した、充実したカリキュラム
病院に戻って学びを活かしたかかわりを

 教育課程では患者さんの意思決定の支援を重視したカリキュラムが多く、研修生は"患者さんの力を引き出し支える"というポリシーをもって学んでいました。

 以前の意思決定の場では、「小野さんだったらどうしますか?」と聞かれることもありましたが、私と患者さんとでは価値観や家族構成なども異なります。

 がん告知後から意思決定までの時間は、患者さんと家族のために考える大切な時間ですので、患者さんには、「◯◯さんとご家族にとって何が良いのかを考えて、探していきましょう」とお返事しています。

 また、患者さんからも「(認定看護師から)さまざまな情報をもらえて意思決定の選択肢が広がった」「悩んでいることがクリアになった」と言ってもらえるようになりました。最近当院では、私以外の看護師に思いを話してくださる患者さんも増えており、教育課程で獲得したものは自分の学びだけではなかったということ、勉強したことが患者さんやほかのスタッフにも伝わっていると感じています。

現在の活動とこれからの目標

就労支援のテーマに取り組みたいと話す小野さんの画像

「30代の乳がん患者さんが増えているので、今年は就労支援のテーマに取り組みたい」と小野さんは話す。

臨床現場の改善点やニーズを察知し
学びを深めることで還元していきたい

現在は週1日の活動日に論文を読んだり、最新の情報収集をしています。患者支援では、外科外来の乳がん患者さんが50人を超える日は、がん化学療法導入前の患者さんの不安を傾聴したり、乳房再建を希望する患者さんの支援、治療の意思決定のサポートなども行っています。当院は1,000床を超える大学病院です。学んだことを患者さんに還元するだけでなく、他施設の患者さんに当院の取り組みを伝える役割も担っています。そのため毎年看護研究にも取り組み、学会発表も行えるよう取り組んでいます。

 私の看護師人生は准看護師からはじまり、常勤で働きながら正看護師の資格を取得し、放送大学で学びました。現在は、がん看護専門看護師をめざして大学院に通っています。学び続ける理由を尋ねられることもありますが、ひとえに、臨床現場で感じた改善すべきこと、求められていることに対して学びを深めることで患者さんに還元したいという思いがあるからだと思っています。患者さんがよりよく過ごせる環境づくりのために、看護の技術や支援を言語化して発信していくことが今後の課題です。

認定看護師を目指す方へ

教育課程はアセスメント内容を議論する場
日々の事例の振り返りが重要

 教育課程は、基本から教えてもらえると考えて進学すると、非常に苦労することになると思います。進学前から患者さんのために何をすればいいか、どのようなアセスメントが必要かを考え、日々の実践で事例の振り返りを行うことが大切です。そしてその内容を研修の同期生と議論して深めていくことが教育課程の学びの良さだと思います。

帝京大学医学部附属病院 看護部長 土谷 明子さん

小野さんはとてもがんばりやです。当院の帝京がんセンターではいろいろな取り組みを行っており、乳がん看護の知識や技術を活用しながら、積極的に活躍しています。また、他分野の認定看護師間が互いに情報共有し活躍しており、看護の質向上につながると期待しています。

取材日:2013年4月17日

認定看護師一覧に戻る

ナースフルに希望通りの求人を紹介してもらう 無料登録はこちら!