認定看護師 がん放射線療法看護の資格紹介|看護師の転職や求人ならナースフル


がん放射線療法看護 の認定看護師ってどんな仕事?

安全かつ継続的にがん放射線療法が実施できるよう個別的、全人的な看護を実践

近年、がん放射線療法は、機器や技術の急速な進歩、がん化学療法との併用で治療成績が向上し、手術療法と比べ治療成績に差のないがん種も増えてきました。その最大のメリットは機能温存が可能なことであり、QOL向上にもつながるとして、選択する患者が増えています。また、がんの痛みの緩和にも利用され、そのニーズは今後も増えていくことが見込まれています。

がん放射線療法看護認定看護師は、放射線療法を受ける患者や家族の身体的、心理的、社会的問題をアセスメントするとともに、放射線療法の原理を理解したうえで治療を安全に完遂できるよう支援する役割を担っています。また、有害事象の予防や緩和のための専門的技術を習得し、実践モデルとなることはもちろん、多職種がかかわるがん放射線療法におけるチーム医療のコーディネーターとしての役割も求められます。

認定看護師として活躍するナース~Close Up Interview~

周辺臓器へのリスクや有害事象を予測して説明し放射線療法の完遂をめざして患者を支援する さいたま赤十字病院 がん放射線療法看護認定看護師 長島康恵

PROFILE

長島 康恵(ながしま やすえ):

1989年に大宮赤十字看護専門学校を卒業後、大宮赤十字病院(現さいたま赤十字病院)に入職。2010年、がん放射線療法看護認定看護師資格を取得。

キッカケから資格取得まで

体調の変化や療養生活、治療など
看護師の介入できる場面が多い放射線療法

 私は看護学校を卒業後、当院に入職して以来、循環器科や神経内科、小児科、婦人科病棟をはじめ、多くの病棟勤務を経験しました。その後リニアック装置の更新に伴い放射線科に異動し、リニアック室配属になりました。

 その頃は放射線科医も非常勤でしたので、患者さんへの対応は主に診療放射線技師が担っていましたが、技師が対応できる範疇は限定されています。患者さんが持つ放射線療法についての不安、体調の変化や服用している薬剤についての疑問、治療中の生活に関する相談などは、次の診療まで待つこともありました。リニアック室に勤務となった際、患者相談を受けたり、治療の効率化をはかるためにも、私自身が学ぶ必要があると感じ、認定看護師教育課程の受験を決めました。

取得してよかった事

患者への声かけを大切にしている長島さんの画像

有害事象があっても仕方ない、と考えてしまう患者もいるため「患者への声かけを大切にしている」という長島さん。

幅広くがんの診断や治療を学び
患者さんに個別の支援ができること

 放射線療法は、腫瘍学や病理学、画像診断、治療計画など、幅広い知識を理解したうえで看護につなげる必要があります。教育課程で学んだことで、治療計画から周辺臓器へのリスク、有害事象が発生する時期などを自分で予測し、個々の治療を理解したうえで患者さんに合わせた説明ができるようになりました。エビデンスに基づいた説明は患者さんの治療に対する不安の軽減や意欲につなげることができましたし、患者さんからも質問を受けることが増えました。質問には医師とも相談しながら対応しています。

 放射線療法は治療の完遂が一番の目的です。やり遂げられた時は本当に良かったと思えます。新しい情報を患者さんや病棟スタッフに提供することで、患者さんが少しでも楽に治療が継続できるような支援ができればと思い、活動しています。

現在の活動とこれからの目標

下着や弾性サポーターの画像

浮腫のある患者さんへのアドバイス用に下着や弾性サポーターも用意。リンパ浮腫外来に紹介するなどの連携もはかる。

患者の体調に合わせて主治医や
病棟看護師と相談する調整役を担う

 放射線療法では有害事象の出現を予防・緩和することも看護ですが、治療中にGradeの高い有害事象が起こり、治療の継続にリスクが伴う場合には中断せざるを得ないこともあります。特に化学療法併用時は、有害事象が強く現れますので注意が必要です。定期的な採血検査の結果確認や、有害事象出現時期に合わせて患者さんの全身状態をみることが大切です。そのため患者さんの体調変化に伴い、主治医や病棟看護師と相談し適切な対応ができるように調整役も担っています。もし放射線療法を中断することになっても、患者さん自身の頑張りたいという気持ちを大切にし、他の治療が継続できるように不安を感じさせないような対応を心がけています。

 また月一回の専門・認定看護師会では、他分野の認定看護師との情報交換を行い、がん看護領域の認定看護師とともに院内での勉強会を開催しています。今年は症例を各領域の視点から検討し、どのようにケアにあたると良いかをお話ししました。最近では、病棟看護師から照射部位へのケアについて相談が寄せられるなど、関心の高まりを感じています。

 現在は外来点滴室や乳腺外科外来を行き来して看護師と連携をはかっていますが、今後は病棟のラウンドも開始したいと考えています。新たに配属された放射線科の常勤医と協力しながら、私がすすめられることを増やしていきたいと考えています。

認定看護師を目指す方へ

教育課程への進学はタイミングも重要
興味ある分野があれば認定看護師も選択肢に

 私はこれまでに褥瘡や感染管理、化学療法など、学びたいと考えたテーマはいくつかあり、セミナーなどにも参加し、ジェネラリストとして頑張ろうと考えていました。しかし、それだけでは足りない、学びたいと思った時に、丁度良いタイミングで、がん放射線療法看護認定看護師教育課程が始まり、チャレンジしてみることにしました。放射線療法の分野は今まで、看護師不在でも治療はできるため、看護師が治療室にいない病院もありました。最近は看護師の必要性を強く謳われていますが、まだまだ専門の看護師不足と言える分野です。決して楽ではありませんが、やりがいはあると思います。

 現在は認定看護師の分野も増えていますし、興味のあるテーマが見つかった時には、認定看護師という選択肢があることを思い出して、頑張ってもらえればと思います。一人でも多く仲間が増えることを期待しています。

さいたま赤十字病院 看護師長 東 ひろみさん

長島さんは認定看護師として知識やネットワークを活用し、院内外での活動を拡大しておりますので、私もその活動を支援していきたいと思います。当院は地域がん診療連携拠点病院を標榜し、がんの診断、治療に注力しています。2016年に開院予定の新病院では、放射線療法も強化される方針ですので、今後のさらなる活躍に期待しています。

取材日:2013年3月19日

認定看護師一覧に戻る

ナースフルに希望通りの求人を紹介してもらう 無料登録はこちら!