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看護師の働き方, 看護師転職ノウハウ

看護師長の知られざる実態を解説!看護師長の役割と業務内容・年収について

こんにちは!
医療系キャリアアドバイザー、伊集院ナオコです。

突然ですが、看護師のあなたの職場に「看護師長」はいますか?
多くの医療施設では、現場の看護師をまとめる存在として看護師長というポジションが設けられていると思います。

看護師長とは、病棟や外来などの単位で割り当てられる管理職で、自部署の業務目標を達成するために、現場の看護師を率いていくトップにあたる存在です。
さらに、現場と経営陣をつなぐ“橋わたし役”としての役割も果たしているんです。

師長の役割

看護師長は看護主任を経験して昇進するのが一般的で、看護師として15年以上の経験が必要とされるケースが多いです。

このように、看護師長はベテランの看護師が就任していることが多いので、「師長はちょっと遠い存在だな」と思っている人が多いかもしれませんね。

しかし、看護師としてキャリアアップを考えている人なら、将来的に看護主任、看護師長と昇進していくこともありえます。
ですから、ぜひ看護師長の仕事について知っておくことをオススメします!

というわけで、今回は看護師長の業務内容、やりがい、キャリアアップについて紹介します。

それでは、まいりますっ!

看護師長は部署全体の方向性を決め、現場を動かす原動力となる存在

看護師長が果たす役割は、以下の3つです。


1.業務目標を達成する
病棟で掲げた業務目標を達成することは、看護師長の重要な役割です。
医療施設全体で掲げている理念や目標を、担当する病棟の理念や目標として具体化し、実現していきます。
2.目標達成のためのチームワーク強化
業務目標を達成するには、組織に所属している看護師の協力が必要です。
師長は、部下である看護師たちが想いをひとつにして、目標達成に取り組めるようなチームづくりを行っていきます。
3.看護師を育てる
看護師が育つと、組織全体のレベルアップにつながります。
また、看護師が成長することで業務をうまく権限委譲することができるので、看護師長は自分にしかできない仕事に専念することができるんです。

(参考:新任師長のための看護マネジメント|医学書院

このように、看護師長は部署全体の方向性を定め、現場を動かしていく原動力となる存在なんですね。
続いて、具体的な仕事内容について説明していきます。

看護師長は、看護師のマネジメントから各部署との連絡調整まで、幅広い業務に対応する

先ほどの3つの役割を果たすため、看護師長は以下のような業務を行います。


  1. 看護師のマネジメント
  2. 病棟全体の看護レベルの向上
  3. 医療事故の予防
  4. 看護部長や医師との調整

看護師長の主な仕事4つ

それぞれの仕事内容をくわしく説明していきますね。

【看護師長の業務】
1.看護師のマネジメント

看護師のマネジメント

看護師長の一番重要な業務は、看護師のマネジメントです。
自部署の看護師がポテンシャルを発揮して、働けるように導いていきます。

マネジメントを行う上で欠かせないのは“信頼関係”です。
そのためには、看護師長は“自分がどんな人間で、どんな考えをもっているのか”を部下に繰り返し伝え、自分について理解してもらう必要があります。

また、看護師一人ひとりとのコミュニケーションを大事にして、その人の能力や職場での人間関係、プライベートの事情や価値観などを把握し理解することで、信頼関係を深めていくんです。

現場の看護師は、師長との信頼関係が深まれば、看護師は安心して働くことができ、期待に応えたいという気持ちをもって働くことができます。

【看護師長の業務】
2. 病棟全体の看護レベルの向上

師長の仕事は質の高い看護サービスの提供

患者さんやご家族が病院で安心して過ごせるように、看護サービスの質を向上することも看護師長の重要な仕事です。
具体的には、担当病棟全体の患者さんの容体を把握したりするのはもちろん、看護師が行うケアをチェックし、必要に応じて指導したりします。

また、患者さんからの担当看護師に関するクレームや、患者さん同士のトラブル、医師と看護師のトラブルなどが起こったときは、責任者として対処にあたります。
そして、トラブルを繰り返さないように、原因の改善に取り組むんです。

【看護師長の業務】
3.医療事故の予防

師長は、医療事故の予防の施策を立てる

看護師長は医療事故を防止するために、薬剤や医療器具の正しい管理方法を定めて現場に周知徹底します。

また、看護師たちの危機管理能力を育てるために、「インシデントレポート」の共有などを行います。
(インシデントレポートとは、結果として医療事故や患者に障害を及ぼすには至っていない誤った医療行為や、看護師がヒヤリとした場面の情報共有と分析のための報告書です)

インシデントレポートの書き方については、以下の記事でくわしく紹介していますので、興味のある人はぜひ確認してくださいね。

【看護師長の業務】
4.看護部長や医師との調整

師長は看護部長や医師との調整もする

現場の状況を把握し、看護師たちが働きやすい労働環境をつくっていくことも、看護師長の重要な使命です。
たとえば、現場が人員不足でハードワークが続いていたら、人員の増加を看護部長に掛け合い、経営陣との調整を依頼します。

また、看護師が「医師から情報共有をしてもらえない」と悩んでいたら、師長が医師と看護師との間に入って、問題解決を後押しします。


このように、看護師長は現場をまとめる管理職として大活躍しているんです。
そんな責任重大な看護師長の仕事ですが、師長さんたちはどんなやりがいを感じているのでしょうか?
くわしく紹介していきますね。

看護師長のやりがいは、現場の看護師と一緒に目標を達成すること

リーダーシップ

看護師長が一番やりがいを感じるのは、部署の大きな目標や方針を決めて、現場の看護師と協力しながら目標を達成できたときです。

看護ネットというWebサイトで、看護師長を経験された方が“看護師長のやりがい”を語っていましたので紹介しますね。

私が師長として勤務していた病棟は、内科病棟で高齢の患者さんが多く入院されていました。
高齢であるため、残念ながら入院中に亡くなってしまわれる患者さんもいらっしゃいました。
病棟の看護師たちは、患者さんが元気で退院されていく姿を見たいのに、亡くなった後のお体をきれいに整えて見送る日々が続くと、看護師としてのやりがいを感じることが難しくなります。
(中略)
死を前にした患者さんに対して苦痛などのつらい症状を緩和すること、尊厳を保つこと、大事な家族の命を見守る患者さんのご家族に寄り添うこと、このような看護をもっと提供したいと考えました。
そこで、私の考えをスタッフ全員に伝えて、「看取りケア充実化プロジェクトチームを作るから、仲間に入らないか?」と呼びかけました。
数人のスタッフが名乗りを挙げ、副師長をリーダーとしてチームができました。
チームはまず、看取りのケアに関する本を1冊テキストにして、月1回の勉強会を始めました。
(中略)
このように、スタッフたちが看取りのケアの力をつけて、病棟全体で積極的に取り組むようになったことは、師長としてとても嬉しく、私は看護師たちを誇らしく思いました。
看護師が、一生懸命に看取りのケアをし、お見送りをした患者さんのご家族から、感謝の言葉やお手紙をいただいたことは、印象深く私の心に残っています。

看護師長は、第一線の看護師のように、直接、患者さんの看護をすることはほとんどありません。
そのため「やりがいを感じることができないのではないか?」という看護師もいます。
私自身は、師長として、病棟で目指すべき看護を定め、看護師たちと力を合わせながら、それを実現していく過程がとても楽しく、師長ならではのやりがいを感じることができました。

引用元:看護師長の仕事の魅力(看護ネットより)

看護師長がリーダーシップを発揮して、看護サービスを改善したステキな事例ですよね。

このように、看護師長はチームで大きな成果をあげられたときに、とてもやりがいを感じるんです。
大きな意思決定をすることができる看護師長ならではのやりがいと言えますよね。

また、給料の高さも看護師長のメリットといえます。
看護主任と看護師長を平均した年収は648万円で、役職についていない看護師の平均年収519万円より約130万円も高いんです。※2012年日本看護協会調べ


このように、やりがい十分の看護師長ですが、一方で現場の看護師と経営陣の間にあたる役職なので、両者の板ばさみになって苦労することもあるんです。

続いて、看護師長の苦労についてお伝えしますね。

看護師長が板ばさみにならないためには、看護部長と看護主任との連携が重要

人手不足でハードワークが続いている現場の看護師から「もっと看護師の人数を増やしてほしい」と言われたとします。
そこで、看護師長が経営陣に「人員募集をしたい」とかけあったところ、「経営状況が厳しいので今は人員を増やせない」と言われしまうことも・・・。

看護師長は現場と経営陣の板挟みになることがある

現場の看護師と看護部長では、直面している問題が違いますので、こうした事態を避けることはなかなか難しいです。

しかし、看護師長が看護部長と看護主任の仕事を理解し、両者に違ったアプローチをすることで、双方の意識のギャップを減らすことはできるんです。

というわけで、看護部長と看護主任の仕事内容を説明したあとに、それぞれとの関わりについて説明していきますね。

看護部長は経営陣、看護主任は現場のリーダー

勤める病院によって違いますが、看護師は「看護部」といわれる組織に所属しています。
看護部には、主に以下のような管理職のポジションがあるんです。


  1. 看護部長
  2. 看護師長
  3. 看護主任

※病院によっては、看護部長をサポートする「副看護部長」がいることもあります。

師長の役割

上記のイラストを見ていただくとわかるように、看護部長は病院を運営する経営陣にあたる存在です。
そして、看護師長は各部署のトップで、その下に看護主任や一般の看護師がいるんです。

看護師長の仕事内容については、先ほど説明しましたので、ここでは看護部長と看護主任の役割についてお話ししますね。

看護部長は経営層で、看護師長の上司にあたる

看護部長は、看護主任や看護師長などを経て昇進するのが一般的で、看護師として20年以上の経験が必要とされるケースが多いです。
看護部長は、主に以下の業務を行います。


  1. 病院の経営・運営への参画
  2. 看護師の採用などの人事業務
  3. 看護部全体の年間目標や、看護師の教育計画の決定
  4. 看護部の要望を経営陣へ伝えて、看護師の労働環境を改善する

看護部長は病院の運営にも関わる看護師のトップの存在

看護部長は看護師長と連携を取りながら、病院の運営方針や看護部の年間目標をすべての看護師に浸透させ、実行していきます。
看護部長は、医療施設の経営層という立場であるため、患者さんの看護に直接関わることはほとんどありません。

そのため、看護師長は看護部長に対して、報告・連絡・相談をマメに行い、現場の情報共有をしっかりとしておくことが重要なんです。

看護主任は現場のリーダーで看護師長の部下にあたる

看護主任は看護師長のよきサポート役

看護主任は、看護師長のサポート役であり、現場のリーダーです。
看護主任になる条件として、看護師として10年以上の経験が必要となるケースが多いんです。

看護主任は、主に以下の業務を行います。


  1. 患者さんに対する看護全般
  2. 看護師長が行うマネジメントのサポート
  3. 看護師の指導

このように、看護主任は一般の看護師と同じように患者さんのケアを行っています。
そして、看護師や患者さんの状況を把握して、師長のマネジメントのサポートもしてくれる、心強い存在なんです。

看護師長が看護主任と良好な関係を築くためには、仕事の権限委譲を行ったり、経営層から聞いた情報を適宜共有するなど、看護主任の視点を引き上げていくことが重要です。


ここまでで、看護師長の業務内容に関する知識は深まりましたか?
最後に、キャリアアップを目指す人のために、“看護師長になる方法”について、お伝えしていきますね。

看護師長になる方法は、今の職場での昇進か転職

看護師長になるには、以下のふたつの方法があります。


  1. 勤務先で看護師長に昇進する
  2. 転職した先で看護師長になる

くわしく説明していきますね。

【看護師長になる方法】
1.勤務先で看護師長に昇進する

管理職に昇進するために必要な経験年数やスキルは病院によって違いますが、早ければ30歳くらいで看護主任に、40歳くらいで看護師長に抜擢される場合があります。
もし、あなたがすでに看護主任を経験している場合は、看護師長へのキャリアアップも視野に入れてもいいかもしれません。

キャリアアップ

ただ、看護師長になるときは、看護師長のポストに空きがあるのかが大きく影響します。
つまり、あなたの部署の看護師長が就任したてなら、しばらく師長に昇進することはないので、あなたに能力があっても看護師長になるのに時間がかかるんですね。
逆に、急に看護師長のポストが空いた場合は、少し経験が不足していても昇進する可能性があるんです。

【看護師長になる方法】
2.転職した先で看護師長になる

転職することで看護師長へキャリアアップする方法は、主に以下のふたつです。


1.ヘッドハンティング
ヘッドハンティングとは、ほかの医療施設からの引き抜きのことです。
たとえば、あなたの知人が勤める病院で管理職のポストが空いたときに誘いがかかるなどのケースです。
ヘッドハンティングのメリットは、知人から病院の内情を聞いておけること。
ただ、一度内定をもらってしまうと、知人が関係しているため辞退がしにくいので、慎重に決めてくださいね。
2.紹介会社の利用
看護師長を募集する病院は、その求人情報を公開されないことが多いです。
なぜなら、看護師長の退職が公になると、現場や患者さんが動揺する恐れがあるからなんです。
そのため、看護師長の求人は「非公開求人」となることがほとんどです。(非公開求人とは、Web上などでは公開されず、紹介会社が自社の登録者だけに紹介する求人のことです)
師長の求人情報を知りたい場合は、紹介会社を活用することをオススメします。

紹介会社利用のススメ

紹介会社を利用すれば、職場の雰囲気などを事前に教えてくれたり、あなたの代わりに病院と年収の交渉を行ってくれたりするなど、さまざまなメリットがあります。
また、複数の勤務先を同時並行して進めることもできるので、自分に合った職場を選ぶことができるんです。

看護師求人を専門に紹介しているナースフルでは、看護師長を含めた管理職の非公開求人を多数扱っていますので、ぜひ活用してくださいね。

いかがでしたか?

あなたの上司である看護師長の仕事内容や考えていることが少しイメージできたでしょうか。
看護師長をはじめとした管理職の仕事は大変な面もありますが、その分だけやりがいもとても大きいです。
もし、管理職になりたいと思っている人は、ぜひ前向きにキャリアアップを検討してみてくださいね。

ナオコの転職業界 本音トーク

ナオコさん、相談です。

あら、何かしら?

実は私の友達のナースが転職を考えていて・・・。

今、どこかの転職情報サイトを利用しようとしているそうなんですが、自分の個人情報をやみくもに登録するのはイヤだし、どうしようか迷っているみたいで・・・。

そうなのね。
じゃあ転職情報サイトの選び方をアドバイスしておこうかしら。

ほわわわ!
ぜひお願いします!

えっとね。
転職情報サイトを選ぶ際のポイントはね・・・。

そのサイトの「運営会社」をチェックすることよ。

運営会社・・・ですか?

そうよ。
実は運営会社によって、取り扱っている求人にバラつきがあるのよ。

たとえば、●●社では紹介してもらえた求人が、■■社のサービスを利用すると紹介してもらえないケースがあったりするの。

えええ!?
そんなことがあるんですか・・・!?

そうよ。
正確には「●●社にはあった求人が■■社にはないことがある」と言ったほうが分かりやすいわね。

えっ、ど、どうしてそんなことが起こるんですか・・・?

それはね、求人紹介会社のビジネスを考えれば分かるわ。

求人紹介会社はボランティアで求人を紹介しているわけじゃない。
ビジネスで求人を紹介しているの。
看護師の転職を成功させることで、求人情報を登録していた会社から紹介料をもらっているのよ。

で、今、紹介会社はものすごく増えている。
そんな激化する求人業界において、紹介会社同士の差別化をはかれる部分、それが「求人情報」なの。

つまり、“他社よりいい求人情報を取り扱っているかどうか”で、紹介会社の価値が決まるのよ。

紹介会社からすると、求人情報はいわゆる“自社の商品”になるわけね。

ほわわ・・・。
いい求人情報を揃えることが、その紹介会社の運命を握るんですね・・・。

そうよ。
だからね、転職情報サイトを選ぶ際は“そのサイトにどれだけ魅力的な求人が掲載されているか?”という視点で選ぶといいわ。
あとは求人のは「量」なんかも大事よ。
量がたくさん掲載されているということは、転職者ごとの条件に合った求人も多いはずだから。

求人の「量」・・・。

そう。
言い換えると、「求人の掲載件数が少ない転職情報サイト」は避けたほうが無難ってこと。

・・・そう考えるとね、ぶっちゃけなところ、大手の紹介会社が運営するサイト以外の選択肢はないのよ。

えっ・・・!?

今の時代、いろいろな転職情報サイトがあるわ。
でもね、やっぱり、大手の求人サイトには、大手なりの強みがあるのよ。
一言でいえば、単純に「病院とのネットワーク」の強さが違う。

病院とのネットワーク・・・!?

大手の中には古くから求人紹介ビジネスをおこなっている会社があるわ。
そういう会社は多くの病院にたくさんの看護師を紹介してきた。
その実績があるからこそ、病院側はその求人会社を信頼して、ほかの紹介会社には出さないような「特別な求人」を出したりするのよ。

特別な求人・・・?

そうよ。
その求人会社にお世話になっているからこそ、その紹介会社にだけスペシャルな求人を出すってこと。
そうすれば、その紹介会社を利用する看護師も増えるでしょ?
病院と紹介会社は持ちつ持たれつの関係なの。
いい意味でね。

なるほどです・・・。

あと、大手の紹介会社を選ぶメリットはもうひとつあるわ。

それは何ですか?

大手の紹介会社の場合、「キャリアアドバイザー」の“質”が平均して高いってことね。

キャリアアドバイザー?

キャリアアドバイザーって、ナオコさんみたいに、求人の紹介や面接のサポートなどをしてくれる人のことですか?

そうよ。
大手はキャリアアドバイザーの“質”が違う。
なぜなら、単純に優秀な人が集まりやすいから。

優秀な人が集まりやすい・・・!?

大手の紹介会社はお給料がいいこと以外にも、そこで働くやり甲斐も大きいわ。
誰しも大企業で働くことに憧れるでしょ?
だから、優秀なキャリアアドバイザーが他社からどんどん転職してくるの。

説明が長くなっちゃったけど、私の話を総合すると、転職で失敗したくないのなら、まずは大手の紹介会社が運営している転職情報サイトに登録したほうがいいってこと。

たとえば、リクルートが運営している「ナースフル」とかね。

ほわわわ・・・。 看護師の転職は奥が深いです・・・!

もっと知識をつけませんか?

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