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入職してからギャップを感じる看護師が多い!介護施設で働く看護師の仕事内容と給料・求人まとめ

突然ですが、看護師のあなたは高齢者看護や認知症看護に興味はありますか?
もし興味があれば、介護施設の看護師として働くことを検討してみませんか?

介護施設の看護師

こんにちは!
医療系キャリアアドバイザー、伊集院ナオコです。

以前、訪問看護師についての記事でも話しましたが、日本は深刻な高齢化社会を迎えています。
そして、介護サービスを受ける対象である65歳以上の高齢者は、2000年から2013年の13年間で149万人から471万人に増加しています。
つまり、介護サービスを受ける高齢者が3倍以上に増えているんです・・・!

そのため、「介護施設」は増加傾向にあります。
介護施設とは、“高齢者が介護サービスを受けながら生活できる施設”のことを指します。

そして、この介護施設には看護師の配置が義務づけられていますが、実は約半数の施設で看護師が不足しているんです・・・!
平成26年 株式会社三菱総合研究所調べ

では、なぜ介護施設で働く看護師が不足しているのでしょうか。
それは、介護施設で働くことで看護師としてのスキルが落ちるのではないかと心配する看護師が多いからなんです。

しかし、介護施設で働くと看護師としてのスキルが落ちるとは言い切れません。
なぜなら、介護施設では病院と比較すると医療処置を行う機会は少ないものの、認知症看護やターミナルケアなどの経験を積むことができるからです。

さらには、入居者と長期的に関わることができるので、入居者に向き合った看護が実現できるというやりがいもあります。
また、夜勤なし・残業少なめといった職場が多くワークライフバランスがとりやすいこともメリットといえるでしょう。

介護看護師として働くメリット

このように、看護師が介護施設で働くメリットは意外と多いのですが、その事実はあまり知られていません。

というのも、介護施設で働く看護師は看護師全体の6%しかいないからなんです。※日本看護協会調べ
そのため、介護施設で働く看護師のリアルな情報を知らない人が、まだまだ多いんですね。

というわけで、今回は介護施設で働く看護師の仕事内容や勤務先の種類、給料事情について紹介していきます。

それでは、まいりましょう。

介護施設で働くメリットとデメリットを知っておこう

介護施設で働くことを検討するにあたっては、どんなメリットやデメリットがあるのか気になりますよね。
というわけで、まずは介護施設で看護師が働くメリットについて説明していきます。

介護施設で働くメリットは、ワークライフバランスがとれることや看護スキルを伸ばせることです

介護施設

介護施設は、“高齢者の生活の場”です。
そのため、病気の治療が目的である病院とは違って、高齢者が快適に暮らすことが介護施設の目的になります。
この介護施設の目的が、看護師の仕事内容に影響を及ぼします。

また、介護施設と病院が大きく違うのは、医師や看護師などの“医療従事者の数”です。
介護施設では、医療従事者よりも介護を行うケアスタッフのほうが、圧倒的に多いんです。

こうした介護施設の状況をふまえて、介護施設で働く看護師のメリットを説明していきますね。


1.ワークライフバランスがとりやすい
介護施設は夜勤がない職場が多いため、勤務時間が短い傾向があり、ワークライフバランスがとりやすいです。
施設によってはオンコール対応がありますが、その場合でも月に3、4回など頻度が少ないことがほとんどです。
2.入居者と長期的に関われる
介護施設の入居者の平均在所日数は1年弱ほどで、病院と比較すると長期間にわたります。
そのため、看護師はじっくりと入居者とコミュニケーションをとりながら、健康をサポートできるんです。
入居者一人ひとりとじっくり関わりながら看護がしたい人にオススメの環境です。
3.介護のスキルが伸ばせる
介護施設で働くことによって介護のスキルを伸ばせます。
介護のスキルは、高齢化が深刻化している日本では今後ますます必要とされていくでしょう。
介護施設以外の職場でも高齢の患者さんは増加傾向にあるので、介護スキルを身につけておくと、ほかの職場でも活躍できます。
4.判断力が身につく
介護施設は病院よりも医療従事者が少なく、施設によっては常勤の医師がいないこともあります。
そのため、患者の急変が起きたときに看護師が状況を見立てる場面が多いです。
たとえば、医師に診察してもらう必要があるのかを判断したり、医師の診察までにどのような応急処置をするべきかを判断したりします。
このような状況は大きな責任を感じますが、判断力が身につく経験ができるともいえます。
5.コミュニケーション力がアップする
介護施設は、多くのケアスタッフと少数の医療従事者で構成されます。
看護師が介護施設で働く場合、このケアスタッフと協力関係を築くことがとても重要なんです。
というのも、ケアスタッフは入居者と接する時間が長く、一番近くで様子を見ています。
そのため、入居者のちょっとした変化に気づくことができるからです。

ケアスタッフの気づきは、入居者が急変したときに看護師が見立てを行う助けになるんですね。

こうしたケアスタッフとの交流を通じて、看護師のコミュニケーション力もアップしていくでしょう。

6.ブランク後の復帰がしやすい
介護施設で働くためには、基礎的な看護技術があれば大丈夫です。
なぜなら、介護施設での看護業務は、経管栄養や痰の吸引、バイタル測定や服薬管理などの“健康管理”がメインだからです。
そのため、結婚や子育てなどで看護師としてのブランクがある人でも、比較的スムーズに復帰することができます。
実際に介護施設で働いている看護師は、子育てがひと段落した40~50代の年齢層の人が多いんですよ。

介護看護師として働くメリット

このように、介護施設で看護師が働くメリットは多いです。
しかし、実際に介護施設で働くことを検討するためには、デメリットについても知っておきたいですよね。

そこで、次に介護施設で働くデメリットについても説明していきます。

介護施設で働くデメリットは、プレッシャーが大きいことや職場の人間関係に悩む可能性があることです

悩む看護師

介護施設で働くときの看護師の仕事内容をメリットと捉えるか、デメリットと感じるかは人それぞれです。
つまり、介護施設で働くデメリットは、先ほど伝えたメリットを違う視点で捉えたものなんです。
では、デメリットについて詳しく紹介していきますね。


1.責任やプレッシャーを感じる
病院では医師の判断を基に看護師が動くことがほとんどですし、同僚の看護師とも相談ができます。
しかし、介護施設では医師や看護師の数が少ないために、看護師が一人で入居者の急変の見立てをしていく機会が多いです。
人によっては、自分の判断に不安を感じたり、責任の重さをプレッシャーに感じたりすることもあるでしょう。
2.介護スタッフとの人間関係に疲れてしまう可能性がある
介護スタッフと良好な関係を築くことは大事ですが、気を遣って介護業務を手伝い過ぎて業務量が多くなってしまうことがあります。
また、介護スタッフとの仕事の境界線をあいまいに感じて不満をもつ看護師もいるようです。
自分がストレスを感じない程度に、うまくコミュニケーションをとっていくバランス感覚が必要なんですね。
3.医療処置スキルが低下する可能性がある
基本的に介護施設で行う医療処置は、基礎的なものが中心です。
そのため、身につけてきた医療処置のスキルが低下してしまう可能性があります。
医療処置スキルを低下させたくない場合は、介護施設のなかでも医療処置が多い施設を選ぶといいでしょう。
こちらについては、後ほど説明しますね。
4.施設によってはオンコールの対応が多い場合がある
ほとんどの介護施設ではオンコールの対応は月に2、3回程度です。
しかし、オンコール体制は施設によって違うため、月に7、8日以上のオンコール対応をするという施設もあります。
オンコール体制については、入職前にしっかり確認しておきましょう。
5.給料が下がる可能性が高い
ナースフルの調査によると、20代後半の介護施設で働く看護師の平均年収は359万円です。
同じ年代の病院看護師は平均年収413万円なので、給与水準が50万円ほど低くなっています。
介護施設は夜勤がほとんどないため、夜勤手当がつかないので給与は低くなる可能性が高いんです。

デメリットのなかで、とくに看護師が不満を感じているのが介護スタッフとの人間関係です。
介護と医療でお互いの専門領域が違うために、なかなか相手の考えが理解できずに衝突することが多いようです。

そのため、実は介護スタッフ側も看護師に不満をもっているケースが多いんです・・・。
Webの掲示板では、介護スタッフが看護師に対する不満をもらしていました。

私は老健で働く介護職です。
介護施設では、介護職も看護職もどっちが上位とか関係なく、対等な立場だと思って働いてきました。

しかし、最近入職した看護師に実務経験の乏しい正看さんが入ってきまして、その方曰く、この施設の介護職はなってない、レベルが低すぎ!とかなりのダメ出しというか、上から目線での見下したような言い方をされることが多くなりました。
その看護師さんも、他職種のことをあーだこーだ言う割には、痰がらみの利用者様に吸引することもできず、点滴の針も刺せないようで、急変時はすぐに医師に連絡とって、何でも救急搬送してしまうような看護師です。

確かに、うちの施設の介護職のレベルは、自分でも言うのもなんですが、確かに高くないと私も思っています。
でもこの仕事はチームワークだと思っていますので、お互いが罵りあってはダメだと思う分、その看護職言う、「看護師はプライドが高いの!介護職はそれなりの地位なんだから、その程度なのよ!」という言い方に、とても納得できないものが私にはありました。

引用元:介護施設で勤務する介護職です(Yahoo!知恵袋より)

この話を聞いて、あなたはどう思いましたか?
お互いに介護と医療のプロとして尊重し合って仕事がするのが理想ですが、現実はなかなかそうもいかないようです・・・。


このように、介護施設は看護師にとって、メリットもデメリットも多い勤務先です。
これまでの情報を聞いて、メリットにより魅力を感じたなら、あなたは介護施設に向いていると思います。
デメリットがどうしても気になる人は、転職するべきかを慎重に考えた方がいいでしょう。

そこで、介護施設に向いている看護師の人物像について、まとめてみました。


  1. 責任がある仕事を任されることにモチベーションを感じる
  2. 異なる立場の人と円滑にコミュニケーションがとれる
  3. 緊急時に適切な見立てが行える判断力がある

モチベーションが高い女性

上記の2は、介護スタッフと関わることが多い介護施設の看護師に、とくに必要な素養です。
こうした人物像に加えて、下記のような経験があると介護施設から歓迎されるんです。


  • 高齢者ケア施設での勤務経験
  • ターミナルケアや看取り経験
  • 認知症看護などの高齢者に関する専門・認定看護師の資格

ただ、これらの経験や資格は必須ではないので安心してくださいね。

さて、これまでの情報から「私は介護施設に向いているかも」と感じた人も、「ちょっと不安だけど興味はあるかも」と思った人もいると思います。
そんな人たちは、介護施設での具体的な仕事内容がわかれば、さらに自分が働くイメージがわくと思います。

というわけで、次からは看護師が働く介護施設の種類別に、具体的な仕事内容を紹介していきます。

介護施設の種類と要介護度について知っておこう!

介護施設により入居条件が違う

まず説明しておきたいのは、介護施設は次の4つに分類されるということです。
そして、施設の種類によって、「要介護度」などの入居条件が決まっています。


1.介護老人福祉施設
要介護度や医療ニーズが比較的高く、看取り件数が多いです。
2.介護老人保健施設
入居者の要介護度や医療ニーズが比較的低く、在宅復帰をサポートする施設です。
3.介護療養型医療施設
医療処置が必要な入居者が多く、医療従事者の数が多い傾向があります。
4.有料老人ホームなど
入居者の要介護度や医療ニーズが低く、医療処置が少ないです。

介護施設の種類によって看護師の役割が違う

要介護度とは、対象者がどの程度の介護を受ける必要があるかを示す数値のことです。
要介護度は“要支援”“要介護”に分かれていて、要支援よりも要介護の方がより介護を必要としている状態です。
さらに、要支援は1~2、要介護は1~5に細かく分類されていて、数字が大きい方がより介護を必要としているんです。

つまり、介護施設の種類によって入居者の要介護度に違いがあるんですね。
そして、入居者の要介護度の違いは、施設の雰囲気や看護師の仕事内容などに大きく影響します・・・!

というわけで、まずは要介護度について詳しく説明しますね。

要介護度は、数値が高いほど介護の必要性が高いです

要介護度

要介護度の目安は、以下の通りです。


●要支援1
基本的な日常生活能力はあるが、介護予防や入浴などの一部介助が必要な状態
●要支援2
歩行が不安定などにより、生活の一部で部分的な介護が必要な状態

“要支援”の状態で介護施設に入るケースは少ないです。
介護施設の入居者のほとんどは、次に説明する要介護1以上に該当します。


●要介護1
要支援2と同程度の介護が必要で、認知症の可能性や半年以内に大きな状態変化がある可能性が認められる状態
●要介護2
自力での起き上がりが困難で、排泄や入浴などで部分的に介助が必要なため、軽度の介護が必要な状態
●要介護3
自力での起き上がりや寝返りが困難で、排泄や入浴などで全面的な介助が必要なため、中度の介護が必要な状態
●要介護4
排泄・入浴・着替えなど多くの行為において全面的な介助が必要なため、重度の介護が必要な状態
●要介護5
生活の全てにおいて全面的な介助が必要なため、最重度の介護が必要な状態

要介護の数値の違いによって、対象者の状態がかなり違うことがわかりますよね。
たとえば、要介護1ならサポートがあれば自分で動くことができますが、要介護3以上の場合は介護のサポートなしでは生活がままならない状況です。

看護師の仕事は介護施設によって違う

そして、看護師が働く勤務先にどのくらいの要介護度の入居者が多いかによって、看護師の仕事内容も変わってきます。

というわけで、次に介護施設の種類と入居者の特徴について説明していきます。
さらに、施設ごとの看護師の仕事内容についても詳しく解説していきますね。

看護師が働く環境による仕事内容の違いを知っておこう

先ほど説明した4つの介護施設の特徴や、そこでの看護師の働き方について順番に説明していきますね。

【看護師が働く介護施設】
1.介護老人福祉施設
●もっともハードな職場です

食事の介助

「介護老人福祉施設」は、65歳以上で要介護3以上の認定を受けている方が入居する施設です。
常に介護が必要な比較的重度の方、緊急性の高い方が優先的に入居することができます。
また、高齢者が最期まで過ごすことができるのも特徴です。

介護老人福祉施設は、「特養(特別養護老人ホーム)」という呼び方をすることもあります。
(特別養護老人ホームは、介護老人福祉施設の形態のひとつです)

看護師が働く場所としての、介護老人福祉施設の特徴を以下にまとめました。


  1. 常勤の医師がいない施設が多く、看護師が見立てをする機会が多い
  2. 入居者の要介護度が比較的高く、認知症が進んでいる傾向にあるため、医療ニーズが比較的高い
  3. 入居者の平均在所日数が長く、看取り件数も増加傾向
  4. 基本的に夜勤はないが、60~70%の施設でオンコール対応がある

介護老人福祉施設にはこうした特徴があり、“重度な介護が必要な高齢者の人生の最期をサポートする”施設といえます。
それぞれの特徴について、詳しく説明していきますね。

【介護老人福祉施設の特徴 その1】
常勤の医師がいない施設が多く、看護師が見立てをする機会が多い

医療的判断をする看護師

介護老人福祉施設には、医師と看護師の配置が義務づけられていますが、医師は非常勤でも問題ありません。
そのため、ほとんどの介護老人福祉施設は非常勤の医師を雇っています。

このように、医師が非常勤で不在であることが多く、入居者の急変が起きたときに医師の診察を受ける必要性の有無、経過観察などの見立ては看護師が行います。
もちろん、ケアスタッフや施設長に意見を聞くことも必要ですが、最終的に見立てをするのは看護師です。

また、介護老人福祉施設は、看護師を“利用者100人あたり3人以上”配置することが義務づけられています。
実は、この配置基準は介護施設の中で最も少ないんです。
その分、看護師へのプレッシャーが大きいといえます。

【介護老人福祉施設の特徴 その2】
入居者の要介護度が比較的高く、認知症が進んでいる傾向にあるため、医療ニーズが比較的高い

体位交換

介護老人福祉施設では、入居者の条件を“要介護度3以上”としています。
実際には、入居者の要介護度の平均値は3.89となっており、この平均値は年々上がっています。
社会保障審議会 介護保険部会より

この平均値は、介護施設4種類の中で2番目に高い数値です。
そのため、介護老人福祉施設は介護業務の量が多いため、看護師は看護業務だけでなく介護業務を行う機会も多いです。

そして、医療処置が必要な入居者も比較的多いので、少人数の看護師で多くの医療処置もこなします。
さらに、認知症治療が必要な人も多いために、認知症ケアについての知識も必要となります。
このように、介護老人福祉施設の看護師は、医療処置だけでなく、介護や認知症ケアも行っていきます。

そのため、介護老人福祉施設は4つの介護施設の中で一番ハードな職場といえるでしょう。

【介護老人福祉施設の特徴 その3】
入居者の平均在所日数が長く、看取り件数も増加傾向

看取り

介護老人福祉施設では看取り前の入居者が多いことから、入居者の平均在所日数が長く約4年にも及びます。
この在所日数は、介護施設の中でも一番長い期間です。
そのため、介護老人福祉施設で働く看護師は、終末期の患者に対するケアである「ターミナルケア」の知識をつけていく必要があります。

また、2015年の診療報酬改定により、重度者の積極的な受入れや看取りを評価する指標が追加されました。
そのため、ますます介護老人福祉施設の入居者の要介護度が上がり、看取り件数が増えると予測されています。

【介護老人福祉施設の特徴 その4】
基本的に夜勤はないが、60~70%の施設でオンコール対応がある

オンコール

介護老人福祉施設では24時間体制で利用者をサポートしていますが、看護師の夜勤は義務づけられていないため、ほとんどの施設で夜勤はありません。
そのため、給料は常勤で日勤のみの病棟勤務とあまり変わらないくらいの水準です。

また、夜勤がない施設のうち約6~7割はオンコール体制を実施しています。
介護老人福祉施設の月間のオンコール対応日数は平均7.3日なので、週に1~2回はオンコール対応があります。
このオンコール日数は、介護施設のなかでは多いほうといえます。

【看護師が働く介護施設】
2.介護老人保健施設
●在宅復帰する入居者が多いです

リハビリ

「介護老人保健施設」は、介護やリハビリなどを提供して在宅復帰を目指す施設です。
入院治療と在宅療養の架け橋のような存在といえます。
介護老人保健施設は、略して「老健」と呼ばれることもあります。

看護師が働く場所としての、介護老人保健施設の特徴を以下にまとめました。


  1. 医師の常勤が義務づけられていて、看護師は比較的多い
  2. 入居者の要介護度や医療ニーズは比較的低く、平均在所日数は短い
  3. 夜勤やオンコールの体制は、施設によって違いがある

介護老人保健施設には上記のような特徴があり、“要介護度が低めの高齢者が在宅療養へ移るのをサポートする”施設といえます。
それぞれの特徴について、詳しく説明していきますね。

【介護老人保健施設の特徴 その1】
医師の常勤が義務づけられていて、看護師は比較的多い

看護師が比較的多い

介護老人保健施設では、常勤の医師を1名以上配置することが義務づけられています。
そのため、医学的判断は医師によって行われるので、看護師のプレッシャーは介護老人福祉施設よりも少なめです。

また、看護師の配置基準は“利用者100人あたり9人以上”となっていて、ほかの介護施設と比較するとやや多いです。
この基準は、一般病棟の看護師配置基準である“患者10人あたり1人以上”とほぼ変わらないので、これまで一般病棟勤務だった人も安心して働ける環境といえます。

【介護老人保健施設の特徴 その2】
入居者の要介護度や医療ニーズは比較的低く、平均在所日数は短い

在宅復帰

介護老人保健施設の対象者は、“要介護度1以上”です。
実際の入居者の要介護度の平均値は3.31で、今回紹介する介護施設の中では2番目に低い数字です。
社会保障審議会 介護保険部会より

また、医療ニーズも比較的低いです。
このように介護保険老人施設の入居者の要介護度や医療ニーズが低めである理由としては、介護老人保健施設が在宅療養前の準備機関として存在しているからです。

介護保険老人施設の入居者は在宅復帰する機会が多いため、平均在所日数は介護施設の中で最も短い約11ヶ月となっています。

【介護老人保健施設の特徴 その3】
夜勤やオンコールの体制は、施設によって違いがある

夜勤が7割で実施

介護老人保健施設は看護師による夜勤は義務づけられていないですが、実際は7割程度の施設で看護師の夜勤業務が実施されています。
株式会社三菱総合研究所調べ

また、夜勤を実施していない施設は、オンコール体制をとっています。
ただ、オンコールの当番になる頻度は低く、月間平均3.7日ほどです。
オンコールの頻度が低い理由は、看護師の人数がほかの施設に比較して多いためです。

このように、介護老人保健施設は、施設によって夜勤やオンコールの体制に違いがあります。
これらの体制は、働きやすさや給料に大きく影響しますので、しっかりと情報収集しておくと安心です。

ちなみに、給料は常勤で夜勤がある病院看護師と同程度の水準となっています。

【看護師が働く介護施設】
3.介護療養型医療施設
●医療ニーズが非常に高いです

医療ニーズが高い

「介護療養型医療施設」は、医療と介護両方の支援が必要な高齢者が入院できる病院や診療所のことです。
介護療養型医療施設では、長期的に日常的医療ケアやリハビリ、介護などを受けることができます。

ただ、介護療養型医療施設は老人保健施設への転換が進められていて、2018年3月末で廃止される方針です。
そのため、施設数は年々減ってきています。

看護師が働く場所としての、介護療養型医療施設の特徴を以下にまとめました。


  1. 入居者の要介護度、医療ニーズが非常に高い
  2. 医師は3人以上、看護師も多数配置されている
  3. 夜勤が病棟勤務と同じ程度ある

介護療養型医療施設はこうした特徴があり、“医療ニーズが非常に高い入居者をサポートする”施設といえます。
それぞれの特徴について、詳しく説明していきますね。

【介護療養型医療施設の特徴 その1】
入居者の要介護度、医療ニーズが非常に高い

医療ニーズが高い

介護療養型医療施設の入居者は、医療ニーズが非常に高いことが特徴です。
入居者は日常的な医療ケアを必要としていて、経管栄養や摘便・浣腸、喀痰吸引、膀胱留置カテーテル、24時間持続点滴などが行われています。

また、介護療養型医療施設の対象者は“要介護1以上”ですが、実際の要介護度の平均は4.41と非常に高いです。
これは、栄養摂取や排泄などの日常行動の大半を医療処置によって行っている入居者が多いためです。

さらに、医療ニーズや要介護度が高いため、他の介護施設よりも看取り件数が多いです。

【介護療養型医療施設の特徴 その2】
医師は3人以上、看護師も多数配置

看護師多い

介護療養型医療施設は、入居者の医療ニーズが非常に高いため、他の介護施設よりも医療従事者が多数配置されています。
具体的には、医師の配置基準は“患者48人あたり1人以上”で、施設に少なくとも3人以上の医師を配置する必要があります。
また、看護師を“患者100人あたり17人以上”配置することが定められています。

このように医療従事者の割合が非常に多いので、介護療養型医療施設は今まで病棟看護師だった人にも違和感が少ない環境といえます。
そして、医療処置が多いため、医療処置スキルを落としたくない看護師にオススメの職場です。

また、介護療養型医療施設は、介護施設のなかで唯一看護師による夜勤が定められている ので、夜勤の回数は病棟勤務と同じくらいの頻度です。

ちなみに、給料は常勤で夜勤がある病院看護師と同程度の水準となっています。

【看護師が働く介護施設】
4.有料老人ホームなどの特定施設入居者生活介護
●介護度の低い入居者が多く、高収入が期待できます

老人ホーム

 
「有料老人ホーム」は、利用者が可能な限り自立した生活を送れるように、食事や入浴などの日常生活をサポートしたり、リハビリを行ったりする施設です。
有料老人ホームは、正式には「特定施設入居者生活介護」という施設に分類されています。

看護師が働く場所としての、有料老人ホームの特徴を以下にまとめました。


  1. 医師の配置は義務づけられておらず、看護師は少ない
  2. 入居者の要介護度はかなり低く、重度認知症の入居者は少ない
  3. 基本的に夜勤はないが、オンコール日数が多い傾向がある
  4. 他の介護施設より高収入・高待遇を期待できる

有料老人ホームは上記のような特徴があり、“予防から重度介護が必要な高齢者まで幅広くサポートする”施設といえます。
それぞれの特徴について、詳しく説明していきますね。

【有料老人ホームの特徴 その1】
医師の配置は義務づけられておらず、看護師は少ない

有料老人ホームには、医師を配置する規定がなく、“協力医療機関を定める”という規定しかありません。
また、看護師自体の配置も少なく“利用者100人あたり3人以上”が基準となっています。

この看護師の配置基準は、始めにお話した介護老人福祉施設と同じです。
そのため、有料老人ホームで働く看護師も入居者の急変時に見立てを行う必要があります。

ただ、有料老人ホームは入居者の医療ニーズが低いため、介護老人福祉施設よりも看護師のプレッシャーは少ないといえます。

【有料老人ホームの特徴 その2】
入居者の要介護度はかなり低く、重度認知症の入居者は少ない

有料老人ホームは元気な老人が多い

有料老人ホームの入居基準は、60歳以上もしくは65歳以上などの年齢のみが条件であることが多いです。
要介護度などが入居条件ではないため、“医療や介護が必要ではないけれど、もしものときに誰かが助けてくれる環境で暮らしたい”と考える高齢者が利用する傾向があります。

そのため、入居者は自立して生活を送れる人から要介護5の人まで様々ですが、入居者の平均要介護度は2.2とかなり低いです。
また、重度の認知症の入居者の割合も他の介護施設と比較するとかなり低いです。
そのため、他の介護施設と比べると医療処置などの看護業務は少なく、健康管理や健康相談などの看護業務がメインとなります。

ただ、医療処置が少ない分、ケアスタッフと同じくらい介護業務を行う必要があります。
たとえば、オムツ交換、食事介助、シーツ交換、体位交換、入浴介助などを行います。

こうした状況から考えると、有料老人ホームで働く看護師は、高齢者が老後を明るく健康的に暮らせるよう、“心身の健康のサポートをする”役割があるといえます。

【有料老人ホームの特徴 その3】
基本的に夜勤はないが、オンコール日数が多い傾向がある

有料老人ホームでは、看護師は基本的に日勤のみで働きます。
しかし、施設によってはサービスを向上させる目的で看護師による夜勤を実施していたり、オンコール対応を行っていたりすることがあります。

もし、オンコールを実施している場合は看護師の設置基準が低いため、月間のオンコール日数が多くなる傾向があります。
そのため、オンコール日数が少ない職場を希望する場合は、設置基準よりも多く看護師を配置している施設を選びましょう。
実際に、有料老人ホームでは設置基準より多く看護師を配置することで、入居者へのサービスを向上させている施設もあるんですよ。

【有料老人ホームの特徴 その4】
ほかの介護施設より高収入・高待遇を期待できる

高収入が期待できる

有料老人ホームは、ほかの介護施設よりも入所費用が高めに設定されているケースが多く、経営的にゆとりがある傾向があります。

そのため、ほかの介護施設の看護師よりも基本給が高かったり、福利厚生や手当などが充実していたりと、高収入や高待遇が期待できるんです。
実際に、ナースフルでも日勤のみの常勤で月給50万円という好条件の求人を掲載しています。

また、有料老人ホームの入居者は経済的に裕福な場合が多いため、入居者やご家族の気持ちにゆとりがあり、施設の雰囲気が明るい傾向があります。
ですから、職場の雰囲気を大切にしたい人には有料老人ホームで働くことをオススメします。


ここまで、4種類の介護施設について、特徴を詳しく説明してきました。話してきました。
あなたがどんな働き方をしたいかで、どの介護施設を選ぶかを決めるといいでしょう。

自分の働き方から介護施設を選ぼう

勤務先を選ぶ上で注意しておきたいのは、施設によって夜勤やオンコールの体制が異なることです。
そのため、転職を考える際はあらかじめ働く環境や夜勤やオンコールの体制をしっかりと確認しておきましょう。
ナースフルなどの紹介会社を利用すれば、そういった情報を詳しく教えてくれますよ。

また、下記にナースフルで掲載している介護施設の求人の一覧を記載しました。
興味のある方は、ぜひチェックしてみてくださいね。

また、介護施設で働くことに興味がある看護師さんにオススメなのが、日本看護協会から出版されている「介護施設の看護実践ガイド」です。
実際に特別養護老人ホームや介護老人保健施設で行われた事業をもとに作成されたガイドブックなので、看護業務に関するリアルな情報が盛り込まれています。
介護施設で働くということがどういうことなのか、もっと具体的なイメージがわきますよ。
下記リンクから内容を確認できますので、興味のある方はチェックしてみてくださいね。


いかがでしたか?

介護施設で働く看護師はまだ少ないものの、需要は非常に高まっています。
高齢者看護に興味がある方は、ぜひ介護施設で働くことを検討してみてくださいね。

ナオコの転職業界 本音トーク

ナオコさん、相談です。

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それはね、求人紹介会社のビジネスを考えれば分かるわ。

求人紹介会社はボランティアで求人を紹介しているわけじゃない。
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で、今、紹介会社はものすごく増えている。
そんな激化する求人業界において、紹介会社同士の差別化をはかれる部分、それが「求人情報」なの。

つまり、“他社よりいい求人情報を取り扱っているかどうか”で、紹介会社の価値が決まるのよ。

紹介会社からすると、求人情報はいわゆる“自社の商品”になるわけね。

ほわわ・・・。
いい求人情報を揃えることが、その紹介会社の運命を握るんですね・・・。

そうよ。
だからね、転職情報サイトを選ぶ際は“そのサイトにどれだけ魅力的な求人が掲載されているか?”という視点で選ぶといいわ。
あとは求人のは「量」なんかも大事よ。
量がたくさん掲載されているということは、転職者ごとの条件に合った求人も多いはずだから。

求人の「量」・・・。

そう。
言い換えると、「求人の掲載件数が少ない転職情報サイト」は避けたほうが無難ってこと。

・・・そう考えるとね、ぶっちゃけなところ、大手の紹介会社が運営するサイト以外の選択肢はないのよ。

えっ・・・!?

今の時代、いろいろな転職情報サイトがあるわ。
でもね、やっぱり、大手の求人サイトには、大手なりの強みがあるのよ。
一言でいえば、単純に「病院とのネットワーク」の強さが違う。

病院とのネットワーク・・・!?

大手の中には古くから求人紹介ビジネスをおこなっている会社があるわ。
そういう会社は多くの病院にたくさんの看護師を紹介してきた。
その実績があるからこそ、病院側はその求人会社を信頼して、ほかの紹介会社には出さないような「特別な求人」を出したりするのよ。

特別な求人・・・?

そうよ。
その求人会社にお世話になっているからこそ、その紹介会社にだけスペシャルな求人を出すってこと。
そうすれば、その紹介会社を利用する看護師も増えるでしょ?
病院と紹介会社は持ちつ持たれつの関係なの。
いい意味でね。

なるほどです・・・。

あと、大手の紹介会社を選ぶメリットはもうひとつあるわ。

それは何ですか?

大手の紹介会社の場合、「キャリアアドバイザー」の“質”が平均して高いってことね。

キャリアアドバイザー?

キャリアアドバイザーって、ナオコさんみたいに、求人の紹介や面接のサポートなどをしてくれる人のことですか?

そうよ。
大手はキャリアアドバイザーの“質”が違う。
なぜなら、単純に優秀な人が集まりやすいから。

優秀な人が集まりやすい・・・!?

大手の紹介会社はお給料がいいこと以外にも、そこで働くやり甲斐も大きいわ。
誰しも大企業で働くことに憧れるでしょ?
だから、優秀なキャリアアドバイザーが他社からどんどん転職してくるの。

説明が長くなっちゃったけど、私の話を総合すると、転職で失敗したくないのなら、まずは大手の紹介会社が運営している転職情報サイトに登録したほうがいいってこと。

たとえば、リクルートが運営している「ナースフル」とかね。

ほわわわ・・・。 看護師の転職は奥が深いです・・・!

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