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ナオコに聞く看護師転職成功塾

ビジネスハック, 看護師の働き方

興味をもったら行動してみる。その積み重ねがひとりの看護師のキャリアを変えた

こんにちは!
医療系キャリアアドバイザー、伊集院ナオコです。

この記事のタイトルで、「行動の積み重ねがキャリアを変える」とお伝えしましたが、あなたはこれからどんなキャリアを積んでいきたいですか?

看護師 キャリア

明確に進むべき道を見据えている人、先のことはわからないと考えている人、答えはさまざまだと思います。

あなたと同じ看護師の人がどのような想いをもってキャリアを積んできたかを知ることは、あなたの今後にとって参考になるのではないでしょうか。

今回も、前回に引き続き、看護師/Medical Design Engineer(メディカルデザインエンジニア)である吉岡 純希(じゅんき)さんに、お話をうかがいます。

吉岡さん

吉岡さんは救命救急センターの看護師としてキャリアをスタートし、看護師の仕事を続けながら「デジタルホスピタルアート」のプロジェクトを立ち上げました。
現在は、慶應義塾大学の修士課程に籍をおいています。

吉岡さんが提供しているデジタルホスピタルアートとは、患者さんの動きに連動するデジタルアートのことです。
以下の写真は、疾患によって外出が難しい子供の患者さんの病室に、桜の木のアートを投影したものです。

四季プロジェクト

日本特有の四季を体感したことがない患者さんのために、季節感のあるデジタルアートを見せたいと考え、制作されました。

このデジタルアートは、患者さんの近くに手を認識するセンサーを設置して、患者さんがかざした手が特定の場所に届くと、桜の花びらが散るという仕掛けになっています。
(デジタルホスピタルアートについては、以下の記事でくわしく紹介していますので、興味のある人はぜひチェックしてくださいね)

このように、看護師としては少し珍しいキャリアをもつ吉岡さんは、どのようなキッカケがあって今の道を選ばれたのでしょうか。
吉岡さんの看護師としてのキャリア、デジタルホスピタルアートを始めたキッカケや想いについて、語っていただきました。

「テクノロジーを活用すれば医療現場はもっとよくなる」という想いが出発点

吉岡さんの看護師としてのキャリアを教えてください。

大学の看護学部を卒業し、救命救急センターで働き始めました。
その現場で、さまざまな患者さんを目の当たりにしたことが、デジタルホスピタルアートを始めるキッカケになったんです。
たとえば、高齢の患者さんが交通事故による外傷で余命数日という状況で、奥さんは介護施設にいて車椅子で生活をしていました。
患者さんは奥さん以外に家族がいないため、奥さんを患者さんのもとに連れてくることができず、お二人は最期に会うことができず・・・。
今までの人生で長く一緒にいたご夫婦なのに、最期を過ごせないことはとても切ないと感じました。

それは悲しいことですね・・・

そのとき思ったんです。
直接会うことはできなくても、Skypeなどを使ったら、顔を見て話はできたんじゃないかと。
そのときはタブレットやスマホなどの環境がそろわず実現できなかったのですが、「テクノロジーを適切な方法で活用することができれば、医療現場はもっとよくなる」と感じました。
そして、「自分にできることはないだろうか?」と考えはじめたことが、デジタルホスピタルアートの活動につながりました。

デジタルホスピタルアートの技術は、どのような発想から生まれたのでしょうか?

ヒントになったのは、レジャー施設にある仕掛けなどです。
個人的な好みなのですが、有名レジャー施設のインタラクティブな仕掛けが好きなんです。
たとえば、掃除係の人がゴミ箱をもっていて、来園者がゴミ箱にゴミを入れると「コン」と音がなる、といった動きに合わせた反応が起こる仕掛けです。

自分が行動を起こしたことがキッカケでなにかが起こるのがとても面白くて、現代の魔法みたいだなと思い、とてもワクワクしました。
この経験が、デジタルホスピタルアートの患者さんの動きによってデジタルアートが変化するというアイデアのヒントになりました。

また、その当時、プロジェクションマッピングを見る機会が増えたことも影響しました。
動きと映像を組み合わせた魔法のような体験は、入院している方々はなかなか体験することができません。
そんな体験を届けることができないかと思ったんです。

そうなんですね。
デジタルホスピタルアートは、どのような仕組みで動いているのでしょうか?

デジタルホスピタルアートは、「vvvv
(ブイブイブイブイ)
というプログラミング言語を使用しています。

珍しい名称のプログラミング言語ですね。
どのように学んだんですか?

プロジェクションマッピングに興味をもって、情報収集をしていく中で「vvvv」の存在を知りました。
その後は本を読んだり、Twitterなどで情報収集しながら学んでいったんです。

独学で勉強されたんですね!

そうなんです。
「vvvv」を勉強し始めて半年後に、デジタルホスピタルアートの活動を開始しました。

すごくスピーディーですね・・・!
看護師として働きながら、デジタルホスピタルアートの活動をすることは大変じゃなかったですか?

当時、中核病院のCCUに勤務していましたが、デジタルホスピタルアートの活動を進めていくなかで、仕事との両立の難しさを感じていました。
そこで、本業以外の活動も応援してくれる勤務先へ転職しようと考え、知人が働いていた訪問看護ステーションに転職しました。

CCUから訪問看護への転職だと、分野がかなり違いますよね。

そうかもしれないですね。
でも、私が看護師になりたいと思ったキッカケは、緩和ケアに興味をもったことだったので、自分としては自然な選択でした。
訪問看護に携わることで、患者さんが最期までやりたいことを実現できるお手伝いができればいいなと思いました。

緩和ケアの分野に携わりつつ、デジタルホスピタルアートの仕事も両立できることが、転職の決め手になったんですね。

そうなんです。
そして、僕が現在も参加している「FabNurse(ファブナース)」のプロジェクトと出会ったのも、転職したことがキッカケでした。
(FabNurseについては、前回の記事でくわしく紹介していますので、気になる方はチェックしてくださいね)

デジタルホスピタルアートと仕事の両立をしようとして転職したら、さらにもうひとつのプロジェクトとも出会ったんですね!

そうなんです(笑)
当時は、週4日は訪問看護師として働いていました。
週1日は大学に勤めながら3Dプリントの技術を習得し、患者さんが使用する自助具などのケア用品を作成しました。
それを、患者さんの生活を支援するものとして提供していたんです。
現在は看護師の仕事は辞め、慶應義塾大学の修士課程に籍をおいて、引き続き「FabNurse」のプロジェクトにも携わっています。

現在は、いくつのプロジェクトに参加しているのでしょうか?

全部で3つです。
大学院での「FabNurse」プロジェクト、個人活動での「デジタルホスピタルアート」、さらに「デジリハ」というプロジェクトに参加しています。
デジリハとは、子供たちの“好き”なものを反映したデジタルアートを使用することで、子供たちが意欲や関心をもってリハビリに取り組んでくれるようになることを目的としたプロジェクトです。
以下の動画で紹介しているのは、脳性まひの子供の患者さんのリハビリテーションを支援するデジタルアートです。

二足のわらじ、どころか三足のわらじをはいているんですね・・・!
吉岡さんのように、看護師として現場で働いた経験があって、テクノロジーやデザインの領域で活躍している方は珍しいんじゃないでしょうか?

そうかもしれないですね。
私は「メディカルデザインエンジニア」という肩書きを名乗っています。
医療、テクノロジー、デザインをつなぐ役割という意味合いでつけました。

前回、今回とテクノロジーの話が多くなりましたが、医療現場ではデザインの果たす役割も非常に重要なんですよ。
たとえば、海外の事例では、子供が手が伸ばせる高さに診察券を提出する場所をつくり、動物のアートを描いて興味をひく、というデザイン例があります。

ただ可愛い見た目というだけではなく、子供と医療機関との距離を縮める狙いがあると思うんです。
というのも、お母さんと子供が医療機関に行き、お母さんが診察券を受付に提出すると、子供は「お母さんに病院に連れてこられた」という印象をもつんですよね。
でも、子供が楽しんで診察券を入れることで、医療機関に行くときの気持ちが変わってくると思うんです。
こういった心理的な変化を実現するときは、デザインの力が重要です。

なるほど・・・!
子供に限らず、患者さんが前向きな気持ちで治療をすることは、患者さんと医療従事者双方にとっても、いい影響がありそうですね。

医療とテクノロジー・デザインをつなぐ存在でありたい

吉岡さんはさまざまなプロジェクトに携わっていますが、今後はどんなキャリアを考えていますか?

正直なところ、まだ決めきれていないです。
医療とテクノロジー・デザインをつなぐ存在でありたいという意志はかたまっていますが、研究者として活動したいとも思いますし、デジタルホスピタルアートの活動をビジネスとして立ち上げる可能性もあるかもしれません。

吉岡さんは興味のある分野を深めていった結果、いろいろな方との出会いがあって活動の場を広げていらっしゃるので、これからも選択肢が増えていきそうですね。

そうかもしれないです。
いろいろな活動をしていくうちに、方向性が固まってくるのかなと思っています。

この記事を読んでいる看護師さんの中でも、「新しいことにチャレンジしたい」と考えている人がいるかもしれません。
そんな方に向けて、メッセージをお願いします。

私は、医療現場が実はすごくクリエイティブな場だと思っているんです。
たとえば、患者さんが手を伸ばしやすい場所にビニールをくくりつけてゴミ箱にする、吸引用のチューブをしまうボックスを設置する、患者さんのために説明用のパンフレットをつくるなど、看護師は日々いろいろな工夫をしています。

そういった取り組みを看護師は当たり前のことだと思いがちですが、医療的な知見を持ちながら、少し先の未来を考えて対処ができることは、実はすごいことだと思うんですよね。

医療者同士では当たり前のことが、違う職種の人からは驚きだったり、発見だったりしますよね。

そうなんです。
私も、医療関係者以外の人との交流が増えたことで、そう感じるようになりました。
なので、看護師が「自分たちはクリエイティブな仕事をしている」という自信をもちながら、医療の現場以外の社会とコミュニケーションをとってみると面白いと思うんです。

どんな形でコミュニケーションをとるのがよいと思いますか?

難しく考えずに、オンライン上でのコミュニケーションや、開催されているイベントに参加するなど、自分の分野にこだわりすぎず、まずは踏み出すのがいいと思います。
そして、興味をもったことがあれば少し深堀りしてみると、また新たな発見があるんじゃないでしょうか。

まさに、吉岡さんご自身がそうですよね。

僕自身は手を動かすことが好きなので、アイデアを思いついたらとりあえず作る、気になったら行動することを大切にしています。

看護師の人がコミュニケーションを広げた結果、看護以外にやりたいことが見つかった場合は、仕事と両立できる職場を探すのもいいと思います。
時流として推奨している医療機関が増えてきているので。

ちなみに、吉岡さんは、看護師になったときに今のご自分を想像していましたか?

まったく想像していなかったです(笑)
看護師になったばかりの頃は、専門看護師になって看護の道をきわめようと思っていました。

でも、さまざまな出会いを通じて、医療の現場をよくする方法はいろいろな選択肢があることに気づきました。
なので、私はテクノロジー・デザインの領域で、医療従事者として働いていた経験を組み合わせて、医療の現場をよりよくしていきたいです。
今、取り組んでいるプロジェクトも、形を変えた看護だと思っているんです。

そうですね。
今回は、とても勉強になりました・・・!
ありがとうございました。


看護師として救急救命、訪問看護の分野で働き、現在はテクノロジーやデザインの領域で活躍している吉岡さん。
アイデアを思いついたら作る、気になったら行動するという選択を重ねて、現在の道を切り開いてこられました。
この吉岡さんのお話が、あなたが新しい一歩を踏み出すキッカケになれば幸いです。

ナオコの転職業界 本音トーク

ナオコさん、相談です。

あら、何かしら?

実は私の友達のナースが転職を考えていて・・・。

今、どこかの転職情報サイトを利用しようとしているそうなんですが、自分の個人情報をやみくもに登録するのはイヤだし、どうしようか迷っているみたいで・・・。

そうなのね。
じゃあ転職情報サイトの選び方をアドバイスしておこうかしら。

ほわわわ!
ぜひお願いします!

えっとね。
転職情報サイトを選ぶ際のポイントはね・・・。

そのサイトの「運営会社」をチェックすることよ。

運営会社・・・ですか?

そうよ。
実は運営会社によって、取り扱っている求人にバラつきがあるのよ。

たとえば、●●社では紹介してもらえた求人が、■■社のサービスを利用すると紹介してもらえないケースがあったりするの。

えええ!?
そんなことがあるんですか・・・!?

そうよ。
正確には「●●社にはあった求人が■■社にはないことがある」と言ったほうが分かりやすいわね。

えっ、ど、どうしてそんなことが起こるんですか・・・?

それはね、求人紹介会社のビジネスを考えれば分かるわ。

求人紹介会社はボランティアで求人を紹介しているわけじゃない。
ビジネスで求人を紹介しているの。
看護師の転職を成功させることで、求人情報を登録していた会社から紹介料をもらっているのよ。

で、今、紹介会社はものすごく増えている。
そんな激化する求人業界において、紹介会社同士の差別化をはかれる部分、それが「求人情報」なの。

つまり、“他社よりいい求人情報を取り扱っているかどうか”で、紹介会社の価値が決まるのよ。

紹介会社からすると、求人情報はいわゆる“自社の商品”になるわけね。

ほわわ・・・。
いい求人情報を揃えることが、その紹介会社の運命を握るんですね・・・。

そうよ。
だからね、転職情報サイトを選ぶ際は“そのサイトにどれだけ魅力的な求人が掲載されているか?”という視点で選ぶといいわ。
あとは求人のは「量」なんかも大事よ。
量がたくさん掲載されているということは、転職者ごとの条件に合った求人も多いはずだから。

求人の「量」・・・。

そう。
言い換えると、「求人の掲載件数が少ない転職情報サイト」は避けたほうが無難ってこと。

・・・そう考えるとね、ぶっちゃけなところ、大手の紹介会社が運営するサイト以外の選択肢はないのよ。

えっ・・・!?

今の時代、いろいろな転職情報サイトがあるわ。
でもね、やっぱり、大手の求人サイトには、大手なりの強みがあるのよ。
一言でいえば、単純に「病院とのネットワーク」の強さが違う。

病院とのネットワーク・・・!?

大手の中には古くから求人紹介ビジネスをおこなっている会社があるわ。
そういう会社は多くの病院にたくさんの看護師を紹介してきた。
その実績があるからこそ、病院側はその求人会社を信頼して、ほかの紹介会社には出さないような「特別な求人」を出したりするのよ。

特別な求人・・・?

そうよ。
その求人会社にお世話になっているからこそ、その紹介会社にだけスペシャルな求人を出すってこと。
そうすれば、その紹介会社を利用する看護師も増えるでしょ?
病院と紹介会社は持ちつ持たれつの関係なの。
いい意味でね。

なるほどです・・・。

あと、大手の紹介会社を選ぶメリットはもうひとつあるわ。

それは何ですか?

大手の紹介会社の場合、「キャリアアドバイザー」の“質”が平均して高いってことね。

キャリアアドバイザー?

キャリアアドバイザーって、ナオコさんみたいに、求人の紹介や面接のサポートなどをしてくれる人のことですか?

そうよ。
大手はキャリアアドバイザーの“質”が違う。
なぜなら、単純に優秀な人が集まりやすいから。

優秀な人が集まりやすい・・・!?

大手の紹介会社はお給料がいいこと以外にも、そこで働くやり甲斐も大きいわ。
誰しも大企業で働くことに憧れるでしょ?
だから、優秀なキャリアアドバイザーが他社からどんどん転職してくるの。

説明が長くなっちゃったけど、私の話を総合すると、転職で失敗したくないのなら、まずは大手の紹介会社が運営している転職情報サイトに登録したほうがいいってこと。

たとえば、リクルートが運営している「ナースフル」とかね。

ほわわわ・・・。 看護師の転職は奥が深いです・・・!

もっと知識をつけませんか?

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