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ナオコに聞く看護師転職成功塾

いまどきのナース事情, 看護の現場, 看護師の働き方

看護師が提供するホスピタルアート!テクノロジーの力で看護の現場はもっと活性化する

このコンテンツでは、架空のキャラクターである伊集院ナオコと山下リコが、看護の現場の話や、転職ノウハウなどについて深掘りします。
もし、当コンテンツ内で扱っている情報に関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


こんにちは!
医療系キャリアアドバイザー、伊集院ナオコです。

あなたは、「ホスピタルアート」という言葉を、聞いたことがありますか?

ホスピタルアートのイメージ

ホスピタルアートとは、患者さんが治療に前向きな気持ちになれるような環境づくりをすることです。
具体的には、白塗りで無機質なイメージがある医療機関の壁に絵を描くなどして、温かな雰囲気をつくります。

ホスピタルアートは北欧から発祥した文化で、スウェーデンなどのアートに対して先進的な国では、病院の建設に際して2%の予算をアートにあてるという法律があるほど、広く浸透しています。

日本ではまだまだ馴染みがなさそうですが、ホスピタルアートをもっとインタラクティブにした「デジタルホスピタルアート」を患者さんに届けている看護師がいます。

看護師/Medical Design Engineer(メディカルデザインエンジニア)の吉岡 純希(じゅんき)さんです。

吉岡さん

吉岡さんは、患者さんにデジタルアートの「魔法」のような体験を届けることで、退院後の世界や未来の可能性につながる「夢」を描いてほしいという願いから、このプロジェクトをスタートしました。

デジタルホスピタルアートとは、どんなものなのでしょうか?
言葉ではなかなかイメージしづらいので、吉岡さんに実例を交えながら教えていただきます。

それでは、まいりましょう!

患者さん一人ひとりの健康課題を意識して、デジタルアートを作ることが重要

吉岡さん、はじめまして!
デジタルホスピタルアートについて、教えてください。

はじめまして、吉岡です。
では、デジタルホスピタルアートの事例を紹介しますね。
以下の写真は、子供の患者さんの病室に桜の木のアートを投影したものです。

四季プロジェクト

患者さんは重症心身障害の疾患があり、病院の外に出る機会がありません。
日本特有の四季を感じたことがないと聞き、季節感のあるデジタルアートを見てほしいなと考えました。
このデジタルアートは、患者さんの近くに手を認識するセンサーを設置して、患者さんがかざした手が特定の場所に届くと、桜の花びらが散るという仕掛けになっています。

動きに連動するアートなんですね!

そうなんです。
また、このほかにも七夕の星座が見えるプラネタリウムをイメージしたデジタルアートも作りました。
こちらも同じように、患者さんは手を動かすと星が光ったり、流れ星が流れたりする仕掛けになっています。

星座のデジタルアート

デジタルアートが動くキッカケになる患者さんの動作は、患者さんが普段リハビリで行っている動きを参考にしました。
リハビリで同じ動作をするときは少し筋肉にこわばりが起きていたそうですが、デジタルアートを使って手を動かしているときは力を緩めて動かせていました。

なぜ、リハビリより力を緩めることができたのでしょうか?

おそらくモチベーションの違いだと思います。
普段、「自分が身体を動かしたことで何かが起きる」という体験をする機会が少ない患者さんなので、自分の動きでアートが動くということが新鮮だったみたいです。

そうなんですね。
デジタルアートのアイデアや動きは、どのように決めていくんですか?

まず、医療関係者との認識のすり合わせからスタートします。
「デジタルアートをやります」というと、プロジェクションマッピングのイメージから、壁がドンッと壊れるとか、ドラゴンが出てくると思われたりすることがあるので(笑)

実例などをお見せして、決して派手なものではなく、患者さん一人ひとりに合わせて作っていくことをお伝えして、デジタルアートへの認識を合わせます。
その後、デジタルアートを届けたい患者さんの状態などをじっくりヒアリングしながら、具体的な内容を決めていきます。

患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイドなんですか?

そうなんです。
多くの患者さん向けのものを作るのではなく、患者さん一人ひとりの健康課題を意識してデジタルアートを作ることを大事にしています。

患者さんによっては、いずれ筋肉が動かせなくなり、さらに目しか動かせなくなるなど、予後がわかっていることもあります。
その現実に、患者さんは向き合っていく必要があります。
でも、テクノロジーは進化していて、たとえば目の動きだけで操作ができたり、筋肉が動かなくなっても、筋肉から電気信号が出ていればコントロールができるようになってきているんです。
テクノロジーの力をデジタルアートに活かすことで、患者さんの身体が物理的に動かなくなっても、絵を描きたい、歌を歌いたい、踊りたいという願望をアートで実現することができます。

技術は進化しているんですね・・・!
患者さんごとにオーダーメイドするとなると、デジタルアートの制作がとても大変だと思うのですが、吉岡さんひとりで担当されているんですか?

これまで3年ほどはひとりで活動していたのですが、今後はグループでの活動も進めていく予定です。
最近は、NPO法人のUbdobe(ウブドべ)の「デジリハ」というプロジェクトに参加しています。

どんなNPO法人のプロジェクトなんですか?

Ubdobeは「音楽×アート×医療福祉を通じてあらゆる人々の積極的社会参加を推進する」というビジョンをもったNPO法人です。
そのプロジェクトのひとつである「デジリハ」は、子供たちの“好き”なものを反映したデジタルアートを使用することで、子供たちが意欲や関心をもってリハビリに取り組んでくれるようになることを目的としています。

以下の動画でくわしく紹介しているのは、脳性まひの子供の患者さんのリハビリテーションを支援するデジタルアートです。
この子にとって、ずりばいや寝返りを打つことが重要だというケア計画から、リハビリテーションプログラムを考慮したうえでデジタルアートを制作していきました。

デジタルアートでくじらが登場するのですが、これは患者さんと同年代の子供たちに聞いた好きな動物の意見を参考にしました。
ちなみに、このプロジェクトでは、プログラミング教室を開催し、キッズプログラマーとしてプロジェクトに参加してもらえるように進めています。

一般の子供たちも参加しているんですね!
デジリハのプロジェクトには、どんなメンバーがいらっしゃるんですか?

小児科医、理学療法士、看護師などの医療従事者や、クリエイターが参加しています。
私はこれまでひとりで活動してきましたが、活動の拡大や継続がしにくいという課題を感じていました。
デジリハというチームに参画することで今までより多くの患者さんへ提供できる機会が増えると思っています。
また、個人での活動も継続していきますし、知見を広く公開していきます。
これから病院でのデジタルアートが当たり前になるといいなと考えています。

ここまで、吉岡さんのデジタルホスピタルアートの活動について、教えていただきました。
こちらのページでは、吉岡さんが手がけたデジタルホスピタルアートの事例を紹介しています。

実は、吉岡さんはこのデジタルホスピタルアートだけでなく、「FabNurse(ファブナース)」という3Dプリンターをはじめとした、ものづくりの技術を、看護分野に活用するプロジェクトにも携わっています。

そこで、FabNurse(ファブナース)の活動についても、お聞きしました!

モノづくりやテクノロジーの力をうまく活用できれば、在宅医療を快適にするサポートができる

FabNurse(ファブナース)は、どんなプロジェクトですか?

FabNurse(ファブナース)は、3Dプリンタをはじめとした、ものづくり(Digital Fabrication)の技術を看護分野に活用する、という研究と実践を行うプロジェクトです。
活動拠点は、慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパスにあり、実は私も慶應義塾大学の修士課程に在籍しています。

大学院にも通われているんですね!
具体的には、どんな研究をされているのでしょうか?

たとえば、頚椎を損傷してしまい、ものをつまみにくいという身体的な課題をもっている患者さんがいました。
何か文字を書こうとしてもペンをしっかり握れないので、3枚つづりの契約書など記入に筆圧を必要とする書類を、自分で書くことができないという課題がありました。
健康課題としても、社会参加という面からも悩ましい問題です。
そこで、患者さんの課題を解決するために、3Dプリンターを活用して、以下の写真のような患者さんにピッタリと合う自助具を作成しました。

3dプリンターの自助具

3Dプリンターなら、オーダーメイドで安価に作れるんですね。

そうなんです。
ほかには、以下のような、たんの吸引を練習するモデルも作成しました。

たんの吸引モデル

たんの吸引は、呼吸器系の疾患をもつ患者さんの看護にはつきものの業務です。
在宅医療で呼吸器系の疾患をもつ患者さんがいる場合は家族が実施されるケースもあります。

家族が吸引できない場合は訪問看護などに連絡しますが、訪問看護師がお宅に到着するまでには移動時間などのタイムラグが発生します。
その間、家族は不安な気持ちで待つことになりますよね。
その状況を改善するために、家族がたんの吸引を練習できるモデルを作ったんです。

事前に練習ができれば、ご家族も安心できそうですね。

そうなんです。
今後、在宅医療を受ける患者さんはどんどん増えていくことが予想されています。
2025年には「看取り難民」といわれる、終末期のケアを十分に受けることができない人たちが47万人にものぼると言われているからです。

2025年以降というと7年後、すぐ先の未来ですね・・・!

それだけの人数になると、医療の力だけではサポートしきれなくなります。
でも、モノづくりやテクノロジーの力をうまく活用できれば、在宅医療を快適にするサポートができますし、医療従事者の負担も減らすことができると思うんです。

看護の分野でテクノロジーを活用することが、より重要になってくるんですね。

そうなんです。

最後に、看護師さんへのメッセージをお願いします。

これまで、テクノロジーやモノづくりの話をしてきましたが、実は特別な技術を使わなくても、看護の現場で工夫できることは多いと思っています。

こちらの写真はプロジェクターを利用して、ガン終末期の患者さんの病室の天井に家族との思い出の写真を写した事例です。
終末期の患者さんは起きるのも座るのもツライ状態になってしまうので、患者さんが楽な状態でできることはないかと考えました。

天井のプロジェクター

パソコンとプロジェクターをつないで、写真のスライドショーを流しているだけなので、難しい技術は使っていません。

プロジェクターが用意できれば、すぐに実行できそうですね。

プロジェクターならもっている病院は多いと思うんです。
勉強会などで使ったりしますので。

少し技術的な話になると苦手意識をもつ人がいるかもしれないですが、看護師のみなさんは、ふだん無意識に生活環境を整える工夫をしていると思うんです。
患者さんが少しでも病室で過ごしやすいように、手の届く場所にゴミ箱を作ったりするのと発想は変わりません。

看護の現場に少しテクノロジーを入れるだけで環境の改善ができるので、ぜひできることから取り入れてみてください。
もし、技術的に困った場合は外部のデザイナーやエンジニアに協力を頼むなど、医療以外の職種の人たちと交流することもオススメです。


いかがでしたか?

デジタルアートを制作し、3Dプリンターでものづくりをし、現在は大学院にも通っているというアグレッシブな吉岡さん。
テクノロジーやモノづくりの力を活用して、看護の現場をよりよく変えていきたいと話されていたのがとても印象的でした。

次回(2018年3月公開予定)の記事では、吉岡さんがデジタルアートを始めたキッカケやこれまでの看護師としてのキャリアについてお伝えしますので、楽しみにしていてくださいね。

ナオコの転職業界 本音トーク

ナオコさん、相談です。

あら、何かしら?

実は私の友達のナースが転職を考えていて・・・。

今、どこかの転職情報サイトを利用しようとしているそうなんですが、自分の個人情報をやみくもに登録するのはイヤだし、どうしようか迷っているみたいで・・・。

そうなのね。
じゃあ転職情報サイトの選び方をアドバイスしておこうかしら。

ほわわわ!
ぜひお願いします!

えっとね。
転職情報サイトを選ぶ際のポイントはね・・・。

そのサイトの「運営会社」をチェックすることよ。

運営会社・・・ですか?

そうよ。
実は運営会社によって、取り扱っている求人にバラつきがあるのよ。

たとえば、●●社では紹介してもらえた求人が、■■社のサービスを利用すると紹介してもらえないケースがあったりするの。

えええ!?
そんなことがあるんですか・・・!?

そうよ。
正確には「●●社にはあった求人が■■社にはないことがある」と言ったほうが分かりやすいわね。

えっ、ど、どうしてそんなことが起こるんですか・・・?

それはね、求人紹介会社のビジネスを考えれば分かるわ。

求人紹介会社はボランティアで求人を紹介しているわけじゃない。
ビジネスで求人を紹介しているの。
看護師の転職を成功させることで、求人情報を登録していた会社から紹介料をもらっているのよ。

で、今、紹介会社はものすごく増えている。
そんな激化する求人業界において、紹介会社同士の差別化をはかれる部分、それが「求人情報」なの。

つまり、“他社よりいい求人情報を取り扱っているかどうか”で、紹介会社の価値が決まるのよ。

紹介会社からすると、求人情報はいわゆる“自社の商品”になるわけね。

ほわわ・・・。
いい求人情報を揃えることが、その紹介会社の運命を握るんですね・・・。

そうよ。
だからね、転職情報サイトを選ぶ際は“そのサイトにどれだけ魅力的な求人が掲載されているか?”という視点で選ぶといいわ。
あとは求人のは「量」なんかも大事よ。
量がたくさん掲載されているということは、転職者ごとの条件に合った求人も多いはずだから。

求人の「量」・・・。

そう。
言い換えると、「求人の掲載件数が少ない転職情報サイト」は避けたほうが無難ってこと。

・・・そう考えるとね、ぶっちゃけなところ、大手の紹介会社が運営するサイト以外の選択肢はないのよ。

えっ・・・!?

今の時代、いろいろな転職情報サイトがあるわ。
でもね、やっぱり、大手の求人サイトには、大手なりの強みがあるのよ。
一言でいえば、単純に「病院とのネットワーク」の強さが違う。

病院とのネットワーク・・・!?

大手の中には古くから求人紹介ビジネスをおこなっている会社があるわ。
そういう会社は多くの病院にたくさんの看護師を紹介してきた。
その実績があるからこそ、病院側はその求人会社を信頼して、ほかの紹介会社には出さないような「特別な求人」を出したりするのよ。

特別な求人・・・?

そうよ。
その求人会社にお世話になっているからこそ、その紹介会社にだけスペシャルな求人を出すってこと。
そうすれば、その紹介会社を利用する看護師も増えるでしょ?
病院と紹介会社は持ちつ持たれつの関係なの。
いい意味でね。

なるほどです・・・。

あと、大手の紹介会社を選ぶメリットはもうひとつあるわ。

それは何ですか?

大手の紹介会社の場合、「キャリアアドバイザー」の“質”が平均して高いってことね。

キャリアアドバイザー?

キャリアアドバイザーって、ナオコさんみたいに、求人の紹介や面接のサポートなどをしてくれる人のことですか?

そうよ。
大手はキャリアアドバイザーの“質”が違う。
なぜなら、単純に優秀な人が集まりやすいから。

優秀な人が集まりやすい・・・!?

大手の紹介会社はお給料がいいこと以外にも、そこで働くやり甲斐も大きいわ。
誰しも大企業で働くことに憧れるでしょ?
だから、優秀なキャリアアドバイザーが他社からどんどん転職してくるの。

説明が長くなっちゃったけど、私の話を総合すると、転職で失敗したくないのなら、まずは大手の紹介会社が運営している転職情報サイトに登録したほうがいいってこと。

たとえば、リクルートが運営している「ナースフル」とかね。

ほわわわ・・・。 看護師の転職は奥が深いです・・・!

もっと知識をつけませんか?

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