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NICUで働く看護師の仕事とやりがいは?

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ハイリスク分娩の増加などを背景に低出生体重児や早産児に対応するNICUのニーズが高まっています。その後の在宅での生活を見据えた家族への指導やケアでも重要な役割を担うのが看護師です。NICUでの看護の魅力について紹介します。

周産期医療を取り巻く環境の変化

周産期医療は、厚生労働省によるプランをもとに、継続して体制の充実がはかられてきました。
しかし、産科医不足による産科閉鎖、ハイリスク妊産婦や低出生体重児への対応などの課題を抱えており、地域のニーズに応じた周産期医療体制の整備と医師・助産師・看護師などの確保を継続的に進める必要があります。

特に周産期医療は救急医療や新生児集中治療室(NICU)、回復期治療室(GCU)との連携が欠かせないものであり、近年では総合母子周産期センターへの集約化も進んでいます。
NICUの1施設あたりの病床数は「6床以下」である施設が2003年には最も多かったのに対し、2014年には29%となっており、施設の規模は拡大傾向にあります。

高齢出産などに伴うハイリスク分娩の増加、医療の進歩によって超低出生体重児の救命が可能となったことを受け、NICUでの管理が必要な新生児が増加する一方で、NICUの長期入院児への対応も課題となっています。
高度な医療を提供するNICUでは、専門性の高い看護師の育成が求められているといえるでしょう。

低出生体重児の母親の心のケア

2000年代には超低出産体重児の救命率も80%を超え、NICUでは高度管理が可能となっています。
早産や低出生体重などの新生児は、自発呼吸ができないなど、出生直後が最も危険ですが、未熟性が強く脆弱でもあるため、慎重かつ侵襲を最小限に抑えたケアが必要とされます。
ケアの一つひとつが全身状態に影響を及ぼす可能性があることを念頭に、苦痛を訴えることができない新生児の少しの変化を敏感にキャッチしてケアに反映していくことが重要となります。

また早産児の母親は、早産による喪失体験による複雑な心理状態にあり、自責の念に駆られたり、その後の育児に大きな不安を持ったりしているケースが少なくありません。母親の心理を理解したうえで、児への愛情を育み、成長・発達につなげていけるように支援していくことも重要な役割です。

〈低出生体重児を出産した母親の心理〉

ネガティブな思い

  • 早産による喪失感
  • 子どもへの謝罪
  • 子どもの状態への不安/子どもの将来の成長発達への不安
  • 子どもの退院による生活の変化への不安
  • 育児の困難さ、育児への自信のなさ
  • 親役割の葛藤

ポジティブな思い

  • 児への愛情/子どもの存在の喜び
  • 順調な成長・発達への願い/子どもの成長・発達に対する安心・喜び
  • わが子の理解/育児の喜び
  • 親の自己成長への決意や家族の成長

厚生労働省:「【分担研究】低出生体重児の訪問指導に関する研究
低出生体重児保健指導マニュアル〜小さく生まれた赤ちゃんの地域支援〜」
19ページより引用

母親がネガティブな感情を抱く背景には、出産前からの母親を取り巻く環境や人間関係が存在する可能性もあるため、家族との関係性を含めた十分なアセスメントが必要です。
そのなかで母親との信頼関係を構築し、在宅に戻ってからも継続的に医療のサポートが受けられるように、訪問看護師と連携をはかります。

主に養育を担う母親が医療的ケアや育児に不安を抱えたまま退院し、家族の協力が得にくい環境にあると、不適養育になる可能性もあります。
虐待につながるケースもあることから、ハイリスク家庭に対してはチームで情報を共有し、必要な支援が受けられるように地域や他職種と連携をはかることも看護師の重要な役割です。

専門性の高いNICU看護のスキルと家族支援

NICUの看護師は、低出生体重児や先天性疾患を持つ新生児への高度な全身管理を学ぶことができ、モニター機器の知識も身につきます。アセスメント能力や急変対応などを幅広く経験できる学びの多い職場といえるでしょう。
子どもに関わる看護がしたい人にとっては、低出生体重児としてNICUに入院となった児が毎日成長していく姿をみることができる点も魅力です。

また、母親との関係が密になるため、母子ともに深くかかわりながら育児支援や心理的なケアができるものもNICUの特徴といえるでしょう。
一方でNICUは24時間体制であり、受け入れが決まると特に緊張感が高まります。体調が不安定な児が多く、仕事のコントロールがつきにくいストレスが多い職場でもあります。交代制勤務となるため、家庭と両立する場合には家族の理解が欠かせません。

それでも、1000g以下の超低出生体重児で生まれた子どもの病状が安定して自宅に戻ることができたときには、大きな感動があります。
母親とともに成長発達を見届けることができる、その最前線で看護が提供できるのがやりがいにつながるのではないでしょうか。

【合わせて読みたい】
看護師の仕事場図鑑vol.9 産婦人科の看護師の仕事

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参考
厚生労働省:周産期医療の体制構築に係る指針

平成24年度厚生労働科学研究分担研究:低出生の訪問指導に関する研究「低出生体重児保健指導マニュアル〜小さく生まれた赤ちゃんの地域支援〜」

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