リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

安全かつ効果的な気管吸引のポイント|クイズで学ぶ看護手技

仕事に役立つ看護手技 > その他の手技・知識 編

当コンテンツは株式会社 リクルートメディカルキャリアが運営する「ナースフル」というサイト内のコンテンツです。
もし、当コンテンツに関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


私が気管吸引をしているとき、患者さんが苦しそうな顔をされていることがあって・・・。
もっとスムーズにできるようになりたいです!

気管吸引は侵襲的な医療行為だから、より安全かつ効果的に行う必要があるわ。
クイズに答えながらポイントを整理していきましょう!

Question1:吸引カテーテルについて正しいのはどれ?

1.短時間で効果的な吸引を行うため、カテーテルの外径は気管チューブの内径の2/3以上のものを使用する。
2.カテーテルが太すぎると気管内の酸素分圧が低下するため、気道チューブの内径の1/2以下のものを使用する。
3.調節孔がないタイプのものは、吸引圧のON/OFFができないため、使用してはならない。

短時間でしっかりと痰を取れるほうがいいですよね。
でも、気道が傷付かないように配慮も必要だから・・・。

Answer 2

解説
吸引カテーテルの外径は、気管チューブの1/2以下がよいとされています。
それ以上だと気道内の酸素が吸引されすぎてしまい、肺胞の虚脱を招く恐れがあります。
適切な吸引カテーテルのサイズの目安は「気管チューブの内径(mm)×1.5(Fr)」以下です。
使用する吸引カテーテルが適切なサイズかどうか、常に確認する意識を持ちましょう。
選択肢3の調節孔は、吸引圧を調節するために吸引カテーテルに開けられた孔です。
調節孔がある場合、孔を開けたままでは吸引されず、指で孔を閉じることで吸引できます。
調節孔がない場合は、チューブを折り曲げて吸引圧を一時的にOFFにする方法があります。
カテーテル挿入時に吸引圧がかからないようにして、気道の損傷や肺胞の虚脱を防ぐことが大切です。

Question2:気管吸引で痰が取り切れないときの対応として誤っているのはどれ?

1.数秒間だけ通常より吸引圧を上げる。
2.ブロムヘキシン塩酸塩の吸入を医師に提案する。
3.患者の身体の向きを変えて痰を移動させる。

吸引圧を上げれば吸引力が増すわけだから、一時的なら上げてもいいのかしら?

Answer 1

解説
成人における吸引圧は150mmHg以下が望ましいとされており、痰が取り切れないからといって吸引圧を高くするのはNGです。
気管吸引では気道内分泌物と一緒に酸素も吸引しており、吸引圧を高くすると肺胞虚脱や低酸素血症を引き起こすかもしれません。
実際に吸引する前に、「吸引カテーテルを実施者の手の平に当てる」「洗浄用の水を吸う」といった方法で吸引圧を確認しておきましょう。
選択肢2について、痰の性状は粘り気があるよりもサラサラなほうが吸引しやすいので、加湿や去痰薬の吸入を行うべきかどうか検討しましょう。
選択肢3について、患者さんの体位を変えて排痰しやすくすることを「体位ドレナージ」と呼びます。
体位を変えることで痰が取りやすい位置に移動すれば、より効果的に吸引できます。
なお、1回の吸引時間は長くても10秒以内が適切です。
連続して何度も行うと患者さんの苦痛につながるので、吸引で取り切れない場合は、他の方法を併せて行うことを考えましょう。

Question3:気管吸引における吸引の順番として正しいのはどれ?

1.口腔・鼻腔→気管→カフ上
2.カフ上→気管→口腔・鼻腔
3.口腔・鼻腔→カフ上→気管

酸素状態に問題がなければ、患者さんの好みを聞いてスッキリする順番にすればいいのかな?

Answer 3

解説
気管チューブを留置している場合、カフ上部には少なからず唾液や鼻水などの分泌物がたまっています。
その状態で気管から吸引を始めた場合、肺や気管が陰圧となり、吸引の刺激で生じた咳嗽により口腔側から気管内へ分泌物が垂れ込んでしまう恐れがあります。
したがって、まずは口腔・鼻腔内、そしてカフ上の分泌物を除去しておき、それから気管内の吸引に取りかかりましょう。
「上から下」を意識して順番にきれいにすることで、垂れ込んでしまった分泌物も除去しやすくなります。


気をつけなければいけない点がたくさん!
それだけ気管吸引は重要な処置だということですよね。

痰の除去はもちろん、患者状態の観察や衛生管理にも意識を向けることが大切ね。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
転職についてお悩みの方はこちらのフォームよりご相談ください。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

TOPへ