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介護施設における経口摂取支援 他職種連携の中で看護師が担う役割は?

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介護保険施設で経口維持加算を算定するには、専門職種が連携し、専門性を発揮することがポイントとなります。生活の場である介護保険施設で、かつ多職種が連携して進められる経口維持への取り組みのなかで看護師にはどのような役割が求められているのでしょうか。

「口から食べる」を支える取り組み

食事は栄養や水分をとるためだけのものではなく、食べること、生きることへの意欲を引き出すとともに、ストレスの緩和など、多岐にわたる効果があるといわれています。

しかし、高齢になるとともに疾患や口腔機能の低下などの影響で、口から食べることが難しくなったり、認知機能やADLの低下などによって食行動そのものに影響が及んだりすることがあります。非経口による栄養管理は、長期に及ぶほど認知機能や摂食嚥下機能の低下などにつながることがわかっており、低栄養のリスクも高まります。

介護保険施設の入所者に対する経口摂取支援では、介護保険施設の経管栄養利用者に対してチームがかかわり、経口摂取への移行を進めていくことで算定できる「経口移行加算」や、認知機能や摂食嚥下機能が低下した人を対象に、継続的に経口での摂取を可能にするための支援を行う「経口維持加算」があります。こうした経口摂取の維持に対する評価が、現場での取り組みの充実につながっています。

食事観察評価重視でチームによる栄養ケアへ

2015年の介護報酬改定までは、経口維持加算(Ⅰ)の算定要件に嚥下造影検査(VF)や嚥下内視鏡検査(VE)による嚥下評価の実施が含まれていました。しかし、検査ができる連携先がなく、水飲みテストや頸部聴診法などで評価する経口維持加算(Ⅱ)の算定にとどまっている施設が多いことが問題点としてあげられていました。また、高齢者にとって負担の大きいVFやVEの実施が嚥下機能評価の条件となっていることに対しても見直しの声があがっていました。2015年に現在の食事観察評価を重視した算定要件に変わったことで、多職種協働チームによる栄養ケアや食事観察による評価と支援の充実がはかられるようになっています。

〈経口維持加算〉

経口維持加算(Ⅰ)400単位/月

  • 医師または歯科医師の指示に基づいて医師、歯科医師、管理栄養士、看護師などの多職種が協働し、食事の観察および会議等を行い、入所者ごとに経口維持計画を作成
  • 医師または歯科医師の指示のもと、管理栄養士等が栄養管理を行った場合に月1回算定

※経口維持加算(Ⅰ)は、栄養マネジメント加算の算定が必要

経口維持加算(Ⅱ)100単位/月

  • 協力歯科医療機関を定め、経口維持加算(Ⅰ)の食事観察および会議等に医師(人員基準規定の医師を除く)、歯科医師、歯科衛生士または言語聴覚士が加わった場合、経口維持加算(Ⅰ)に加えて月1回算定

※経口維持加算(Ⅱ)は、経口維持加算(Ⅰ)の算定が必要

現在の経口維持加算は、VFやVE以外の改訂水飲みテストや頸部聴診法などによる評価も含まれることになっています。

ポジショニングや意識レベルなどトータルに観察を

近年では介護施設においても栄養サポートチーム(NST)を組織するケースが増えており、医師、看護師、介護福祉士、管理栄養士などによる栄養評価ラウンドによって多職種の専門性を活かした経口摂取支援が行われています。

対象となる入所者を選定する際の改訂水飲みテストや頸部聴診法による評価は、医師や歯科医師の指示のもと看護師が行うケースも多く、これらの検査結果に基づいてどのような支援が必要かを多職種で検討します。

看護師は、対象者の加齢もしくは疾患による摂食機能障害の状態と、対象者の摂食嚥下機能をトータルに評価します。具体的には、摂食嚥下のどの過程に障害があるのか、食事への意欲や意識レベルの低下や、摂食動作の障害を見極めるなどを行います。さらに食事の環境やポジショニング、全身状態のアセスメントなどの情報を多職種に提供し、チームで検討して支援を行います。

また、口から食べるための支援において欠かせないのが口腔ケアです。歯科医師や歯科衛生士などとともに口腔ケアを充実させることで、継続的な経口摂取が可能となります。食事観察で得られる情報は多岐にわたり、対象者に合わせて対応していくことが、“口から食べる”の継続につながります。

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参考
多職種経口摂取支援チームマニュアル

日本歯科衛生士会:平成27年度介護報酬の改定の概要

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