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聴覚障害者とのコミュニケーションに 「手話通訳」を学ぶには?

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聴覚障害のある患者さんにも適切な情報提供のもとで医療を受けられる体制を整えるため、手話通訳者を配置する医療機関が増えています。
看護師にとってコミュニケーションは、患者さんの変化の気づきにもつながる重要なもの。日ごろのコミュニケーションに役立つ簡単な手話を学びたい看護師向けに、手話に関連する資格を紹介します。

独学でも学べる「手話」

厚生労働省の「平成18年度身体障害児・者実態調査」によれば、聴覚・言語障害がある人は約36万人となっています。
集団教育のなかで共通のコミュニケーション手段として使われているのが指文字を含む手話であり、障害者権利条約では、音声言語と手話言語が「言語」だと認められています。
子どもが獲得する言語として、難聴や中途失聴者のコミュニケーション手段として、手話言語が日常的に使える環境づくりを目指して「手話言語法」の制定に向けた活動も続けられています。

医療の現場でも聴覚・言語障害があることによる支障は少なくありません。
医療スタッフがマスクを着用したまま話すと聴覚障害がある人は読唇ができなかったり、筆談には時間がかかったり、患者さんが苦痛や不快さを手話で訴えても伝わらなかったりと、音声言語でのコミュニケーションが可能な人に比べて情報のやりとりが不十分になる可能性があります。
治療において重要なインフォームド・コンセントなどの場面では、医療手話を習得した手話通訳士が同席したり、筆談でのコミュニケーションに十分な時間を設けたりする必要があります。

手話通訳と手話によるコミュニケーションを学ぶ

「手話通訳士」と名乗るためには、厚生労働省公認の手話通訳技能認定試験(手話通訳士試験)に合格する必要があります。20歳以上であれば受験は可能ですが、学科試験と実技試験があり、過去の実績では合格率2.1~33.4%と、難易度が高い試験です。

このほか、都道府県が認定する資格に「手話通訳者」があります。
全国手話研修センターによる全国統一試験(実施は都道府県の試験実施団体)に合格すると取得できる資格で、厚生労働省が定める手話通訳者の養成カリキュラムに基づいて行われる都道府県の手話通訳者養成講習会の修了者などが受験可能です。合格には、手話を使って聴覚障害がある人との日常会話が可能なレベルが必要です。

地域で手話でのコミュニケーションに関心がある人や手話通訳者を目指す人などを対象に行われているのが手話奉仕員養成講座です。厚生労働省の養成カリキュラムに基づいて自治体から委託を受けた団体が講座を開いています。
「手話通訳」ではなく「手話奉仕」という名の通り、通訳が目的ではなく、聴覚・言語障害がある人との手話でのコミュニケーションを目指すものです。手話の経験がなく、手話通訳者を目指す人向けの基礎を学ぶのが手話奉仕員養成講習会です。

自分のペースで学べる検定試験

手話技術の認定には、民間の資格もあります。
全国手話研修センターが実施している全国手話検定試験は、手話の知識だけでなく、聴覚障害がある人と手話でどの程度コミュニケーションができるのかを評価認定するものです。
全国50か所以上で試験が行われ、レベルに応じて1~5級まであります。5級は手話学習6ヶ月程度が受験の目安となっており、学習歴によって上の級を目指すことができます。学習用のテキスト、DVDなどもあるので、自分のペースでステップアップしていきたい人におすすめです。3級までは実技試験のみで、2級・準1級・1級は筆記試験もあります。

手話技能検定協会が実施しているのが手話技能検定です。手話技能検定には1~7級まで9つのレベルがあり、7級は在宅で試験が受けられます。1~6級は年2回検定試験があります。
7級は1ヶ月(8時間程度)手話を勉強した人向けで、準2級以上は講座やサークルなどで3年以上学んだ人向けです。こちらも自分のペースでステップアップしたい人向けといえるでしょう。

手話の認定試験や資格は「通訳」を目的とした高いレベルものばかりではありません。看護師のなかにも手話通訳士や手話通訳者の資格を取得する人はいますが、自分のペースで習得し、手話で日常的なコミュニケーションができる看護師が増えれば、聴覚・言語障害を持つ患者さんにとっても安心できるのではないでしょうか。

とくに医療手話通訳は、医療の知識を持ち、それを正確に伝える手話の技術が必要となります。音声言語を手話言語に変換する際、通訳者がその意味を正しく理解していないと、細かいニュアンスが伝わらないこともあります。聴覚・言語障害のある人への理解を深めたり、手話技術を取得したりするなかで手話通訳への関心が高まったという人は、手話通訳者や手話通訳士などの資格取得に挑戦するのもステップアップのひとつでしょう。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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厚生労働省:平成18年身体障害児・者実態調査結果

全日本ろうあ連盟:手話言語法制定推進事業

日本手話通訳士協会:手話通訳士の仕事

聴力障害者情報文化センター:試験結果データ

全国手話研修センター

手話技能検定

全国手話検定試験

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