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看護師の仕事場図鑑vol.7 回復期リハビリテーション病棟の看護師の仕事

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医療の進歩に伴って救える生命が増える一方、その後の生活を見据えたリハビリテーションのニーズが高まっています。療養が入院から在宅に移行するなか、その実現に欠かせないのが急性期以降の医療と看護の関わりです。現場をよく知る看護師からの声を紹介する「看護師の仕事場図鑑」。今回は回復期リハビリテーション病棟での働き方です。

回復期リハビリテーション病棟での働き方

脳血管疾患や大腿骨頸部骨折などの治療後、在宅に戻ったり社会復帰を目指したりする患者さんに対してADLを向上させ、寝たきりを防ぐために集中的にリハビリテーションを行うのが回復期リハビリテーション病棟です。

看護師の働き方は、リハビリテーション科の病棟に勤務する点を除いては一般病棟とほぼ同じで、日勤、夜勤の2交代制の看護師が75%を占めています。3交代制を含むと約8割が「夜勤あり」と回答しており、96%が「オンコールなし」と回答しています。

回復期リハビリテーション科病棟の役割は、病気によって障がいを受けた人に対し、身体的、あるいは精神的、社会的な能力を最大限に引き出して早期在宅復帰を目指すことにあります。対象となる脳血管疾患や脊髄損傷、頭部外傷、大腿骨頸部骨折や術後の廃用症候群などがある患者さんに対して効率的かつ効果的なリハビリテーションを提供する、専門性の高い病棟といえるでしょう。

〈休日・休暇〉

今回のアンケートでは、回復期リハビリテーション病棟に勤務する看護師の9割以上が常勤で、その多くが一般病棟の看護師同様にシフト制勤務で、「休日・休暇は不定期」と回答していました。

〈家庭との両立のしやすさ〉


平均3.0点(n=47)

家庭との両立という点では、回復期リハビリテーション病棟も通常の病棟勤務と同様に夜勤に入る看護師が多く、点数としては低めになっています。しかし、クリニカルパスを採用している病棟が多く、患者さんの状態は比較的安定していて急変対応で残業が発生するようなケースは少ないといえるでしょう。

集中的にリハビリテーションを行う回復期リハビリテーション病棟は、専門性が高い看護や多職種協働が重要よ。
患者さんの状態は比較的安定し、急変対応の場面は少ないけれど、人員が少ないため多忙な職場であることに変わりはないわ。
勤務はシフト制で夜勤もある医療機関が多く、仕事と家庭の両立という点では、院内保育所の有無や残業時間も事前にチェックしたほうがいいわね。

回復期リハビリテーション病棟看護師の仕事内容

病気や怪我によって損なわれた機能の回復を目指すには、できるだけ早く、集中的にリハビリテーションを行うことが重要とされています。急性期の段階では救命することが最優先となり、患者さんや家族は、その後の生活のことを考える余裕がありません。そして回復期リハビリテーション病棟に移ると、急性期を脱したことの安心感に加えてその後の生活への不安が強くなります。

医師、看護師、リハビリテーション職、管理栄養士、MSWなど、多職種で連携しながら、患者さんの病状や自宅での生活に合わせたリハビリテーションを提供すること、生活の再構築を進めるうえでの不安への対応などが求められます。

また、回復期リハビリテーション病棟に移る患者さんは病状が安定していることが多いものの、近年は急性期病棟の在院日数短縮の影響から、なかには病状を注意深く観察する必要がある患者さんもいます。回復の過程と病状悪化を見極める看護師の観察力と早期対応が重要となります。

〈1日のスケジュール例〉

●日勤

8:20 出勤
8:30 申し送り
8:40 抑制カンファレンス、入院患者転倒リスクカンファレンス
9:30 ラウンド
11:30 食堂へ誘導
12:00 血糖値測定、経管栄養、配膳
12:30 下膳、各部屋へ誘導
13:00 休憩
14:00 看護計画評価カンファレンス、記録
16:30 申し送り
17:00 勤務終了

●夜勤

16:30 日勤からの申し送りを受ける
17:00 ラウンド、食堂への誘導
18:00 血糖値測定、経管栄養、夕食
19:00 更衣介助、おむつ交換
20:00 VDS配薬、ラウンド
21:00 消灯、休憩(夕食)
23:30 おむつ交換
0:00 排泄イン・アウトチェック、仮眠(1時間半)
5:00 おむつ交換
6:00 点灯、ラウンド
7:00 食堂への誘導、血糖値測定、経管栄養
8:00 朝食
8:30 申し送り

(20歳代・女性・夜勤含む(2交代制)常勤の一例)

回復期リハビリテーション病棟では、患者さんのADL向上のためのリハビリテーションを集中的に行いますが、リハビリ職が関わるとき以外でも看護師が患者さんのADLに合わせた介助や生活を再構築するうえでのアドバイス、全身状態の観察などを行います。

患者さんごとにリハビリテーションの時間は決まっていて急変対応も少ないけど、「ナースコールは多い」という声も。
ADLが低下して様々な場面で介助が必要な患者さんが多く、臨機応変に対応しなければならないため、記録が後回しになってしまうことも少なくないようね。

主な患者さんのタイプ

回復期リハビリテーション病棟は、脳血管疾患や大腿骨頸部骨折、廃用症候群などの患者さんの在宅復帰に向けて集中的にリハビリテーションを行う病棟です。急性期の治療を終えた患者さんの受け皿であり、対象となる疾患は高齢者に多いのが特徴です。

必要となるスキル・知識

退院後の生活を見据えた看護を提供するのが回復期リハビリテーション病棟の役割。そのため、高度な医療処置が求められるというよりも、クリニカルパスに沿ってリハビリテーションが行えるかどうかを判断するための全身状態の観察、バイタルサインのチェック、点滴や浣腸、採血、トイレ誘導などの基本的な看護技術が身についているどうかが大切です。

また、入院中の環境と在宅での環境は異なるため、あくまで在宅復帰後にその人の生活が維持できるように、自分でできること、家族などの介助が必要なものを見極めてできる能力を伸ばしていくことが求められます。患者さんや家族への指導では、在宅復帰後に使える介護や福祉の制度に関する知識も必要とされます。退院調整役としての役割も期待されているといえるでしょう。

また、リハビリテーションを受けている患者さんにとっては、日々のリハビリテーションのなかで状態の回復が実感できることはモチベーションにもなります。一方で歩行状態が安定しなかったり麻痺が残っていたりすることで転倒リスクが高い人も少なくありません。転倒による骨折は寝たきりの原因にもなります。安全管理の十分な知識や対応も回復期リハビリテーション看護には欠かせません。

回復期リハビリテーション病棟で働くメリット・デメリット

〈メリット〉

急性期から回復期に移行した患者さんの回復過程に関われるのがリハビリテーション看護の魅力のひとつでしょう。患者さんの在宅復帰後の生活を見据えて患者さんや家族とともに考え、目標に向かって多職種で協力しながら支援ができる点や、転科や転院したときに比べて状態が回復し、患者さんが元気になって退院していく姿を見ることができることも、リハビリテーション看護の特徴です。アンケートでは、「残業が少なく、家庭との両立がしやすい」という声も聞かれました。

▼実際に働く看護師さんの声「回復期リハビリテーション看護のここがよかった!」

  • 以前は急性期病院に勤務していたが、急性期から退院した患者さんの回復過程や経過を学びたいと思った(20歳代・男性)
  • 処置が少なく、時間の融通が利くため、プライマリケアが実践でき、患者さんと密に関わることができる(20歳代・女性)
  • 患者さんの回復過程に関わることができ、急変や死後ケアが少ない(20歳代・女性)
  • 回復期の患者さんの心理的変化や適応について学びたかった。在宅復帰や社会復帰を多職種合同のチームで関われる(30歳代・女性)
  • 休日がしっかりとれる。麻痺があった患者さんのセルフケアが自立でき、元気に在宅に戻れたときに喜びを感じる(40歳代・女性)
  • リハビリテーションでADLが向上して、笑顔で退院していく姿を見ることができ、明るい気持ちになれる(40歳代・女性)
  • 子育て中でも残業が少なく家庭との両立ができる(40歳代・女性)

〈デメリット〉

回復期リハビリテーション病棟は、急性期の治療が終わり、比較的状態が安定した患者さんが多いのが特徴です。今回のアンケートでは、急変時の対応スキルが身につきにくい点をデメリットと感じている看護師が多いことがわかりました。また、回復期を経て在宅に戻る患者さんに対しては、家族への対応も重要となります。家族の協力が得られなかったり、クレームなどに対応したりすることが負担だという声も聞かれました。

▼実際に働く看護師さんの声「回復期リハビリテーション看護のここが悩みどころ…」

  • 医療処置がほとんどなく、急変対応時が不安(20歳代・女性)
  • 人手が少なく忙しい。看護師1人あたりの受け持ち患者さんが多い(30歳代・女性)
  • 患者さんと家族との関係に気をつかう。新しい情報や知識が臨床に活かせない(20歳代・男性)
  • 最新の医療情報があまり入ってこない。ADL拡大の指導であるにもかかわらず、自分でさせられることが嫌だという苦情が多い。トラブルを避けるために看護師が率先して介助してしまう場面が多い(20歳代・女性)
  • 認定看護師などのスペシャリストがいないためスキルアップしにくい。(30歳代・女性)
  • 当直があるため、生活リズムが乱れる。麻痺がある患者さんの移乗やトイレ介助、おむつ交換などの業務が多く、腰痛持ちの職員が多い(40歳代・女性)

回復期リハビリテーション看護に向いている人は?

患者さんや家族とじっくり向き合いたい、退院後の生活を考えた看護に関心がある人に向いているのが回復期リハビリテーション看護です。疾患とその経過を理解して適切なタイミングで介入すること、ADL獲得に向けた多職種連携によるリハビリテーションに関心がある人に向いているといえるでしょう。特に在宅での生活を考えたとき、どのような動作の獲得が必要か、家族の介護力も含めて評価し、医師やリハビリテーション職と情報を共有することが大切です。

ただし、患者さんの移乗や介助が必要な場面も多く、今回のアンケートでは腰痛に悩む看護師からの声も多く聞かれました。患者さんへのケアだけでなく、看護師の身体的なセルフケアも重要な職場といえるでしょう。

回復期リハビリテーション病棟では、脳血管疾患や大腿骨頸部骨折術後、脊髄損傷、摂食嚥下障害など、様々な病態にある患者さんにリハビリテーションを行うわ。
全身管理やリスクマネジメント能力、多職種連携、退院支援、家族支援など、看護師には多くの役割が求められる一方で、介助場面が多く負担もかかることもあるわ。
急性期に比べて学びの機会が少ないため、自ら学ぶ姿勢も大切よ。
夜勤もあり、多忙な職場ではあるけれど、急性期に比べて長く患者さんとも関わることができ、元気になって退院していく患者さんの姿を多くみられることは看護師として大きなモチベーションになるんじゃないかしら。

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2018/3/29~3/31にナースフルサービスの看護師会員を対象に「看護師の働く場所と働き方アンケート」を実施。有効回答数3,361名のうち、回復期リハビリテーション病棟で働く会員47名の回答をもとに作成。

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