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経鼻経管栄養法のポイント|クイズで学ぶ看護手技

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先日、患者さんに経鼻胃チューブを挿入したのですが、なかなかスムーズにいかなくて・・・ちょっと落ち込んでいます。

患者さんの違和感や痛みを最小限にできるように精進したいわね。

Question1 経鼻胃チューブの挿入に関して正しいのはどれ?

1.半消化態栄養剤を投与するため、6Frのチューブを選択する。
2.鼻腔・口腔内が乾燥しているときは、あらかじめケアをして湿潤させる。
3.右の鼻腔に挿入するときは、患者の頸部を右側に回旋させる。

できるだけ苦痛が少なくなるよう配慮できているのは・・・。

Answer 2

解説
鼻腔や咽頭部が乾燥しているとチューブ挿入時の摩擦が強くなり、患者さんに苦痛を与えてしまいます。
挿入前に鼻腔ケアや口腔ケアを行っておけば、唾液の分泌などにより湿潤環境を回復できる上、チューブ挿入の助けとなる嚥下反射も起こりやすくなります。

挿入する経鼻胃チューブは細ければ細いほど、患者さんに苦痛を与えにくくなります。
成人の場合は、一般的に5~10Fr程度を選択するケースが多いようです。
ただし、半消化態栄養剤はチューブに詰まりやすいため、10~12Fr(少なくとも8Fr以上)のサイズとします。
なお、注入ポンプを用いる場合は、それより細いチューブでも問題ないとされています。

チューブを挿入する側の鼻腔とは反対側に頸部を回旋させることで、挿入する側の梨状窩にチューブを入れやすくなります。
このとき、少し顎を突き出すようにしてもらうと、より梨状窩が開きやすくなります。
反対側の梨状窩にチューブが入ってしまうと、チューブが咽頭を交差して誤嚥の原因になり、患者さんの違和感も強くなるため注意が必要です。

Question2 経鼻胃チューブによる栄養剤の注入に関して誤っているのはどれ?

1.チューブを挿入後、鼻翼と頬の2か所でテープ固定する。
2.挿入したチューブの位置は、X線撮影による確認が最も精度が高い。
3.気管への誤挿入があった場合は、患者が激しく咳込むので確実にそれと分かる。

X線撮影は、さすがに大げさなんじゃ・・・。

Answer 3

解説
チューブが気管に誤挿入されると、一般的には激しい咳や呼吸困難を引き起こします。
ただし、高齢者や意識障害がある患者さんでは反応が弱く、誤挿入したと分かりにくいケースもあります。
「苦しそうではないから大丈夫」と安易に判断せず、確かな方法で挿入位置を確認するようにしましょう。

チューブ挿入後は事故抜去を防ぐため、鼻翼と頬(あるいは額など)の2か所で、しっかりとテープ固定します。

チューブが気管に誤挿入されたまま栄養剤を注入すれば、重篤な肺炎などを引き起こすおそれがあります。
そのため、栄養剤の注入時には毎回、チューブが胃内に入っていることを確認します。
具体的には、栄養剤を注入する前にカテーテルチップシリンジで空気を注入し、聴診器で気泡音が聴取できるかを確認します。
それに加えて、胃液や胃内容物が吸引できるかも確認することが推奨されています。
上記の2点が確認できない場合は、体位を変えたり時間を置いたりして、再度試してみましょう(他の看護師や医師にチェックを依頼してもOKです)。
これらの方法でチューブが胃内に入っていることを確認できなければ、X線撮影にて確認することが最も確実です。

Question3 経鼻胃チューブによる栄養剤の注入に関して正しいのはどれ?

1.患者の上半身を45°程度挙上させた体勢にする。
2.栄養剤は必ず注入前に温め、体温よりやや高めの温度にしておく。
3.イリゲーターのチューブ先端まで栄養剤を満たしておき、指示された注入速度になるよう、すぐにクレンメを開放する。

栄養剤は温めるのが基本だったでしょうか?

Answer 1

解説
栄養剤の注入時は、患者さんの頭部を挙上し、座位や半座位、リクライニング位などにします。
注入中に体位がずれると、胃が圧迫されて嘔吐などの原因となるため、大きな体動は避けます。
胃食道逆流を防ぐため、注入後も30分~1時間程度は上半身を挙上したままにします。

あらかじめ栄養剤を温めておいても、すぐに室温に戻ってしまいます。
加温により感染リスクが高まったり、ビタミン類が壊れたりするおそれもあることから、近年では「基本的には栄養剤を温めない」という考え方が広まっています。

イリゲーターのチューブ先端まで栄養剤を満たすことで、注入される空気の量を最小限にし、胃が膨満するのを防ぐことができます。
クレンメの開放は少しずつにして、指示された注入速度まで段階的にアップしていくのがポイントです。
急激に注入速度を上げると、下痢や嘔吐を引き起こしかねません。
なお、すでに下痢がみられる患者さんの場合は、特に注入速度を緩徐にする必要があります。


近年は、経鼻経管栄養法を続けながら在宅で療養生活を送る患者さんも少なくないのよ。

患者さんやその家族に手順を説明するためにも、まずは自分が正確な知識を身に付ける必要がありますね。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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