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洗浄・消毒・滅菌のポイント|クイズで学ぶ看護手技

仕事に役立つ看護手技 > 感染管理 編

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「院内感染」のことはたびたびニュースになって、高齢者や乳幼児をはじめとする患者さんが被害を受けていますね。

私たち看護師の頑張りで院内感染のリスクを下げられるのだから、頑張らないわけにはいかないわよね。

Question1 器具の洗浄に関して正しいのはどれ?

1.使用後の耐熱性の膿盆は、食器洗浄機により洗浄・熱水消毒を行う。
2.足浴に用いたバケツは、軽く水洗いしてから乾燥させる。
3.経管栄養用のバッグ型の投与容器は、十分に水洗いすれば再利用できる。

水洗いだけでよかったのでしたっけ?

Answer 1

解説
膿盆などのノンクリティカル器材(正常な皮膚に接触するが、粘膜には接触しないもの)は、低水準消毒(一般細菌の殺滅)を行います。
耐熱性のものであれば食器洗浄機を用いて、洗浄および熱水消毒(80℃×10秒程度)を行うとよいでしょう。
熱による消毒は、消毒薬のように残留毒性の心配がないというメリットがあります。

足浴バケツは原則として患者さんごとの交換が必要ですが、十分な洗浄ができていれば消毒は不要とされています。
しかし、実際には洗浄が不十分で、MRSAや緑膿菌が繁殖するケースも少なくありません。
そのため、使用後は両性界面活性剤を用いて洗浄し、5分以上放置してから洗い流すことが望ましいでしょう。
特に熱傷や深い創のある患者さんに使う場合は、高圧蒸気滅菌したステンレス製のバケツを用いるようにします。

経管栄養用の投与容器について、ボトル型のものは洗浄・乾燥しやすく、一般的な食器用洗剤で洗ってから食器乾燥機で乾かすことで再利用が可能です。
しかし、バッグ型の場合は内壁が乾燥しづらいため、「乾かしたつもり」で再利用を続けると、経腸栄養剤による高濃度細菌汚染を招くおそれがあります。
そのため、洗浄後は0.01%の次亜塩素酸ナトリウムに浸けて消毒し、使用前に液切りするようにしましょう。

Question2 速乾性手指消毒に関して正しいのはどれ?

1.アルコール性の速乾性手指消毒薬は、注ぎ足して使用してはならない。
2.同じ種類の速乾性手指消毒薬を使い続けると耐性菌が発生するため、数ヵ月ごとに種類を変更する。
3.肉眼で見える汚れがある場合は、速乾性手指消毒ではなく流水・石けんで手洗いする。

消毒薬を継ぎ足すと、微生物汚染のリスクがあったような気が・・・。

Answer 3

解説
速乾性手指消毒薬を使用するのは、目に見える汚れがない場合のみです。
目に見える汚れがある場合に速乾性手指消毒薬のみを使うと、その汚れを手指全体に広げてしまうからです。

感染対策において手指衛生は最も基本かつ重要ですが、多忙な医療現場では一処置一手洗いの実現が難しい場面も少なくありませんでした。
しかし、手軽に使用できる速乾性手指消毒薬により状況は一変しました。
特に処置前の手指衛生を徹底するため、各病室や器材用ワゴン車への設置、ポケット用製品の携帯などが推奨されています。
アルコールが主成分のものであれば、基本的に微生物汚染を受けることはありません。
そのため、ノズル式容器などに注ぎ足して使用してもかまいません。
ただし、内壁に汚れがたまることがあるので、1年に数回程度は容器の洗浄・乾燥を行うことが望ましいでしょう。

実用濃度の消毒薬を繰り返し用いても、耐性菌が出現する可能性はありません。
そもそもアルコールに耐性がある細菌は、芽胞を除けば存在しません。

Question3 オートクレーブによる滅菌に関して正しいのはどれ?

1.効果は確実であるもののコストが高いので、滅菌する場合の第一選択にはならない。
2.原則として、感染症患者に使った器材は、そうでないものと区別してオートクレーブにかける。
3.オートクレーブにかける器材は、事前に十分な洗浄を行う必要がある。

感染症のある患者さんに使ったもの、分けていたっけなあ?

Answer 3

解説
滅菌は「すべての微生物が存在しない状況」をめざして実施するもので、加熱法、照射法、ガス法、濾過法、薬液法という種類に分けることができます。
中でもオートクレーブを用いた高圧蒸気滅菌(加熱法)は、効果的である上にランニングコストも比較的低いため、医療器材を滅菌するときの第一選択とされています。

オートクレーブは、芽胞を含むすべての微生物に対して効果を発揮します。
感染症の患者さんに使用した器材でも、特に区別して滅菌する必要はありません。
しかし、クロイツフェルト・ヤコブ病の病原体であるプリオンは、通常のオートクレーブの条件(121℃×20分程度)では不活化されません。
この場合は例外的に別の取り扱いとして、より高温または長時間の設定でオートクレーブにかけることとされています。

オートクレーブはすべての微生物を死滅させますが、その効果をより高めるため、かける器材を事前に洗浄剤などで洗浄しておきます。
しっかりと洗えていれば、基本的に消毒までは必要ないとされています。


洗浄・消毒・滅菌は日々のルーティンとして深く考えることなく行ってしまいがちだけれど、「なぜ、こうするのか?」を理解しておくことが大切よ。

そうですね。
地味かもしれないけれど、患者さんを守ることにつながる行為ですね。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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