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発生周期は10~40年 新型インフルエンザのパンデミックに備える

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2019年に入って間もなく、連日ニュースとなっているのが季節性インフルエンザの流行です。この季節性インフルエンザももとを辿れば新型インフルエンザ。実は新型インフルエンザの発生周期は10~40年といわれています。季節性インフルエンザは冬に流行しますが、新型インフルエンザの流行は季節に関係なく、パンデミックの危険性をはらんでいます。

スペイン風邪の流行から100年

人と感染症との歴史は、人類誕生時点から始まっているといわれており、克服を目指した治療薬の発見と開発、さらに新しい感染症との闘いの繰り返しだったといえます。そのなかでよく知られているのが1918年から世界中でパンデミックを引き起こした「スペイン風邪」と呼ばれるインフルエンザです。

原因となったウイルスはA(H1N1)という亜型のインフルエンザウイルスで、人と鳥のウイルス遺伝子の集合によってできたものと考えられています。この当時の“新型インフルエンザ”で、確認できる限りにおいて過去最大のパンデミックを引き起こしました。国内でも1918年8月頃から流行し、9月末から10月初頭に本格的に流行したことがわかっています。

スペイン風邪は、多くの人が感染によって免疫を獲得すると、病原性が低下して季節性のインフルエンザに移行しました。その後毎年のように季節性インフルエンザとして流行が繰り返されました。

スペイン風邪の流行からおよそ40年後、1957年にはアジアインフルエンザが流行しました。この原因ウイルスはA(H2N2)タイプで、スペイン風邪よりは軽症のウイルスとされています。1957年2月下旬に中国の一部地域で流行すると、3月には中国全土、4月中旬には香港、5月にはシンガポールと日本でウイルスが分離されました。さらにその10年後の1968年には香港でインフルエンザA(H3N2)亜型が流行。インフルエンザのパンデミックの歴史をみると、新型インフルエンザの発生は10~40年周期で起こるといわれています。

いまさら聞けない「新型インフルエンザ」

厚生労働省によると、新型インフルエンザは、「季節性インフルエンザと抗原性が大きく異なるインフルエンザをいい、一般に国民が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速な蔓延によって国民の生命および健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるもの」と定義されています。

インフルエンザには大きく分けてA、B、C型があり、流行するのはA型とB型です。このうちB型はヒトでの流行がほとんどですが、A型はもともと水鳥が由来で、そこから鶏や豚などに感染し、ヒトにも感染を起こします。変異が起こりやすいために亜型が出現しやすく、免疫を持たないヒト同士の感染によるパンデミックが起こりやすくなります

過去のパンデミック同様に、この定義に当てはまるもので記憶に新しいのが、香港インフルエンザからおよそ40年後に発生した2009年の豚由来のA型インフルエンザでしょう。これはインフルエンザウイルスA(H1N1)の亜型で、メキシコで流行した後、全世界に感染が広がりました。もともとA(H1N1)型は、Aソ連型として流行していましたが、2009年に亜型である新型インフルエンザA(H1N1)2009ウイルスの発生後、ソ連型はほとんど姿を消したといわれています。なお、現在はこの新型インフルエンザA(H1N1)2009ウイルスも季節性インフルエンザとして扱われています。

また、鳥インフルエンザは、ヒトに感染することがありますが、感染した鳥やその死骸などへの濃厚な接触に限られるとされ、ヒトからヒトに持続的に感染した例は報告されていません。

新型インフルエンザへの対策は?

新型インフルエンザは季節性インフルエンザと異なり、発生時期は不明で、通年で流行する可能性があります。症状はウイルス株によっても異なりますが、季節性インフルエンザとほぼ同じで、突然の発熱や咳、のどの痛み、鼻水、頭痛などで、季節性インフルエンザとほぼ同じ経過で治癒します。ただし、新型インフルエンザは発生時には免疫を持たないことで感染が広がる恐れがあり、特に高齢者が多い医療施設や介護施設では注意が必要です。

新型インフルエンザのパンデミックワクチンは、発生して初めてワクチンの製造が可能となります。これが予め流行を予測できる季節性インフルエンザとの大きな違いといえます。現在日本では全国民分のワクチン製造設備の整備を進めており、2009年当時は、発生後23週で出荷された新型インフルエンザワクチンが、2019年度からは4週でワクチン候補株の配布、18週で出荷が開始されるスケジュールとなる見込みです。それまでの間は通常の飛沫感染、接触感染の予防法を徹底し、まめに手指衛生に努めることで医療施設や介護施設での感染拡大を防ぐことが大切です。

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参考
国立感染症研究所感染症情報センター:インフルエンザ・パンデミックに関するQ&A

厚生労働省:インフルエンザ(総合ページ)

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