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いまさら聞けない?「ナース・プラクティショナー(仮)」と「特定行為研修制度」の違い

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チーム医療推進のなかで注目されるナース・プラクティショナー(仮)。その制度創設に向けての動きが出てきています。特定行為研修制度が開始されて4年目を迎えていますが、ナース・プラクティショナー(仮)とは何が違うのでしょうか。制度との違いやニーズが高まっている背景について紹介します。

「ナース・プラクティショナー(仮)」とは?

ナース・プラクティショナー(仮)(以下、NP)とは、大学院修士課程で専門課程を修了し、NPの資格を取得した看護師のことをいいます。看護師が医師の指示のもとで診療の補助を行うのに対して、NPは医師の指示がなくても一定レベルの診断、治療ができます。

海外ではアメリカやカナダ・オーストラリア・オランダ・シンガポールなどの国でNP制度を導入しており、一部診断や検査の実施、処置や薬剤の処方、慢性疾患患者さんのモニタリング、予防・健康教育、ケアのコーディネートなどを担っています。

国内でのニーズとしては、医師のいない離島や僻地に暮らす人の慢性疾患の管理、治療などがあげられるでしょう。NPが地域にいれば定期的な通院が不要になるため、患者さんの負担も大幅に軽減できます。また、専門的に学んだNPが活躍することでケアの質の向上が見込まれ、重症化予防や患者満足度の上昇、医療費の抑制につながることも期待されています。

NP教育はすでに2008年から始まっており、一般社団法人日本NP教育大学院協議会が指定する「診療看護師教育カリキュラム」の基準を満たした大学院のNP養成コースで必要単位を修得して修了試験に合格すると、NP資格を得ることができます。
しかし、現行の制度ではNP資格を持つ看護師であっても海外のNPと同様の業務を行うことはできません。

特定行為研修の概要とNP制度との違いは?

「特定行為にかかる看護師の研修制度」(以下、特定行為研修)は、チーム医療推進と医師不足への対応、医療ニーズの充足などを目的に創設された制度です。
2015年から開始され、すでに1000人以上の看護師が特定行為研修を修了して現場で活躍をしています。

NP制度との大きな違いとしては、NP制度が医師の指示なしでも一定レベルの診断、治療ができるのに対し、指定の特定行為について、あらかじめ作成された手順書の範囲内での実施のみ、認められているところでしょう。

(NP制度と特定行為研修の特徴)

NP 特定行為研修修了者
資格取得要件 ・看護師資格
・大学院におけるNP養成コース修了
・NP国家試験等の合格
・看護師資格
・特定行為研修修了
(一部教育機関では要認定看護師資格)
実施できる行為 ・診断、検査の実施
・処置や薬剤の処方
・慢性疾患患者さんのモニタリング
・予防・健康教育
・ケアのコーディネート など
・研修を修了した特定行為について、医師の診療の補助として 手順書に基づいて実施する
(特定行為38行為)
裁量 診断、検査、治療、処置の判断、実施、処方などが法律で認められている 手順書の範囲内で医師の指示がなくても実施可能(医師の診療の補助の範囲)

NP制度創設への議論を深めるには

しかし、特定行為研修制度では対応しきれない現場のニーズがあること、「医師の働き方改革に関する検討会」の報告書でさらなるタスクシフトが求められている現状をふまえて、日本看護協会では、2019年7月に厚生労働大臣に要望書を提出し、NP制度創設の検討の場を設けることを求めています。

NPは、医師の指示がなくても一定レベルの診断や治療を実施することができるため、医師の確保が困難な地域のニーズも高いといえるでしょう。
これまでの検証でNPの活動が患者アウトカムへの悪影響を示すものはなく、医師と同等の質のケアを提供できることが明らかとなっている点からも制度化によるメリットは大きいともいえますが、患者さんの視点に立ち、医療の質を担保するための議論を深めていく必要があるでしょう。

また、制度を検討するにあたっては、特定行為研修制度導入時以上に教育や法整備の準備期間が必要となります。看護師にとって重要な検討課題であることからも、看護師自身が現場のニーズも含めてこの制度を十分に理解し、議論に参加していく必要があるのではないでしょうか。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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参考
日本看護協会
日本看護協会「特定行為研修制度」ポータルサイト

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