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閉経期を迎える女性の健康管理

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女性の身体は、閉経が近づくと卵巣の働きが低下して女性ホルモンの量が急激に減少します。女性ホルモンによって守られていた女性の身体は、多くの健康リスクにさらされることになります。患者さんへの指導だけでなく看護師自身の健康を守るために、健康管理には十分注意しましょう。

女性ホルモン減少による身体への影響

高血圧は、若い世代では男性に多く、40歳代までの男性の推計有病者数は女性の推計有病者数のおよそ2~5倍という結果となっています。しかし50歳代になると女性の有病者数も急増し、60歳代では男女が逆転して男性は約580万人、女性は約590万人と推計されています。

この年代で注目すべきなのは、女性の高血圧が急激に増加する50~60歳代が閉経期にあたることです。閉経によって女性ホルモンの効果が期待できなくなると、急激に生活習慣の影響を受けて血管が硬くなったり、骨密度が低下したり、脂質異常症になったりするリスクが高まります。女性ホルモンの影響で血圧が安定している人が多いため、それまで血圧を意識してこなかった人も少なくありません。中高年になって急に高血圧と診断されて戸惑う人も多いのではないでしょうか。

閉経を機に発症する高血圧は、女性ホルモンによる刺激で活性化されていた血管内皮細胞の働きが低下することが影響しています。内皮細胞は全身の血管内皮に存在し、血管をしなやかに保つうえで重要な役割を担っています。また、腎臓の血管の内皮細胞の働きも低下するため、腎臓でのナトリウム排泄能が悪くなり、血管のなかの塩分濃度が上昇します。

内皮細胞には一酸化窒素の産生を促す働きもあり、内皮細胞の働きが弱くなることで脳内の一酸化窒素が減少して交感神経系が刺激され、血管の収縮が強くなります。こうした複数の要因によって血圧が上昇するため、降圧剤による管理が難しいタイプだといわれています。

閉経期の女性が受けやすいストレスやリスク

女性ホルモンにはLDLコレステロールの代謝を促進する働きがありますが、閉経によってその効果が期待できなくなると、動脈硬化が進み、LDLコレステロールは溜まりやすくなります。閉経期を迎えて血圧が高めになってきた、健康診断でLDLコレステロールが増えたという人は、食生活の改善や運動習慣など、これまでの生活を変える必要がある年代になったのだと、一念発起する必要があると言えそうです。

また、更年期から閉経期にかけては、女性が家庭や社会でいくつもの役割を持つ大事な時期でもあります。子どもの受験や親の介護、さらに仕事では管理職に就くなど、過度なストレスにさらされやすい時期にあたります。もちろん、看護師のみなさんも例外ではなく、管理職として責任ある立場を任されている人も多いのではないでしょうか。外的なストレス要因に加えてホルモンバランスの乱れで自律神経の不調をきたしやすくなっています。閉経期の女性は様々な危険にさらされているのだと考えるべきでしょう。

睡眠時のいびきなど、変化への着目が重要

もうひとつ、閉経期の女性で注意が必要なのが睡眠時無呼吸症候群です。女性ホルモンには筋肉の動きを活性化する働きがあり、気道の空間が狭くなりにくくなっています。そのため男性よりもいびきをかきにくいといわれています。
扁桃や口蓋垂が大きい人や首の内部に脂肪が多くついている人はもともといびきをかきやすいため、閉経を機に気道が狭くなっていびきをかき始めることがあります。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質の低下をまねき、日中の眠気や疲労の蓄積につながるだけでなく、脳卒中などを引き起こすこともあります。特に看護師で交代制勤務の人は生活リズムが乱れてストレスを受けたり、疲労度が高くなったりしやすいといえます。十分な睡眠時間を確保していても疲れが取れない、日中に眠くなってぼーっとしてしまうという場合、仕事にも支障をきたします。できるだけ早く専門医を受診しましょう。患者さんへの指導でも、閉経期にあたる女性では、生活習慣や閉経に伴う変化に着目することが重要です。

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参考
日本高血圧学会:高血圧治療ガイドライン2014

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