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ナースが知りたい!くすりの知識 世界初の経皮吸収型抗精神病薬 ブロナンセリン経皮吸収型製剤(商品名ロナセンテープ)

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統合失調症は100人に1人ほどが発症するとされていますが、つまり発症率1%だと考えれば、決してまれな病気とはいえませんね。

ひとたび発症すれば薬物療法を主体としながら長期間治療を続けていくことになるわ。
あらためて看護師としても精神疾患や抗精神病薬について学んでおきたいものね。
今回は、2019年10月、抗精神病薬としては世界初のテープ製剤として発売されたブロナンセリン経皮吸収型製剤(商品名ロナセンテープ)を紹介するわ。

経皮投与でドパミンとセロトニンの受容体を遮断

統合失調症は、遺伝的要因が関与して発症すると考えられているものの、原因遺伝子が同定されたわけではなく、いまだ原因不明とされる精神疾患よ。
陽性症状(幻覚や妄想など)や陰性症状(意欲や自発性、感情表出の低下など)に加え、病識の欠如を伴うことが特徴的ね。

統合失調症の薬物療法には、非定型抗精神病薬が第一選択とされているわ。
ブロナンセリンもその1つで、セロトニン・ドパミン拮抗薬と呼ばれるタイプなの。
従来、抗精神病薬には経口薬か注射薬しか存在しなかったのだけれど、ブロナンセリン経皮吸収型製剤の登場により世界で初めて経皮投与するという選択肢が生まれたのよ。

経皮投与が可能になったことで、消化器系障害や嚥下障害などで経口薬が適さない患者さんにも投与できる、経口薬のように食事の影響を受けない、初回通過効果を考慮する必要がない、経口薬に比べて血中薬物濃度を一定に保ちやすいというメリットがあるわ。

効能・効果

統合失調症

用法・用量

通常、成人にはブロナンセリンとして40mgを1日1回貼付するが、患者の状態に応じて最大80mgを1日1回貼付することもできる。
なお、患者の状態により適宜増減するが、1日量は80mgを超えないこと。
本剤は、胸部、腹部、背部のいずれかに貼付し、24時間ごとに貼り替える。

ブロナンセリンには経口製剤もあって、経口製剤から経皮吸収型製剤への切り替え、逆に経皮吸収型製剤から経口製剤への切り替えも可能だけれど、適量の投与となるように慎重な調整が求められるわ。

使用上の注意、副作用

ブロナンセリン経皮吸収型製剤の品質は光の影響を受けるため、包装袋を開封しないまま交付すること、貼付する寸前まで開封しないよう患者さんに指導することが必要よ。

また、テープ製剤全般に当てはまることだけれど、皮膚へのダメージを避けるため貼付部位を毎回変えること、湿疹や皮膚炎がみられる部位には貼付しないことも指導しましょう。

副作用については、国際共同第3相試験(N=521)および国内第3相長期投与試験(N=200)において、パーキンソン症候群(13.6%)、適用部位紅斑(11.7%)、アカシジア(10.4%)、プロラクチン上昇(5%以上)、統合失調症の悪化(5%以上)、適用部位掻痒感(5%以上)、体重増加(5%以上)などが認められているわ。

また、頻度はそこまで高くないものの重大な副作用として、悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、横紋筋融解症などが報告されているわ。


抗精神病薬が経皮投与できるなんて画期的ですね。
しかも、また1つ「世界初」が日本から生まれたなんてスゴイ!

統合失調症の薬物療法は長期間に及ぶことが多いだけに、新しい投与方法の選択肢ができたことは大きいわね。
ぜひ、患者さんの社会復帰につながってほしいと思うわ。

参考文献
ロナセンテープ 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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