リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

ナースが知りたい!くすりの知識 血栓症のリスクを抑えた月経困難症治療薬 レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合製剤(商品名ジェミーナ)

看護あるある 手技Q&A > 与薬・薬剤 編

当コンテンツは株式会社 リクルートメディカルキャリアが運営する「ナースフル」というサイト内のコンテンツです。
もし、当コンテンツに関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


月経に伴う症状が重い患者さんに向けて、国内初の配合をした治療薬が出たと耳にしました。

月経に関する悩みはいろいろあるけれど、月経困難症と診断された女性にとって新たな治療選択肢が増えたの。
今回は、2018年10月に販売開始となったばかりの月経困難症治療薬、レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合製剤(商品名ジェミーナ)を紹介するわ。

エストロゲン低用量化+レボノルゲストレル配合で副作用リスク減

レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール配合製剤の大きな特徴は2つあるわ。
1つは、月経困難症の症状である疼痛を軽減できること。
もう1つは、月経困難症治療薬の最も重大な副作用である血栓症のリスクが比較的低いことよ。

月経困難症の治療薬(EP配合剤)には、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲスチン(人工的に合成された黄体ホルモン)が配合されているの。
2種類の女性ホルモンを補充することで、月経時に生じる下腹部痛や腰痛などの月経痛を改善しようというわけ。
ただ、月経困難症治療薬を長期間にわたり安全に内服していくためには、エストロゲンの低用量化やプロゲスチンの種類の選択がとても重要になるの。
海外の研究では、プロゲスチンとしてレボノルゲストレルを含む薬剤で血栓症のリスクが低かったと報告されているわ。

国内で初めて、低用量化されたエストロゲンに加えてレボノルゲストレルを配合した月経困難症治療薬が本剤なの。
血栓症の発症リスク低下が期待できるだけでなく、連続投与も可能だから、月経の回数そのものを減らして症状の出現を抑えることができるわ。
有効性と安全性が確認されている2パターンの内服方法があるから、主治医と相談しながら患者さんに合った方法を選べることも特徴だといえるわね。

効能・効果

月経困難症

用法・用量

下記のA・Bいずれかを選択できる。

A.28日で1周期(周期投与)
~21日目:毎日一定の時刻に1日1錠を内服する。
22~28日目:休薬期間とする。
→上記を1周期とし、29日目から次の周期を開始し、同様に繰り返していく。

B.84日で1周期(連続投与)
~77日目:毎日一定の時刻に1日1錠を内服する。
78~84日目:休薬期間とする。
→上記を1周期とし、85日目から次の周期を開始し、同様に繰り返していく。

いずれにしても、できるだけ毎日同時刻に内服することが重要だから、患者さんの生活リズムや副作用の程度などを見ながら、継続服用をサポートしたいところね。
初めて内服する場合は、原則として月経の第1~5日目に内服を開始することになるわ。
治療スタート時の大事なポイントだから、しっかりと伝えましょう。
患者さんからは「月経時の出血がまだ微妙に残っているのに、次の周期を始めていいの?」という質問が多いのだけれど、出血が終わっているかどうかにかかわらず次の周期に入ってOKよ。

飲み忘れてしまった場合の指導も大切だから、以下の対応を確認しておきましょう。

<前日の飲み忘れに気づいた場合>

直ちに前日の飲み忘れた錠剤を内服する。
→いつもの時間に、当日の錠剤も内服する。
→次の日からは、当初の服薬スケジュール通りに内服する。

<2日以上飲み忘れた場合>

気づいた時点で前日分の1錠を内服する。
→いつもの時間に、当日の錠剤も内服する。
→次の日からは、当初の服薬スケジュール通りに内服する。

つまり、2日飲み忘れた場合は1錠、3日飲み忘れた場合は2錠、残薬が手元に余るということよ。
「飲み忘れた分を全部内服してしまった!」なんてことにならないように説明が必要ね。

使用上の注意、副作用

リスクが軽減されているとはいえ、やはり血栓症には注意が必要よ。
起こりうる自覚症状(ふくらはぎの痛みや腫れ、手足のしびれ、胸の痛み、息切れなど)を理解してもらい、「いつもと違う」と感じたらすぐに服用を中止し、医療機関を受診するよう伝えておきましょう。

本剤は、血栓性静脈炎や肺塞栓症などの既往があったり、35歳以上で1日15本以上の喫煙をしていたりと、血栓症のリスクが高い人には投与できないの。
また、妊娠している(妊娠の可能性がある)場合や、授乳中の場合も使用できないわ。

ちなみに、月経困難症を対象とした臨床試験(N=241)では、「28日周期」の場合は155例中129例(83.2%)に、「84日周期」の場合は86例中85例(98.8%)に何らかの副作用が認められているの。
どちらの場合も主な副作用は変わらず、不正子宮出血、希発月経、月経過多、下腹部痛などが現れているわ。

それから、セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)というものを聞いたことがあるかしら。
ハーブティーやサプリメントに含まれることがある植物なのだけれど、これを本剤と併用すると、薬効が減弱したり不正性器出血の発現率が増大したりする可能性が示唆されているわ。


毎日継続して内服するのは簡単ではないから、服薬指導が重要になってくるわね。

症状が改善されれば日常生活の質も変わるはずです。
女性であることをより楽しめる人が増えるよう、服薬指導をがんばります!

参考文献
ジェミーナ 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
転職についてお悩みの方はこちらのフォームよりご相談ください。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

TOPへ