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高齢者の爪トラブル~ケアと指導のポイント

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高齢者に多い足のトラブル。なかでも皮膚や爪のトラブルは看護師による予防的ケアが重要で、それが運動機能にも大きな影響を与えます。看護師によるスキンケア指導、高齢者に多い爪トラブルのケアについて紹介します。

高齢者の皮膚のケアのポイント

高齢者の皮膚は、表皮保湿成分や発汗が減少して乾燥しやすく、菲薄化しています。動脈硬化や毛細血管ループの減少、自律神経機能の低下などの循環障害や皮膚のバリア機能や免疫細胞の機能低下なども生じています。

高齢者は足に関連した疾患の合併が多く、下肢動脈瘤や足趾などを合併したり、糖尿病の合併症で潰瘍や壊死ができたりと、多くのトラブルを抱えています。
また、認知機能や視力の低下などから、足のセルフケアが難しくなり、寝たきりの高齢者では、足の褥瘡のリスクも高くなります。

看護師は患者さんの全身状態や認知機能、家族のケア力などもふまえて、足の変形や循環障害、爪白癬や巻き爪の重症化を防ぎ、継続的なケアや指導を行う必要があります。

皮膚のケアは、「洗浄」「保湿」が基本です。洗浄剤はよく泡立ててなで洗いし、よくすすぐのがポイント。保湿剤はセラミドや尿素などのモイスチャー成分が含まれた製品を使用します。

〈保湿剤の選択〉

軟膏・クリーム ・被覆性が高く、刺激が少ない
・べたつく、洗い流しにくい
ジェル・ローション ・伸ばしやすい、べたつかない
・たれやすい、しみることがある

その人の皮膚の状態や使用する部位、季節などによっても保湿剤の選択は重要なポイントとなります。患者さん自身がケアをするのか、家族がケアするのかによって、使いやすいものを選びましょう。
足のケアでは、押したりこすったりしない、しわの方向に沿って伸ばす、趾の間には保湿剤を塗らないのがポイントです。

正しい爪切りを介護者に指導する

高齢者の爪トラブルでは、爪白癬の治療と巻き爪のケアがポイントです。爪白癬と巻き爪がある場合には爪のケアを十分に行った後に抗真菌薬による治療を行います。
爪の状態が悪いと、靴が履けない、皮膚に爪が食い込んで痛いなどの理由から歩行にも影響してしまうことがあり、転倒リスクも高まります。

健康な爪の人であれば本人や家族、介護職員に正しい爪切り、日常的なセルフケアを指導しますが、疾患や服薬している薬剤、患者さんの全身状態によってはセルフケアを禁止し、看護師が爪の観察とケアを行います。
色、形、割れや肥厚、巻き爪がないかを十分に観察したうえで、温かいタオルで爪をやわらかくし、汚れを取り除いたうえでスクエアカットに切り、爪が皮膚に食い込まないようにします。肥厚した爪は削って整えます。

糖尿病患者さんは専門外来でのケアも

糖尿病患者さんのフットケアに対しては診療報酬の算定が可能で、有資格者によるフットケア外来を開設している医療機関も増えています。
フットケア指導士や糖尿病看護認定看護師などの有資格者がケアを行うだけでなく、爪白癬の治療や血行再建の手術など、必要に応じた診断・治療につなぐこともできます。

このほか、巻き爪外来などの専門外来を開設するクリニックも増えていますので、必要に応じて、地域で開設されている専門外来の情報を患者さんや家族に提供することも早期ケアにつながります。

足や爪を守ることが寝たきりや合併症の予防につながる

足や爪を守ることは、歩行ができる状態を守り、転倒から本人を守ることにもつながります。足に痛みがあると、歩くことを避けて筋力が低下するために寝たきりになってしまう、転倒して骨折してしまうなどのリスクが高まります。

しかし、高齢者で足や爪にトラブルがあると、「足をみせる」ことへの抵抗を示す人も少なくありません。爪が自分で切れなくなってしまったことに引け目を感じている人もいます。
他の患者さんや利用者さんから見えない仕切りのあるスペースで観察やケアを行うなどの配慮も重要です。

足の痛みによる行動の制限は活動力低下の要因となり、物事への興味や関心が薄れてしまうことで、心身の健康にも大きく影響します。こまめなケアと観察で足の皮膚や爪トラブルを未然に防ぐことが、寝たきりや合併症の予防になります。

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