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ナースが知りたい!くすりの知識 投与回数が少なくて済む鉄欠乏性貧血治療薬 カルボキシマルトース第二鉄(商品名フェインジェクト)

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私は比較的生理が重くて、その時期に仕事が忙しくなると、もうふらふらですよ・・・。

鉄欠乏性貧血が心配ね。一度血液検査を受けたほうがいいかもしれないわね。
今回は、2019年3月に製造販売承認を受けた、週1回投与の鉄欠乏性貧血治療薬カルボキシマルトース第二鉄(商品名フェインジェクト)を紹介するわ。

1回の投与で従来製剤の4倍以上の鉄補充が可能

貧血にはいくつかのタイプがあるけれど、最も頻度が高いのが鉄欠乏性貧血よ。
体内で赤血球の産生に必要な鉄が不足することで、酸素を運搬する役割を果たすヘモグロビンが少なくなり、十分な酸素が全身に行き渡らなくなるのね。
特に閉経前の女性は鉄欠乏性貧血になりやすく、10人に1人程度が鉄欠乏性貧血になるといわれているわ。
また、男性や閉経後の女性でも、消化管出血が原因で鉄欠乏性貧血になることもあるの。

鉄欠乏性貧血を治療するには鉄の補充が第一で、原則として経口製剤から開始するの。
ただし、経口製剤では鉄補充が追い付かない場合や、経口投与では鉄吸収が悪い場合、消化管疾患のため経口投与ができない場合などは、静注製剤が使われるわ。

従来の静注製剤は1日当たりの鉄投与量が最大でも120mgだったため、週に複数回の投与が必要だったの。
通院しなければならない患者さんとしては、ちょっと大変よね。
ところが、本剤は1回当たり500mgの鉄を投与できるから、週1回の投与で済むようになるという点で画期的なのね。

効能・効果

鉄欠乏性貧血(経口鉄剤の投与が困難または不適当な場合に限る)

用法・用量

通常、成人に鉄として1回当たり500mgを週1回、緩徐に静注または点滴静注する。総投与量は、患者の血中ヘモグロビン値および体重に応じるが、上限は鉄として1,500mgとする。

過量投与を防ぐため、患者さんの体重と血中ヘモグロビン値に応じて総投与量(投与回数)が決められているわ。
例えば、体重35kg以上70kg未満、血中ヘモグロビン値10.0g/dL未満であれば、総投与量は1,500mgで、1回500mgを週1回、計3回投与。
なお、本剤を希釈しないで使用するときは5分以上かけて緩徐に静注、希釈して使用するときは6分以上かけて点滴静注することとされているわ。

使用上の注意、副作用

鉄が血中に存在しすぎると“毒”になって鉄過剰症を引き起こすおそれがあるから、過量投与にならないよう注意が必要よ。
鉄過剰症では、軽度であれば脱力感や疲労感が生じ、重度になると黒っぽい皮膚、糖尿病、関節痛、男性における勃起障害などが生じるとされているわ。

重大な副作用としては、頻度は不明であるものの、重篤な過敏症(ショックやアナフィラキシーなど)を起こすおそれがあるわ。

また、その他の副作用(N=238)としては、血中リン減少(20.1%)、頭痛(4.3%)などが報告されているわ。


従来の製剤と効果が変わらず週1回の投与で済むというのはうれしいですね。

「投与回数が減る」というのは、医療従事者からは見えにくいメリットかもしれないけれど、患者さんにとっては大きなことだといえると思うわ。

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参考文献
フェインジェクト 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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