リクルートの看護師転職パートナー ナースフル

閉じる

明日役立つ手技から働き方、医療ニュースまで、看護に活かせる情報をお届け ナースフルマガジン

ナースが知りたい!くすりの知識 世界初!EP2 受容体を選択的に刺激する緑内障治療薬 オミデネパグ イソプロピル(商品名エイベリス)

看護あるある 手技Q&A > 与薬・薬剤 編

当コンテンツは株式会社 リクルートメディカルキャリアが運営する「ナースフル」というサイト内のコンテンツです。
もし、当コンテンツに関してご不明な点がある場合は、こちらの運営者情報ページからお問い合わせください。


私の叔母もそうなのですが、加齢につれて緑内障の症状に悩む人が少なくないようですね。
最近、「世界初の作用機序の緑内障治療薬が出た」という話を耳にしたのですが、どのような薬なのでしょうか。

2018年11月に発売されたばかりの新薬、オミデネパグ イソプロピル(商品名エイベリス)のことね。
さっそく特徴をチェックしていきましょう!

2つの経路から房水流出を促進する

緑内障は眼圧上昇などにより視神経が障害され、視界がぼやけたり狭くなったりする疾患で、日本では40歳以上の20人に1人が罹患しているといわれているわ。
放置すれば失明につながることもあるから、早期発見・早期治療で障害の進行を抑制することが重要よ。

そもそも眼球では、房水と呼ばれる体液が循環することで一定の眼圧が保たれているの。
この房水がうまく排出されないことが、眼圧上昇の原因の1つになるのね。
そのため、緑内障の薬物治療では、房水の流出を促進する作用を持つ点眼薬が用いられることが多いわ。
ただ、これまで使われてきた点眼薬では、効果がなかったり(非反応性)、薄かったり(低反応性)する患者さんも存在していたの。
また、作用が全身に及んだり、色素沈着やまつげの異常伸長といった副作用が出たりすることもあったわ。

オミデネパグ イソプロピルは、房水の流出に深く関係しているプロスタノイド受容体の中でも、EP2受容体を選択的に刺激する世界初の薬剤なの。
これにより、主経路である線維柱帯流出路と、副経路であるぶどう膜強膜流出路、両方から房水流出を促進できるようになったわけ。
排出経路が2つになることで効果的な眼圧調整作用が期待できることはもちろん、既存薬の副作用などに悩まされていた患者さんにとっても新たな治療選択肢ができたといえるわね。

効能・効果

緑内障、高眼圧症

用法・用量

1回1滴、1日1回点眼する。

使用上の注意、副作用

どの点眼薬にも言えることだけれど、汚染防止のため、点眼時は容器の先端が直接眼に触れないよう注意する必要があるわ。
また、複数の点眼薬を使用するときは、少なくとも5分以上の間隔を空けて点眼するようにしましょう。
それから、薬の影響でコンタクトレンズが変色することがあるから、点眼前にレンズを外し、点眼後は15分以上経過してから再装用してね。

重大な副作用としては、嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫に注意が必要よ。
本剤の投与後に視力低下や視力障害が現れたときは、すぐに検査が必要ね。
無水晶体眼または眼内レンズ挿入眼の患者さんは、副作用のリスクが高いことから投与禁忌とされているわ。
また、緑内障の治療に使われている点眼薬の1つである、タフルプロストとは併用禁忌であることも知っておいてね。

その他の副作用として挙げられているのは結膜充血、眼の痛みや不快症状、羞明などよ。
特に、車の運転や機械の操作をする患者さんの場合、これらの副作用が事故につながることも考えられるから、症状が回復するまで休息する必要があるわ。
副作用の症状や程度には個人差があるし、投薬してみるまでどのように副作用が生じるかわからないから、事前の十分な説明が欠かせないわね。
口頭だけの説明では聞き逃すこともあると思うから、リーフレットなどを渡しておくことも一案ね。


1日に1回、1滴の点眼で効果的な眼圧調整作用が期待できるというのは、患者さんにとって利便性が高いといえるわね。

特に高齢の患者さんの場合、特に1日に何回も点眼するのは大変ですものね。

参考文献
エイベリス 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
転職についてお悩みの方はこちらのフォームよりご相談ください。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

TOPへ