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伝染性紅斑(リンゴ病)感染流行 初期の風邪症状に注意を

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伝染性紅斑は年によって流行に差がある感染症ですが、4~6年ごとの周期で大きな流行があります。年始から夏にかけて増加し、6月頃にピークとなる年が多いものの、年によっても流行時期は異なります。2018年には冬にかけて患者数が増加しており、今後も注意が必要です。

伝染性紅斑(リンゴ病)とは?

伝染性紅斑は、典型的な症例で両頬がリンゴのように赤くなることから別名「リンゴ病」とも呼ばれています。しかし、こうした典型的な症例だけでなく、症状は多彩で、成人の場合は不顕性感染例も多いことが特徴です。

その原因となるウイルスはヒトパルボウイルスB19で、小児の感染が多いことが特徴です。
感染経路は咳やくしゃみなどによる飛沫感染や接触感染で、保育園や幼稚園、小学校などで集団感染する小児が多く、患者数が多いのは5~9歳といわれています。また、ウイルス血症の時期に採取された血液製剤を投与された患者さんの報告例もあります。

〈伝染性紅斑の主な症状〉

初期症状:微熱や軽い風邪症状(ウイルスの排出が最も多い時期)
7~10日後:両頬に赤い発疹が出現し、身体や手足に網目状の発疹(1週間程度で消失)

※国立感染症研究所:IDWR速報データ 2018年第52週・2019年第1週 定点把握疾患(週報告)、(1週から当該週まで)報告数・定点当り報告数)より作図

2018年には秋にかけて首都圏や東北地方を中心に感染者の報告が増え、一部警報基準値を上回った地域もあります。50週(12月10日~12月16日)を過ぎてからは定点あたりの報告数は減少していますが、ここ数年の同じ時期に比べて感染者の報告は多く、今後も警戒が必要です。

紅斑が出る時期には感染力は低下

伝染性紅斑は両頬の赤い発疹(紅斑)が特徴的な症状ですが、実際には紅斑が出る時期には感染力はほぼ消失しており、最も感染力が強いのは感染初期です。しかし、感染初期には軽い風邪症状がみられるだけで、伝染性紅斑に特徴的な症状はありません。通年で感染者が報告されており、流行時期は年によっても異なるため、通年を通して手洗いの励行や咳エチケットなどの対策をはかることが重要です。

伝染性紅斑は、感染期間も1週間から10日前後で特別な治療を受けなくても自然に回復することがほとんどです。しかしごく稀ではあるものの、脳炎や心筋炎などを発症した事例も報告されています。

一度感染すると終生免疫ができるため、感染歴がある人は心配する必要はなく、感染予防においては特別な対策はありません。しかし、稀に妊婦が感染すると、胎児にも感染するケースがあります。なかでも妊娠前半期での感染は胎児の異常(胎児水腫)や流産などのリスクがあるといわれています。妊婦の伝染性紅斑感染が胎児の異常に直結するものではなく、風疹感染ほどの危険性は少ないとされていますが、家族が感染していてもウイルス排出時期には感染に気づかないため、風邪症状がある人に近づくのを避ける、あるいは保育園など集団感染が起こりやすい場所に行くことを避ける(子どもの送り迎えを代わってもらう)などの対応が必要です。

治療による免疫抑制状態での感染に注意

一般には治療は必要ない伝染性紅斑ですが、溶血性貧血患者さんが感染すると重症の貧血発作が起こることが報告されています。また、治療によって免疫抑制状態にある患者さんでは急激な貧血が起こりやすく、ウイルス血症が長期化して貧血が長く続くことがあります。

過去には医療機関内で看護学生や看護師から集団感染が発生したケースも報告されています。ワクチンなどによる予防ができない感染症で、最も感染力が高い時期に特徴的な症状がみられないこと、成人では典型的な発疹がない人も多いこと、合併症である関節痛が起こりやすく軽い風邪と間違えやすいことに注意して、日常的な感染対策を徹底することが重要となります。

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参考
国立感染症研究所:伝染性紅斑とは

国立感染症研究所:IDWR速報データ 2018年第52週

厚生労働省:わかりやすい感染症Q&A 伝染性紅斑

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