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ナースが知りたい!くすりの知識 国内初!*非代償性肝硬変にも適応がある慢性C型肝炎治療薬 ソホスブビル/ベルパタスビル配合剤(商品名エプクルーサ)

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2019年はC型肝炎ウイルスが発見されてから、ちょうど30年目にあたると聞きました。
発見は平成元年(1989年)のことだったそうですから、メジャーな疾患でありながら意外と最近のことのように思えますね。

2019年に入って、慢性C型肝炎・C型非代償性肝硬変の新規治療薬が登場したわ。
これらの肝臓がんにもつながる疾患に対してどのような効果がある薬剤なのか、ここでチェックしておきましょう。

C型肝炎ウイルスの増殖に必要なタンパク質の働きを阻害

C型肝炎は、慢性化すると肝硬変や肝臓がんにつながる怖い疾患でありながら、自覚症状が現れにくく早期発見が難しいというやっかいな特徴でも知られているわね。
C型肝炎ウイルスに感染した人の約70%が持続感染者となり、薬物療法を続けていかなければならなくなっているそうよ。

肝硬変に至ってもなお、自覚症状は現れにくいのだけれど、病気が進行していよいよ肝機能が低下してくると、黄疸や腹水、浮腫、肝性脳症といった症状が現れてくるわ。
こうした症状が認められないものを「代償性肝硬変」、1つでも認められるものを「非代償性肝硬変」と呼ぶの。

慢性C型肝炎やC型代償性肝硬変に対してはインターフェロン療法が有名だし、リバビリンなどの経口薬を投与するインターフェロンフリー療法も多くの新薬開発により充実してきたわ。
一方、C型非代償性肝硬変については承認された治療薬が存在しなかったのだけれど、このたび治療選択肢として登場したのがソホスブビル/ベルパタスビル配合剤だというわけ。
1錠中に既存の薬剤であるソホスブビルを400mg、新規の薬剤であるベルパタスビルを100mg含んだ合剤なの。

ソホスブビルはNS5Bというタンパク質のRNAポリメラーゼ(RNAを合成する酵素)を阻害、ベルパタスビルはNS5Aというタンパク質のHCV RNA合成を阻害して、C型肝炎ウイルスの複製・増殖を抑える作用を発揮するのよ。

効能・効果

  • 前治療歴を有するC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
  • C型非代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

用法・用量

1.前治療歴を有するC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
リバビリンとの併用において、通常、成人には、1日1回1錠(ソホスブビルとして400mgおよびベルパタスビルとして100mg)を24週間経口投与する。

2.C型非代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
通常、成人には、1日1回1錠(ソホスブビルとして400mgおよびベルパタスビルとして100mg)を12週間経口投与する。

使用上の注意、副作用

抗菌薬のリファンピシン、抗てんかん薬のカルバマゼピン、フェニトイン、フェノバルビタールとの併用において、ソホスブビルおよびベルパタスビルの血漿中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがあることが報告されているわ(併用禁忌)。
また、抗不整脈薬のアミオダロンとの併用において不整脈(徐脈など)が現れるおそれが報告されているなど、併用注意の薬剤もいくつかあることを知っておきましょう。

なお、本剤をB型肝炎ウイルス感染の患者または既往感染者に投与すると、B型肝炎ウイルスが再活性化するとの報告もあるわ。
B型肝炎とC型肝炎に同時に罹患している、あるいはB型肝炎の既往がある人がC型肝炎に罹患することもあるわけだから、本剤投与前に確認する必要があるわね。

副作用については、前治療歴を有するC型慢性肝炎またはC型代償性肝硬変患者を対象とした国内第3相試験(N=60)において、貧血(21.7%)、倦怠感(5.0%)、掻痒症(3.3%)などが認められたわ。
貧血はリバビリンとの併用において認められているので、併用中はヘモグロビン値を定期的にモニタリングし、必要に応じてリバビリンの用量を調節することが大切ね。

また、C型非代償性肝硬変患者を対象とした国内第3相試験(N=51)では、発疹(3.9%)、頭痛 (2.0%)などが報告されているわ。


新しい薬剤の登場で、また一つ病気に対抗できる可能性が広がる・・・。平成に続く時代も、ぜひそうあってほしいですね。

日本では肝硬変に至る原因としてC型肝炎が多いといわれているだけに、新たな治療選択肢の登場は心強いわね。

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参考文献
エプクルーサ 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

* ギリアド・サイエンシズ株式会社ニュースリリース(2019年2月25日) より

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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