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災害看護に強くなる!資格や研修で学ぶ専門知識と災害支援

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近年、国内各地で大規模な自然災害が発生しています。災害時の医療の役割は大きく、一次的被害だけでなく、二次的被害をいかに防ぐかが重要となります。災害時の看護の役割と専門的な知識を学ぶ研修制度などを紹介します。

災害発生後の医療ニーズの変化

災害時は、直接被災した人やその家族、災害によって避難生活を余儀なくされた人、外部から被災地に入ってきた支援者も看護の対象となります。

医療ニーズは発生時から時間経過とともに変化し、急性期には外傷、溺水、窒息、熱傷など、慢性期には慢性疾患の増悪や肺塞栓・深部静脈血栓症、感染症、その他の災害関連疾患などへの対応が求められます。
避難生活が長引くと、高齢者は生活不活発病(廃用症候群)で寝たきりのリスクも高くなります。

疾患リスクを高める要因となるストレスへの対応も重要で、たとえば、災害によって住居や仕事、家族などを喪失すると被災者は大きなストレスを抱えます。
精神的ストレスは中枢神経に作用して過食や飲酒、喫煙、活動性低下などにもつながるといわれており、長期的な視点では肥満や高血圧などの生活習慣病の発症リスクが高まります。

そのため、被災直後だけでなく、被災した住民の健康への影響を最小限に抑える働きかけが重要で、たとえば避難所での生活環境の改善や感染症のリスク評価・管理栄養士との協働による被災後の栄養確保・歯科衛生士との協働による口腔ケア・災害に伴うストレスへの介入など、多岐にわたる分野で長期的に支援をしていく必要があります。

大学院で学ぶ「災害看護」

災害は時と場所を選びません。災害看護は被災地だけでなく、避難者の受け入れ先でも必要とされます。看護基礎教育でも災害看護の単位を増やすなど力を入れていますが、その時々の役割を果たすうえで必要な知識を身につけるためには、専門的な知識を学ぶことが重要といえるでしょう。

災害看護の分野のスペシャリストになりたい人には災害看護専門看護師の資格があります。現在、日本赤十字看護大学大学院と福井大学大学院、日本赤十字広島看護大学大学院の3校で専門看護師コースを開設しています。
災害発生時の現場活動のリーダーとしての能力を身につけるとともに、被災者の特性や現場の状況に合わせた援助方法・地域ネットワークのなかでの看護師の役割・国内外での復興支援など、スペシャリストとしての活動の基盤となる知識を身につけることができます。

また、2014年からは高知県立大学、兵庫県立大学、東京医科歯科大学、千葉大学、日本赤十字看護大学の5校が連携して「災害看護グローバルリーダー養成プログラム」の共同専攻を設けています。
この取り組みは、大学院間の連携によって相互交流を図りながら、グローバルな視点で災害看護の理論や実践、研究ができる人材を育成することを目的としています。

2019年10月に開かれた世界保健機関(WHO)の医療・保健分野の研究指針策定に向けた戦略会議では、自然災害の被災地などで得た情報を世界で共有する指針を作成することとなりました。
医療分野の災害支援は世界的にも大きな関心事であり、専門的な知識を持つ人材は国内外問わず求められているといえるでしょう。

研修で学ぶ「災害看護」

災害直後から活動するDMATへの参加を考えている看護師は、災害拠点病院などのDMATがある医療機関に勤務して「日本DMAT隊員養成研修」を受ける必要があります。このほか、DMAT指定病院を定めている都道府県で行っている隊員養成研修もあります。
いずれも専門的な知識と技術を有し、チームの一員として活動できる人材を養成している研修です。また、日本赤十字社では赤十字病院の医師や看護師からなる救護班を組織して被災地での医療活動や「こころのケア活動」などを行っています。

都道府県の看護協会でも「災害支援ナース育成研修プログラム」を実施しています。これは日本看護協会と各都道府県の看護協会が主催しているもので、オンデマンド研修を修了した登録看護師は、所属する都道府県の看護協会に災害派遣要請があった場合に被災地に派遣されることがあります。

学会での活動では、日本救急看護学会が全国各地で実施している「災害看護初期対応セミナー」があります。医療機関における災害急性期の初期対応を学ぶことができ、セミナーは1日(およそ7時間)です。

災害看護は需要が高く、学びの場が多い分野だといえます。関心がある人は地域で開催されるセミナーや勉強会などの情報をこまめに収集しましょう。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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参考
厚生労働省:被災地での健康を守るために
厚生労働省:e-ヘルスネット「災害とこころの健康」
高知県立大学兵庫県立大学東京医科歯科大学千葉大学日本赤十字看護大学:災害看護グローバルリーダー養成プログラム
日本赤十字社:国内災害救護
日本救急看護学会:災害看護初期対応セミナー
厚生労働省DMAT事務局
日本看護協会:災害看護

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