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発達障害のある人とのコミュニケーション 一緒に働く&指導するときのポイントは?

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発達障害は近年急速に認知が進んできましたが、厚生労働省によれば、医師から発達障害と診断されている人は推計約48万人にのぼり、診断されていない人も含め、成人の10人に1人と指摘する人もいるほどです。しかし、発達障害の場合は、周囲の理解と対応でその人の生きづらさも緩和でき、かかわる人のストレスも軽減できます。

注意欠如・多動症(ADHD)の傾向がある人

看護師の仕事は、多重業務の優先順位を判断し、安全に、正確に行うこと、その柔軟性が大切です。しかし、現場で「急ぎで頼まれたことをなぜやらないの?」「なぜ中断した作業をそのままにしてしまうの?」と相手に対し、不満を感じた経験がある人もいるのではないでしょうか。
看護師にも発達障害の傾向がある人は少なくないといわれていますが、重要なのは、特性を理解したうえで苦手なことをフォローすることです。

発達障害の人は、脳のワーキングメモリーが弱く、同時処理能力に限りがあります。注意欠如・多動症(ADHD)の人は、指示されたことや中断前の作業を忘れてしまう傾向があります。特性としてあげられるのが次のような点です。

特性 生活のなかで困難に陥りやすいこと
不注意 注意が継続できない、集中力が続かない 同じミスを繰り返す、遅刻が多い、仕事が時間内に終わらない、物をなくしやすい など
多動性 行動をコントロールできない じっとしていられない
衝動性 衝動をコントロールできない 報告や連絡、相談の前に自己判断で行動してしまう、思ったことをすぐに口にしてしまい何が言いたいのかわからない

自閉症スペクトル症(ASD)の傾向がある人

自閉症スペクトル症(ASD)の特性としては、想像力の欠如や臨機応変な対応ができない、コミュニケーション障害などがあげられます。言葉の“裏”が読めず、「伝えたはず」と思っていたことが実際には伝わっていないことによるコミュニケーションエラーが起こりやすいといえます。

また、ASDの人は全体把握や予測が苦手で、報告の基準やタイミングなどが明確でないと、報告や相談ができないことがあります。具体的な数値や優先順位が明確でないと失敗してしまうことが少なくありません。

発達障害のある人と働く上で大切なこと

発達障害の傾向がある人とのかかわりでは、マイナス面に目が行きがちです。しかし、苦手なことは誰にでもあるものと考えて周囲がカバーすることが重要です。たとえば、指示を出すときにはやってもらいたいことを具体的に、もれなく指示する、1つの作業を集中してやってもらい、終わったら次の指示を出す、報告すべきことやそのタイミング、内容について明確な基準をつくるなどの方法が考えられます。

発達障害の人、あるいはその傾向にある人は、子どものときから落ち着きがない、空気が読めないなどの理由から、生きにくさを感じている人が少なくないといわれています。そういう「特性がある」という周囲の理解が大切です。
特に管理的立場にある人は、発達障害が引き起こす二次障害(適応障害やうつなど)に留意する必要があります。

患者さんへの対応にも工夫を

看護師は患者さんや家族の思いに寄り添い、共感の姿勢を示すことが重要といわれますが、ASDの人は空気を読むのが苦手なため、患者さんや家族の前でもマニュアル通りの説明をしてトラブルになってしまうことがあります。

ASDと診断されている場合には、一緒に対応を考えることも一案ですが、診断されていない人の場合には、自尊心にも配慮した対応が必要です。トラブルメーカーだととらえずに、真面目にマニュアル通りに業務ができる強みを活かして適した業務を割り振ることで本人、周囲との関係性が良好なものになるのではないでしょうか。

発達障害の傾向がある患者さんとのかかわりにおいても、発達障害への理解は欠かせません。患者さんとのかかわりのなかで発達障害の傾向があるかどうかはわかりにくい場合もありますが、たとえば通院日をよく忘れる、服薬管理ができないなど、不注意が多い患者さんに対しては通院日をアラート設定したり、服薬カレンダーの活用を勧めたりと、患者さんの生活が少しでも向上するような関わりが重要となります。

発達障害の認知は進んでいるものの、その人の特性を理解したうえでの対応に至らず、二次障害を発症したり離職したりする人もいます。看護の現場に限りませんが、ミスが続くことで自尊心が低下している人も少なくありません。得意なこと、苦手なことを知って得意なことを伸ばし、苦手なことをフォローする姿勢が大切です。

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参考
厚生労働省:平成28年生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)

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