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ナースが知りたい!くすりの知識 選択的抗菌活性が高いC. difficile感染症治療薬 フィダキソマイシン(商品名ダフクリア)

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抗菌薬を使っている例の患者さんですが、副作用で下痢がひどいです。
主治医は何やら新しい薬を使うと張り切っていましたが・・・。

おそらく抗菌薬関連下痢症だろうけれど、そこにはクロストリジウム・ディフィシル(C. difficile)という細菌が関与していることが多いのよ。
今回は、新規のC. difficile感染症治療薬として注目されるフィダキソマイシン(商品名ダフクリア)を紹介するわ。

腸内環境を崩さずC. difficileを殺菌!

C. difficileはグラム陽性桿菌の一種で、発見された当時は分離・培養するのが非常に難しかったことから、ラテン語のdiffi・cile(困難な)が名前の由来となっているの。
C. difficileは、バンコマイシンをはじめとする多くの抗菌薬に耐性を示すことでも知られているわね。

抗菌薬の影響などで正常な腸内環境(腸内細菌叢のバランス)が乱れると、C. difficileが増殖することがあるの。
その結果、トキシンA・トキシンBという2つの毒素が産生されて引き起こされるのがC. difficile感染症よ。
その症状は下痢や腹痛、発熱などだけれど、重篤な症例では中毒性巨大結腸症や敗血症、消化管穿孔を併発するなどし、最悪の場合は死に至るケースもあるわ。

2018年9月に発売されたフィダキソマイシンは細菌RNAポリメラーゼ阻害作用を有する新規抗菌薬で、C. difficile感染症治療の重要な選択肢になることが期待されているわ。
すでに欧米では、標準治療薬の1つと位置付けられているしね。

フィダキソマイシンは抗菌スペクトル(抗菌薬が効力を発揮する病原微生物の範囲)が狭く、選択的抗菌活性(ある一部の病原微生物について抗菌作用を発揮する性質)が高いことが特徴なの。
C. difficileに対して優れた抗菌作用がある一方で、ほとんどのグラム陰性菌に抗菌活性を示さないから、腸内細菌叢のバランスが崩れにくく、C. difficileが増殖する環境になりづらいのね。
同時に、フィダキソマイシンはトキシン産生の阻害作用も持つことがわかっているわ。
こうした機序によりC. difficile感染症に対する確かな有効性があること、バンコマイシンと比べても効果が劣らないことが国内外の臨床試験で証明されているのよ。

効能・効果

適応菌種:本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル
適応症:感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)

用法・用量

通常、成人にはフィダキソマイシンとして 1回200mgを1日2回経口投与する。

本剤の使用に際しては、厚生労働省の「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、投与の必要性を判断することが求められているわ。
投与期間は原則的に10日間とされていて、それを超えて使用する場合はリスクとベネフィットを十分に考慮することとされているの。

定時に服用し忘れてしまったときは、それに気づいたとき直ちに服用することが基本よ。
ただし、次の服用時間が迫っている場合は、1回飛ばすかたちで次の服用時間に1回分を飲むの。
まとめて2回分を服用するのは絶対NGだから、患者さんにも注意喚起しておいてね。

使用上の注意、副作用

国内第III相試験(N=104)では8.65%に副作用が認められているわ。
主な副作用は下痢や悪心・嘔吐だけれど、重要な副作用としてアナフィラキシー(発疹、掻痒症、呼吸困難など)が発現するおそれもあるため(頻度不明)、投与後は十分に警戒して観察しましょう。


多くの抗菌薬に耐性を持っているなんて・・・。
クロストリジウム・ディフィシル、注意すべき存在ですね。

看護師としても薬剤耐性菌の問題をしっかりと理解し、必要に応じて患者さんに説明することが大切ね。
フィダキソマイシンも濫用を控え、使いどころを熟慮して慎重に使う必要があるわ。

参考文献
ダフクリア 添付文書.
※効能・効果・使用上の注意等、医薬品の最新情報につきましては、各製品の添付文書等をご参照ください。

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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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