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CVポートの管理(カテーテルの閉塞予防)

仕事に役立つ看護手技 > 注射・点滴 編

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CVポートのカテーテルをフラッシュしてロックするとき、カテーテルのタイプによって方法が違うと聞きましたが、本当ですか?

グローションタイプとオープンエンドタイプのカテーテルがあり、フラッシュやロックの方法が異なるから、構造を理解することから始めましょう!

リコ:カテーテルの閉塞を予防するため、フラッシュやロックは大切ですよね。でも、カテーテルのタイプによって方法が違うって、どういうことなんでしょう?

ヨシミ:その違いは、カテーテルの構造に由来しているのよ

CVポートを使うメリットは?

CVポート(リザーバー)は従来、中心静脈カテーテルと並んで高カロリー輸液(中心静脈栄養)の投与ルートとして使われていたけれど、近年では抗がん剤の投与ルートとしても一般的になっているわね。

CVポートにはシリコンゴムでできた「セプタム」という部分があって、ここに毎回穿刺してカテーテルをつなぐ構造になっているの。長期にわたる輸液や化学療法を行うとき、そのたびに針を刺していては患者さんは苦痛だし、血管が細かったり脆かったりすれば医療者が穿刺するポイントを探すのも大変だけれど、CVポートを皮下に埋め込めばそうした問題からは解放されるわけね。もっとも、埋め込むには簡単な手術が必要なんだけれど・・・。

抗がん剤などの刺激が強い薬剤を投与しても中心静脈ラインなら末梢静脈ラインに比べて静脈炎の発生リスクが低いし、CVポートを留置して適切に管理すれば中心静脈カテーテルを使うより感染リスクを抑えることもできるの。

また、末梢静脈から投与している間は、漏れを予防するために腕の動きを制限しなくてはならないけれど、CVポートを使った投与なら両腕を自由に動かすこともできるわ。CVポートを留置したまま仕事やスポーツをしてもOKだし、患者さん自身で抜針することも練習次第で可能だから、在宅での治療にも道を開く方法だといえるわね。

カテーテルのタイプを押さえて閉塞予防!

CVポートの留置後に起こる合併症はさまざまあるけれど、今日はカテーテルの閉塞について考えてみようか。閉塞によって特に抗がん剤が漏出すると重大な事故につながりかねないから、看護師として閉塞を防ぐ方法を確実に押さえておかなきゃね。

まず、CVポートのカテーテルには次の2つのタイプがあるのよ。タイプによって閉塞予防の方法も違ってくるから、担当患者さんに使われているのはどのタイプなのか、知っておく必要があるわね。

(1)グローションタイプ:カテーテルの側面に逆流防止機能付きの側孔があり、それが血液を吸引する際に開いて輸液や薬剤が血管内に入るタイプ。通常は側孔は閉じており、血栓形成による閉塞が起こりにくくなっている。
(2)オープンエンドタイプ:先端が開放されている一般的なタイプのカテーテル。

「これから閉塞を起こさないか」も大事だけれど、輸液や薬剤を投与する前に「すでに閉塞が起こっていないか」を確認することが第一歩になるわね。そのためには必ず血液の逆流(逆血)を確認することが必要よ。正常に逆血が見られれば、ルートが問題なく開通していることが分かるわけ。

その後、ポートやカテーテルを生理食塩水(20mL)でフラッシュするの。フラッシュは、「押す、止める、押す、止める」という動きを繰り返して生理食塩水に波を起こさせる方法でやるといいわ。これをパルシングフラッシュ法というのだけれど、普通にやるより洗浄効果が高まるそうよ。

また、薬剤を注入した後は、ポートやカテーテル内に残っている薬剤が他の薬剤と混じることで結晶化し、閉塞につながるおそれがあるため、フラッシュしてからロックする必要があるわ。

このとき、血栓が形成されにくいグローションタイプのカテーテルは、ヘパリンを使わず生理食塩水でOKよ。一方、オープンエンドタイプのカテーテルは、逆流した血液が閉塞を招くおそれがあるため、ヘパリン加生食でフラッシュとロックを行うの。ただし、ヘパリンコーティングされているものなら生理食塩水だけでOKだから、どのようなタイプの製品を使っているのか、よく確認しておくことね。

仮に閉塞が起こってしまったら、ヘパリン加生食によるポンピングなどで再開通を試みるけれど、それができない場合は抜去して再留置することになるから、患者さんに多大な負担をかけてしまうわよ。


なるほど。閉塞は看護師の勉強や心がけ次第で予防できることが多いというわけですね。心して取り組みたいと思います!

そうね。在宅でCVポートを管理する患者さんや家族に対して看護師が指導する場面もあるから、そのつもりで理解を深めておきたいものね。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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