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食事介助のポイント|クイズで学ぶ看護手技

仕事に役立つ看護手技 > 生活介助・ケア 編

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先日、親戚が退院してきたのですが、「入院中はとにかく食事だけが楽しみだった」と言っていたのが印象的でした。

つらいことも多い入院中だからこそ、食べる喜びは貴重なものよね。
一方で、高齢の患者さんの誤嚥を防ぐ安全管理も看護師として重視しなければならないわ。

Question1 食事介助時の対応に関して正しいのはどれ?

1.嚥下時に痛みの訴えがあったので、咽頭に局所麻酔薬を塗布した。
2.口内に食べ物が残っている間、介助者から話しかけないようにした。
3.認知症患者が服薬を嫌がっていたため、その薬剤を食事に混ぜて経口投与した。

楽しく会話しながら、できるだけ食事を楽しんでもらいたいですね!

Answer 2

解説
食事の前には、覚醒を促したり食欲を増進させたりするために、「今日は○○さんのお好きなシチューですよ」といった声かけをするとよいでしょう。
また、「次は白米ですよ」といった言葉を添えながら食事を口に運ぶことで、より満足度の高い食事介助につながるはずです。
ただし、口内に食べ物があるときに話しかけると、それに応じようとした患者さんがむせてしまうおそれがあります。
話しかけるときは、嚥下反射を確認してからにしましょう。

炎症や腫瘍などにより起こる嚥下時の痛みはつらく、食事を楽しめなくなる大きな原因になります。
そのため、原因疾患の治療を行うと同時に、食事形態を軟らかくするなどの工夫が必要です。
痛みの度合いによっては鎮痛薬の使用が検討されますが、局所麻酔薬はNGです。
正常な咳嗽反射が阻害され、誤嚥リスクが高まってしまうからです。

たとえ服薬を拒否されたとしても、安易に薬剤を食事に混ぜるのは問題です。
薬効に影響がない場合でも、食事の味や食感が変化してしまうことは少なくありません。
特に認知症の患者さんの場合、「ご飯がおいしくない」と食欲が減退することで、生活リズムが乱れたり、医療従事者への不信感につながったりすることもあります。

Question2 誤嚥リスクの高い患者の食事介助に関して正しいのはどれ?

1.頸部を前屈させた上で、座位より少し体幹を後傾させた姿勢をとってもらった。
2.左片麻痺がある患者に対して、麻痺側に座って食事介助した。
3.摂食による疲労がみられたので早めに食事を切り上げ、臥位にて休憩してもらった。

誤嚥を引き起こさないように、しっかりと配慮できているのは・・・。

Answer 1

解説
食事の際に頸部が後屈していると、嚥下筋群が働きづらいことなどから、飲み込むのが難しくなってしまいます。
食べ物が気管に入りやすいという問題も起こるため、必ず頸部は前屈させるようにしましょう。
また、体幹角度を30度くらい後傾させると、重力を利用して食べ物を食道に送り込みやすいというメリットがあります。
患者さんの状況に応じて、座位のほかにリクライニング位なども検討するとよいでしょう。

患者さんの麻痺が顔面にも及んでいる場合、口内や口唇の動き、感覚が不十分になり、食べ物が口の中に残ったり、むせたりしやすくなります。
患者さんの健側に座って介助することで、麻痺のない部分に食べ物を運びやすくなります。

食事介助は基本的に30~45分以内としますが、疲れのため嚥下反射が起こりづらいようなことがあれば、安全性を考慮して早めに食事を終えることもあります。
ただし、食後すぐに臥位になると、胃食道逆流による誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。
食後30分~1時間程度は座位やファーラー位を保つようにしましょう。

Question3 嚥下に適した食事形態に関して誤っているのはどれ?

1.お茶に増粘剤を使うとき、飲用する5分前には混ぜておく。
2.温かい食べ物は温かく、冷たい食べ物は冷たく保ち、温度差をはっきりさせることが望ましい。
3.口腔機能が低下した患者には、きざみ食が最も適している。

おいしさと安全性を両立させるためには、どうしたらいいかしら?

Answer 3

解説
嚥下に適した食事形態の条件は、(1)粘度が均一、(2)適度な粘度でまとまりやすい、(3)口腔や咽頭をスムーズに通過する、(4)粘膜でべとつかない――だとされています。
きざみ食は、咀嚼機能が低下していたり、開口機能に障害があったりする患者さんには適している一方、口腔内でバラバラになるため、食塊を形成しづらい側面もあります。
ソフト食やペースト食なども含めて、患者さんの口腔機能に応じた最適な食事形態を検討するようにしましょう。

さらさらした水分でむせやすい患者さんの嚥下をサポートするには、増粘剤を用いてとろみを付けることが有効です。
増粘剤を少しずつ加えながらよく混ぜますが、粘度が安定するまでには少し時間がかかります。
製品にもよりますが、飲む5~10分前くらいには混ぜておくとよいでしょう。

料理はそれぞれ適温で提供するのが、食欲増進の観点からも望ましいといえます。
それだけでなく、温かい/冷たいがはっきりしている食事には、唾液分泌を促したり嚥下反射を刺激したりする効果も期待できます。


食事介助は食べ物を口に運ぶことだけを意味するのではなく、アセスメントや事前準備まで含んだケアだといえるわね。

「自分が患者さんだったらどうしてほしいか」という視点を忘れないようにしたいですね。

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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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