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臨床美術士の資格とは?アートに興味がある看護師におすすめ!

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美術と医療のつながりでよく知られているのが、患者さんが描いた絵からその人の心理状態を分析する手法。さらに近年では、創作活動そのものによる脳への刺激を病気の予防やケアに応用する試みも行われています。その専門知識を学び、臨床に活かす資格制度が臨床美術士です。

認知症の予防やケアに「臨床美術」

認知症高齢者が増加するなか、地域での生活をどのように支えていくかは地域包括ケアシステム構築の大きな課題となっています。地域の特性をふまえて様々な取り組みが進められていますが、そのひとつとして臨床美術を活用した認知症予防やケアが注目されています。

絵画などの作品は、見る人の心を癒やしたり刺激したりしますが、自分が創作活動を行うことでも脳は活発に動き、刺激されます。その効果を活用してアートプログラムを実践するのが「臨床美術」です。医療機関や介護老人保健施設をはじめ、自治体の保健・介護予防事業にも活用されています。認知症の症状改善や維持のほかにも、発達障害の子どもへのケアや地域住民のシニア層の生きがい支援などでも臨床美術の導入が進められています

臨床美術士の役割とは?

臨床美術の特徴は、芸術的手法やコミュニケーション術などを用いてアートプログラムを実践するところにあります。美術への親しみ度には個人差があり、得意不得意によっても参加者の心持ちは変わります。しかし、臨床美術においては、上手な作品をつくることが目的ではありません。作品づくりにおいて、いかに感性が刺激されたか、そのなかで自分が表現したいものをどのように形にするか、作品づくりの時間を参加者同士が共有して充実したものにすることが大切です。

そこで重要となるのがアートプログラムの実践者です。美術が苦手な人でも不安なく制作に入れるように場の雰囲気づくりをしたり、創作の楽しさ、意欲を引き出したりする工夫が求められ、そのための専門的な知識やスキルも必要となります。

臨床美術士の資格を取得するには?

臨床美術の専門知識を身につけられるのが、日本臨床美術協会が認定する臨床美術士の資格です。入門的内容を理解する5級から、臨床美術士としての実務経験を有して社会に広く臨床美術と伝える役割を担う1級までの5段階に分かれています。資格取得は5級から開始し、経験年数や活動実績を満たすと昇格の試験を受けることができます。

臨床美術士の資格は医療者だけでなく、様々な分野で活躍する人が取得しており、職業や年齢にかかわらず講座の受講は可能です。全国6ヵ所の指定校で臨床美術士養成講座を修了すると、書類審査を経て5級に認定されます。全国4ヵ所の指定校で正科生や科目等履修生が指定単位を履修した場合は認定試験の受験資格が得られます。その他、通学が難しい場合は通信教育も利用ができ、5~3級までの講座があります。学びの選択肢が多いのも特徴といえるでしょう。

臨床美術士5級は、臨床美術の入門的な内容を理解して会の運営のサポートを行うことができます。実績を積んで4級以上になると臨床美術士として独立して活動することも可能です。さらに級が上がるごとに臨床美術の実践家として活躍の場面が増えます。

医療分野における臨床美術への期待

医学や福祉との連携、学術的な視点での臨床美術の研究なども進められており、臨床美術学会がその成果を広めていくための学術集会や学会勉強会などを開催しています。医療機関で地域に開かれた臨床美術の体験や展示が行われたり、2018年10月に開催された日本脳神経看護研究学会では臨床美術のワークショップも開催されたりと、医療分野からの関心も高くなっています。

多様な現場で臨床美術のニーズが高まっていることから、日本臨床美術協会では全国各地で研修会や講演会も開催しているほか、高齢者、子ども、身体表現など、さらに専門性を深めるための特別講座も開かれており、資格取得後も継続的に学ぶことができます。

臨床美術は、障がいや年齢にかかわらず楽しめるのが魅力であり、職員のメンタルヘルスやスタッフ研修として取り入れることもできます。臨床美術を通じて創作活動がもたらす心の充実、健康づくりに関心のある方は、資格がなくても参加できる臨床美術の体験からはじめてみてはいかがでしょうか。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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参考
日本臨床美術協会

芸術造形研究所

日本臨床美術学会

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