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インシデントレポートの書き方・生かし方

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インシデントレポートを書くことになってしまいました。
どのように書けば、反省の気持ちが伝わりますか?

インシデントレポートは「反省文」ではありません。
再発防止へ向けたマニュアル作りの一環として、インシデントの状況が浮かぶように書くことがポイント!

リコ:
実は・・・、うっかりミスをしてしまって、インシデントレポートを書くことになりました・・・。
とっても憂鬱です・・・。

ヨシミ:
そうだったのね。
インシデントレポートの意義をしっかりと理解して、今後につなげていく姿勢を見せましょう。
失敗したときこそ、その人の真価が問われるわよ!

インシデント場面が浮かぶ記述とは?

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インシデントレポートと聞けば、マイナスイメージを持つ人がほとんどよね。
そりゃ、当然よ。
インシデントを起こしてハッピーなはずがないもの。
ただ、インシデントレポートは「個人の反省文」という性質のものではないのよ。
実際の失敗体験に基づいた具体性のあるマニュアルとして活用し、インシデントの再発防止に役立てるものなんだから。

「どんな状況で、どんな行動を取った結果、どんな原因で、どんなインシデントが起こったのか」ということを客観的に、誰が読んでも分かりやすいように記録し、それを皆で共有することで、同じような状況に至った人が同じようなインシデントを起こす可能性を低くできるのよ。

客観的に、誰が読んでも分かりやすいように」ということがポイントよ。
そうした文章を書くためには、基本的なことだけれど5W1Hを意識しましょう。

・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(誰が)
・Why(なぜ)
・What(何を)
・How(どのように)

だったわね。
これらの要素を欠かさないように意識して書くことで、具体的なインシデント場面がイメージできるようになるわ。

ただ、頭では分かっていても、これがなかなか難しいのよね。
自分の文章が分かりやすいものになっているかどうか、自分で確かめるにはどうしたらいいかしら?
例えば、自分が書いた数日前の看護記録を読んでみるのはどうかしら。
日にちがたっても当時の状況が浮かぶか、自分にしか分からない表現を使っていないかなどをチェックしてみると、たくさんの気づきがあると思うわ。

自分の看護記録でなくても、上手な記録を書く人を病棟の中で見つけて、それをお手本として読んだりまねしたりということでもいいわね。
あるいは、できれば毎日簡単な日記をつけるようにして、折に触れ過去の記述を読み返してみるのもいい訓練になるわよ。

インシデントレポートの公開は「見せしめ」のため?

インシデントレポートは書いたら終わりじゃなく、それを今後にどうつなげていくかが大事なんだけれど、その活用の仕方は師長さんの考え方によってもさまざまね。
当事者と振り返りの面談をする際にのみ使うという場合もあれば、病棟の全員が見られるようにファイリングする場合もあるし、病院全体で共有しておく必要があるようなインシデントの内容なら、病棟や当事者の名前を伏せたうえで全病棟にオープンする場合もあるわ。

ここで理解しておきたいのは、師長さんは決して失敗した人を見せしめにしているわけではないということね。
「あの人だって加担しているのに、なぜ自分がこんな情けない思いをしなくてはいけないの?」と思ってしまうかもしれないけれど、「失敗から学んでインシデントの再発を予防するための教材の一つになった」という解釈ができるといいわね。

もちろん、だからといって開き直っていいわけではなく、当然ながら当事者の振り返りも重要よ。
できれば振り返りたくない出来事ではあるけれど、レポートを作る過程で自分自身や当時の状況を見つめ直すことで、「インシデント予防力」を高めることができると思うわ。
インシデントを起こしたときは誰でも反省して落ち込むけれど、少し時間がたてば危機感が薄れてしまうこともしばしばだから、ここでどれだけ失敗に向き合えるかが今後を左右すると思うわ。

それから、真摯に失敗に向き合って自分を見つめ直す姿というのは、周りにもプラスの影響をもたらすことがあるの。
特に後輩に対してそういう姿を見せることができれば大きな教育的効果があるし、周りの評価を取り戻すことも可能だと思うわ。


インシデントレポートをきっかけにして、失敗を成功の糧に・・・ということですね。
「反省文」や「始末書」のような感覚でとらえていましたが、ちょっと気持ちが楽になりました。

そうそう。起こってしまったことは変えられないから、その経験を少しでも次に生かすことで質の高い看護を続けていきましょう!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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