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2025年に6~27万人が不足?看護師の地域・領域別格差拡大か

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厚生労働省による「医療従事者の需給に関する検討会看護職員需給分科会」の中間報告によれば、将来の看護師需給について地域差や領域別の格差が生じる可能性が高いことが明らかとなりました。その中間報告から看護師の今後の需要についてみていきます。

看護師の需要と供給は最大で27万人差に

2019年11月に厚生労働省の社会保障審議会医療部会が「医療従事者の需給に関する検討会看護職員需給分科会」の中間とりまとめを発表しました。
これは、看護師確保のための資料として約5年を目処に調査するもので、将来の医療需給を知り、対策につなげる重要な資料のひとつです。

2019年の調査は、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる2025年問題に直結する医療需要への課題を浮き彫りにするうえでも重要なものであり、中間とりまとめの報告では、2025年の看護師の供給推計は175万(シナリオ1)~182万人(シナリオ3)となっています。
これは、超過勤務時間や有給休暇取得、勤務環境改善などの看護師の労働環境の変化に対応した3パターンのシナリオ設定のもとに算出されています

看護師の就業者数は2016年度末が約166万人で、現状のままでも2025年の供給推計より約10万人少ない数値となっています。労働環境を改善して長く働き続けられる環境を整えることで、離職する看護師数を新卒看護師と再就業看護師との増加分で補う必要があります。

しかし、2025年の需要の試算は、188万(シナリオ1)~202万人(シナリオ3)と、それをはるかに超える人員の確保が必要とされます。少子化が進み、新卒看護師の確保も難しくなることが予測されるなか、早くも5年後には供給推計との比較でも最大で27万人、最小で6万人が不足することが明らかになったのです。

※シナリオ1:超過勤務10時間以内/月、有給取得5日以上/年
シナリオ2:超過勤務10時間以内/月、有給取得10日以上/年
シナリオ3:超過勤務ゼロ、有給取得20日以上/年

地域医療構想実現後の看護師需給の地域差

今回の中間とりまとめでは、看護師総数の不足だけでなく、都道府県による需給見込みの差も明らかになりました。
2025年の地域医療構想が実現することが前提となりますが、2016年時点の看護師数よりも需要が少なくなることが見込まれる都道府県と、需要に対して供給不足となる見込みの都道府県が示されています。
需要予測が現在の看護師数を上回る都道府県が多く、特に都市部での傾向が顕著です。

(1)2025年の需要予測が現看護師数(2016年時点)を下回る都道府県
富山県、島根県、岡山県、山口県、香川県、愛媛県、佐賀県、熊本県、宮崎県、鹿児島県

(2)2025年の需要予測が現看護師数(2016年時点)を上回る主な都道府県
北海道、宮城県、茨城県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、京都府、大阪市、兵庫県、和歌山県、福岡県、沖縄県など

訪問看護や介護分野の労働環境整備が課題

看護師の需要と供給のバランスについては、「働く場」も大きな課題です。特に高齢化や地域医療構想実現に伴う病床機能分化や連携の推進で、今後は訪問看護や介護分野でのニーズが大幅に増えることが見込まれます。

病院や診療所では現在の看護師数に対して2025年に必要な看護師数は微増となる見込みですが、訪問看護では2016年の4.7万人に対して2025年には12~13万人が必要と予測されています。介護分野でも2016年の15万人から2025年の19~21万人にまで、約1.4倍増が必要となっています。
大幅な人員増加が求められる分野に対しては、国の施策も含めてさまざまな対策が打ち出されていくものとみられます。

訪問看護は、病院のように医師やほかの看護師が近くにいて相談できる環境ではないこと、医療機器が整備されている環境にないことが大きなハードルといわれ、経験が浅い看護師にとって選択肢になりにくい現状があります。
労働環境の整備に加え、ICTの活用や訪問看護師の研修制度などを確立していくことで、新卒看護師を含む若い看護師が訪問看護に進みやすい環境をつくることもひとつの対策でしょう。

一方で訪問看護に関心がある看護師にとっては、労働環境の整備や教育制度などが充実されることで、キャリアを考える後押しや新たなステップへと進みやすくなるのではないでしょうか。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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参考

日本看護協会:平成29年看護関係統計資料集

厚生労働省:医療従事者の需給に関する検討会看護職員需給分科会中間とりまとめ

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