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地域によっては「非常に多い」2018年花粉症の飛散情報

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今年の冬は寒波の影響で例年より気温が低くなることが見込まれていますが、風邪やインフルエンザ対策とともに、春を迎えるにあたって気になるのが花粉症。今年の飛散状況はどのように見込まれているのでしょうか。根治療法として近年注目の「アレルゲン免疫療法」の基礎知識とともにご紹介します。

花粉症の約7割はスギ花粉が原因

いまや花粉症は“国民病”と呼ばれるなど、通年でその症状に悩む人が増えています。なかでもスギ林は国土の12%を占めており、その花粉が飛散する時期には多くの人が目のかゆみや鼻水、くしゃみなどのアレルギー症状を訴えます。
例年、スギ花粉が多く飛散するのは3月から5月の連休にかけてで、同時期にハンノキ属やヒノキ、シラカンバ属などの花粉も飛散します。北海道ではシラカンバ属が多いなど、地域による特徴もあるので、住まいの地域にはどのような原因植物があるのかを知っておくと対策もとりやすいでしょう。
また、花粉症の症状に影響をもたらすのは、花粉の飛散量だけではありません。生活リズムが乱れている人やストレス過多な人は、免疫機能が低下してアレルギー反応が起こりやすいといわれています。アルコールは血管拡張作用があり、鼻づまりや目の充血などの症状が強くなるため、飲み過ぎて症状が悪化しないよう、この時期は特に注意しましょう。

飛散量は例年並みの予測も今後に注意

日本気象協会の発表によれば、2018年の花粉飛散は2月上旬からで、九州、中国、四国、東海、関東地方の一部から始まると見込まれています。
スギとヒノキ(北海道はシラカンバ属)の飛散量は例年並みと予測されていますが、2017年シーズンと比べて東北地方の太平洋側や首都圏、近畿、中国、四国の一部では、「非常に多い」と見込まれています。逆に前シーズンと比べて「少ない」と予測されているのが、シラカンバ属の花粉が多い北海道、中国と九州の一部地域で、ほかは前シーズン並みと考えてよいでしょう。
花粉の飛散量は前年の夏の気象条件が大きく影響するといわれており、猛暑で雨が少ないと雄花が成長しやすく、冬に寒い日が続くとスギが3月以降に急激に成長して花粉を大量に放出します。2017年の夏は冷夏でしたが、冬が寒波などの影響で寒くなると飛散量に影響します。今後の予測に注目しましょう。

花粉症の治療は症状が出る前に

花粉症の症状は人によって程度が異なり、軽症の場合には経口のアレルギー治療薬でコントロールができます。しかし、中等症以上では経口アレルギー治療薬や鼻噴霧用ステロイド薬に加えてアレルゲン免疫療法を通年で実施したり、凝固手術が行われたりすることもあります。
花粉症の治療にとって重要なのは、症状を緩和することによってQOLの低下を防ぐことです。花粉症の症状が出る前から適切に薬剤を使うことで、飛散時期を乗り切ることも可能です。
また、花粉症の根治療法であるアレルゲン免疫療法は、花粉の抽出液を投与することで、花粉抗原の防御機能を獲得する方法です。効果が高いことで重症患者さんのQOL向上が期待される治療法ですが、2年以上の継続が必要です。
アレルゲン免疫療法には、皮下注射で行う皮下免疫療法と舌下免疫療法があります。舌下免疫療法は注射と異なり痛みがなく、通院回数が少なくて済むなどのメリットがありますが、毎日の舌下が必要で、自己管理ができる患者さんに限られます。看護師は、その指導を担うことも多く、治療法を理解して患者さんの生活に合わせた投与管理の指導などを行うことが求められます
現在もよりQOLを維持できる花粉症の治療についての研究が進められており、今後も新しい治療法が出てくることが見込まれます。セルフケアとその人に合った治療を上手に組み合わせて、憂鬱な花粉症の季節を乗り切りたいものです。

参考
厚生労働省:的確な花粉症の治療のために(第2版)
厚生労働省:花粉症の疫学と治療そしてセルフケア
日本気象協会:2018年春の花粉飛散予測(第2報)

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