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飯田恭子先生の 「明日使える」ナースのための英語Lesson 第4回 問診の基本その3 患者の不安に理解を示す問診のポイント

医療英語 > ナースのための英語Lesson

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 看護師が行う問診では、患者さんが心情を吐露することも多く、つらい気持ちに対して共感し、理解を示すことが大切です。こうすることで、患者さんの心が落ち着き、すっきりすることもあります。

 今回は、不安を訴える患者さんに対して、共感を示すコミュニケーションのポイントを紹介します。

【今回の場面】

急に気力が低下して食欲もなく、不安を感じている外国人患者さんが来院。異国の地で生活する患者さんの気持ちに寄り添いながら、診察前の問診にあたる。

〈会話例〉

ホワット シンプトムズ ドゥ ユー ハヴ
What symptoms do you have?
どんな症状がありますか?

アイ フィール スラギッシュ
I feel sluggish,
アンド アイ ハヴ ア プア アパタイト
and I have a poor appetite.
何となくだるくて食欲もありません。

ホェン ディド ユー ファースト エクスペリエンス ザ シンプトムズ
When did you first experience the symptoms?
症状はいつからはじまりましたか?

ア フュー ウイークス アゴー
A few weeks ago.
数週間前です。

イット マスト ビー ハード
It must be hard.
それは、おつらいですね。

ドゥ ユー ハヴ エニイ アザー シンプトムズ
Do you have any other symptoms?
ほかに症状はありますか?

トーキング トウー ピープル イズ アン エフォート
Talking to people is an effort.
人と話すのがおっくうです。

アイ ドント ウオント トゥ ゴー トゥ ワーク
I don’t want to go to work.
仕事に行きたくありません。

アイ ノウ ユー アー ハヴィング ア ディフィカルト タイム
I know you are having a difficult time.
今は、おつらい時ですよね。

アイ フィール アンイーズィ アバウト ザ フューチャー
I feel uneasy about the future.
先のことが不安なのです。

イン ホワット シチュエーション ドウー ユー フィール ザット ウエイ
In what situation do you feel that way?
どんなときにそう思いますか?

ビフォー ゴーイング トウー ベッド
Before going to bed,
フォー インスタンス
for instance.
寝る前などに考えてしまいます。

ドゥ ユー ウェイク アップ イン ザ ミドル オブ ザ ナイト
Do you wake up in the middle of the night?
夜中に目が覚めますか?

イエス
Yes.
アイ キャーント ストップ シンキング アバウト シングス
I can’t stop thinking about things.
はい。つい色々な事を考えてしまいます。

アイ ビカム ヴェリー アンキシャス イン ザ フォーリン カントリー
I become very anxious in the foreign country.
異国の地でとても不安です。

アイ アンダースタンド ハウ ユー フィール
I understand how you feel.
お気持ちよくわかります。

イズ ゼア エニシング ユード ライク トゥ アドド
Is there anything you’d like to add?
他に何かおっしゃりたいことはありますか?

サムタイム アイ ハヴ ア ハート パルピテーション
Sometime, I have a heart palpitation.
ときどき心臓の動悸を感じます。

アイ シー
I see.
わかりました。
プリーズ ウェイト ア モーメント
Please wait a moment.
少々お待ちください。

ザ ドクター ウィル ビー ウィズ ユー ショートリー
The doctor will be with you shortly.
すぐに医師が診てくれますよ。

ポイント1:心の状況や睡眠に関わる表現

 患者さんが訴える症状にはさまざまなものがありますが、日常生活に支障をきたす精神的な変化や睡眠の状況を確認することは患者さんの心身の状態を知る大きな手がかりとなります。患者さんから症状を引き出すために、具体的な聞き取りを重ねることが重要です。

■精神的な症状の表現
 シンキング オフゥン アバウト スイサイド
・thinking often about suicide
 死ぬことをよく考えます

 フィーリング ギルティ フォー ノー リーズン
・feeling guilty for no reason
 理由もなく罪悪感を持つ

 ハヴィング ジェネラル アングズアィアティ
・having general anxiety
 漠然とした不安がある

 フィーリング デプレッスド
・feeling depressed
 気分が落ち込む

 精神的な状態は、患者さんの感じ方によって表現がさまざまです。少しずつマスターしていきましょう。

ポイント2:プラスαで患者さんとの信頼関係を構築

 自分の置かれた状況、症状に対して不安を訴える患者さんへの対応は、今回の会話例のような外来だけでなく、入院、手術、その他の治療などさまざまな場面でみられます。

 そんなときに看護師の一言が患者さんを安心させ、看護師への信頼へとつながっていきます。

 紹介した会話例のなかにも出てきたIt must be hard.イット マスト ビー ハードI understand how you feel.アイ アンダースタンド ハウ ユー フィール I knowアイ ノウ you are having aユー アー ハヴィング ア difficult timeディフィカルト タイム. はいずれも相手のつらい気持ちへの理解を示すもので、このほかにもIt must be difficult.イット マスト ビー ディフィカルトなどがあります。difficultは、達成するのが「困難、難しい」という意味に加え、耐えるのが「つらい、苦しい」などの意味もあります。

 また、看護師からの質問だけでは、患者さんの言いたいことすべてが聞き取れないことも少なくありません。言い残しがないかどうかを尋ねるときには、Isイズ thereゼア anythingエニイシング you’dユード likeライク toトゥ addアッド? やIsイズ thereゼア anythingエニシング youユー forgotフォーガット toトウ sayセイ? を使いましょう。そのほかの患者さんの症状、訴えも拾い上げることができます。

今回紹介した会話の用語解説

appetiteアパタイト 食欲
一般的には食欲などの肉体的な欲求のことをいいますが、精神的な欲求が含まれることもあります。食欲を増進させるもの(食前酒や前菜)をappetizerアパタイザーといいます。

effortエフォート 骨折り、奮闘、努力
an effort to talkは、「話をするために骨を折る、努力する」という意味。

middle of the nightミドル オブ ザ ナイト 夜中
※夜明け=daybreak


 今回は急に気力が低下して食欲もなく、不安を感じている患者さんの問診の場面を紹介しました。異国の地で、先々の不安を抱えてよく眠れず、仕事への意欲も低下していることがわかりました。特に外国人の患者さんの場合、言語や文化の異なる国での生活でストレスを抱えるケースが少なくありません。気持ちに寄り添えるように共感の表現を覚えておきましょう。

(コラム)発作を表す用語いろいろ~attackの使い方~

「ハートアタックは午前3時に起こりました」
「今朝の外来はアストマのアタック患者さん多いですね。急に冷えたからでしょうか?」

日常の医療現場ではしばしばこんな会話があるようです。

 ハートアタック(heart attack)は心臓発作、アストマは、asthmaアズマ(喘息)の略で、asthmatic attackアズマティック アタックは喘息発作を指します。

 また、米国では心臓発作のheart attackとの対比で、脳卒中をbrain attackと表現することもあります。

 このほかにも発作を表す単語にfitフィットseizureシージャーspasmスパズムなどがあります。

 fitは、形容詞の場合「健康な」という意味がありますが、名詞では「発作、けいれん、さしこみ」などの意味があります。an epilepticエピレプティック fit(=てんかん発作)、a fit of coughing(=発作的な咳き込み)などの使い方をします。

 seizureは「急につかまる」「捕らえられる」という意味があり、医療現場では、an epileptic seizure(=epileptic fitと同じてんかん発作の意)など、病気の「発作」を表します。

 spasmは、「けいれん、発作」などの意味があり、spasm of the stomach(=胃けいれん)、spasm of coughing(=発作的な咳き込み)など、発作的に起こるけいれんの症状を表すときに使います。


監修:飯田恭子
AFS8期生。神戸女学院大学英文学科卒業、東京大学理科Ⅱ類から医学部保健学科、同大学院博士課程修了。保健学博士。東京都立保健科学大学大学院教授を経て、現在、首都大学東京名誉教授、日本医療科学大学保健医療学部長を務める。
主な著書:「カレントメディカルイングリッシュ」「カタカナでわかる医療英単語」(医学書院)、「ナースのための早引き看護用語・略語ハンドブック」「早引き看護・カルテ用語事典」(ナツメ社)など

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