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看護あるある手技Q&A 陰部洗浄

仕事に役立つ看護手技 > 生活介助・ケア 編

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ベッド上で患者さんの陰部洗浄を行う場合、どのようなポイントに注意すればいいでしょうか?

患者さんの状態を観察しながら、全身清拭では得られにくい陰部の清潔保持を図りましょう。膀胱留置カテーテルがある場合は、特に逆行性の尿路感染症に要注意!

リコ:陰部洗浄を行うときは、どうもあたふたしてしまって、かえって不手際で時間がかかることもあります・・・。

ヨシミ:さっさと済ませればいいわけではなく、患者さんへの配慮を示しながら手際良く、というのが理想よね。ポイントを見ていきましょう。

陰部洗浄時の配慮と観察のポイント

入浴やシャワー浴が許可されていない患者さんや、全身状態が低下してベッドを離れられない患者さんでは、看護師が陰部洗浄をすることになるわ。もちろん、自分でできる患者さんには自分でやってもらうのが原則だけれど、全介助が必要な患者さんもいるわね。

尿道や肛門周囲に付着した排泄物や汗などの分泌物、ほこりなどの汚れを取り除くことで、単に清潔になるというだけでなく、皮膚や粘膜の防御機能を保ったり、新陳代謝を促進させたりする効果も期待できるのよ。陰部という複雑な構造をした部位では、こうした効果を清拭だけで得ることは難しいのね。

陰部洗浄の頻度は、患者さんの状態によって、また施設ごとの取り決めによって異なるけれど、おむつをしている患者さんならおむつ交換ごとにやるケースが多いと思うわ。ベッド上でも差し込み式便器を使うことなく、洗浄に使う水分を使用済みのおむつで受け止めることができるからね。

陰部洗浄の手順や方法は学生時代から学んでいるはずだけれど、看護師にはプロとしての心遣いが必要よ。例えば、患者さんが恥ずかしいだろうと思って、寝衣を中途半端に下げて陰部洗浄する学生さんがいるけれど、これは間違った配慮なのね。お湯で寝衣が濡れてしまい、かえって不快な思いをさせてしまうことになるわ。

また、洗浄後に早く陰部をしまわなきゃと焦って、十分に水分を拭き取らずに寝衣を上げてしまう学生さんもいるけれど、これは患者さんにとって不快であるばかりか細菌繁殖にもつながるので注意が必要ね。

それから、洗浄に使うお湯の温度は38~39℃がベストだけれど、特に冬場は手際良く進めないとみるみる温度が下がってしまうわ。お湯がぬるくなれば快適さに影響するのはもちろん、尿意や便意が引き起こされることもあるのよ。

なお、陰部洗浄の際は、普段は確認しにくい陰部周囲の皮膚の状態を見る絶好のチャンスよ。表皮剥離、び爛、褥瘡などがないか、この機会にチェックしておきましょう。同時に、患者さんの精神状態も見るべきよ。例えば、高齢の患者さんの場合、自己の清潔に対する意識が低かったり、羞恥心がうかがえなかったりする様子から、認知症の初期症状が疑われるケースもあるの。

膀胱留置カテーテルが入っているケースでは?

膀胱留置カテーテルが入っている患者さんでは、陰部洗浄の際、カテーテルを不用意に動かすことで尿道の損傷を招かないように注意が必要よ。特に男性では尿動口の損傷を起こしやすいから、カテーテルだけ・陰茎だけを持たず、両方を同時に持って動かすようにすることね。

また、膀胱留置カテーテルを固定するテープのためスキントラブルのリスクが高くなっているから、陰部洗浄の機会に固定部の皮膚をよく観察しておきましょう。洗浄を終えてテープを貼り直すときは、前回とは違った場所で固定することも、スキントラブルのリスクを下げるテクニックよ。

それから、膀胱留置カテーテルが入っている場合は、尿路感染症のリスクを高めないように注意が必要ね。陰部洗浄の際に不用意にカテーテルの接続を外すと、それだけで尿路感染症のリスクは高まってしまうから、できるだけ閉鎖環境を保つようにしましょう。やむを得ず接続を外す場合は、清潔操作で行うべきね。

また、膀胱留置カテーテルが入った状態では洗浄に使った石けんの洗い残しが起こりやすくなるけれど、石けん成分の残留は感染の温床になるから十分にお湯ですすぐよう心がけてね。


陰部を露出してもらうだけに、どうしても焦ってしまうところがありますね。それが不十分な水分の拭き取りや石けんの洗い残しにつながるとしたら、気をつけなきゃ。

そうね。「平常心で、手際良く」を心がけましょう!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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