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退院後の療養生活環境を整える退院調整看護師

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退院支援の体制強化、2016年の診療報酬改定で高評価

 4月に改定される診療報酬のなかで、これまでの「退院調整加算」が「退院支援加算」に変更され、大きく見直されることが明らかになりました。
 これまでの退院調整加算は、入院日数に応じて点数が異なりました。入院早期から退院困難な患者を抽出して、策定した退院支援計画に基づいて退院させた場合に算定できるというものです。しかし今回の改定で「退院支援加算」は、入院日数にかかわらず、その施設基準や体制を整備した場合、算定が可能となっています。
 退院支援加算は下記の3種類が設けられており、いずれも入院日数による評価は廃止されました。

退院支援加算1 今回新設
退院支援加算2 従来の退院調整加算を組み替え
退院支援加算3 従来の新生児特定集中治療室退院調整加算を組み替え

1が今回新設されたもので、一般病棟では600点、療養病棟の場合は1,200点となります。この退院支援加算1を算定するには、

  • 現行の退院調整加算の施設基準を満たす
  • 退院支援・地域連携の専門看護師・社会福祉士を2病棟に1名以上配置する
  • 連携先の医療機関や介護事業者の職員と退院支援・地域連携職員が一定回数以上面会し、転院・退院体制の情報共有を行う

などの要件があります。専任の退院調整看護師を配置する病院は増えていますが、今回の改定でより退院調整看護師のニーズが高まってくるものとみられます。

退院調整看護師の役割とは?

 入院期間が短縮するなかで、退院後の生活に不安を感じる患者さんは少なくありません。そんななか、在宅でも安心して療養生活が継続できるように、また家族がその受け入れによって大きな負担を抱えないように、その人に合った地域の社会資源、人的資源を活用できる体制を整えるのが退院調整看護師です。
 特に高齢者が増加し、経済的あるいは介護上の問題を抱える人が増えてくるなど、在宅への移行については課題が複雑化しています。在宅に戻れるのかどうか、戻れる場合には、どのような医療・介護・福祉サービスが必要かなどの課題を抽出して、退院調整の計画を立案し、実施していきます。主治医や病棟看護師、MSW、リハビリテーションスタッフなど、関連するスタッフとカンファレンスを開き、情報を共有します。そのうえで地域での受け皿となるケアマネジャー、訪問看護師などにもカンファレンスに参加してもらうなどして、在宅にケアをつないでいきます。

退院調整看護師に求められる能力

 退院調整は、対象となる患者さんが入院したときから始まっています。入院前から介護サービスを受けていた患者さんの場合には、ケアマネジャーから情報を収集し、主治医や病棟看護師と共有します。さらに退院が決まった段階でケアマネジャーに情報を伝えて、調整を進めていきます。入院前と退院後では必要となるサービスが変わることもあるため、MSWと相談し、必要なサービスを検討します。
 そのため、退院調整看護師には地域の医療・介護・福祉サービスの知識、地域での受け入れ先となる介護施設や訪問看護事業者と顔の見える連携が求められます。退院後の生活に不安を感じている家族に話をし、その不安を取り除くことも重要な役割でしょう。地域に積極的に出ていき、情報を集められること、院内外の医療従事者と十分なコミュニケーションをはかれる人材であることが求められます

退院調整看護師になるには

 退院調整看護師になるための特別な資格はありませんが、各県の看護協会や全国訪問看護事業協会などで退院支援看護師の養成研修などを開催しています。また、在宅に戻った後の生活をふまえた支援が求められるため、訪問看護認定看護師の資格を持つ看護師が、専従の退院調整看護師として活躍している病院もあります。
 今後ますます需要が高まる退院調整看護師。退院後のその先を見据え、地域で最期までその人らしく生活ができるためのサポートをする重要な役割であり、やりがいのある仕事です。興味がある人はぜひ研修に参加してみてはいかがでしょうか。

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