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輸液ポンプの流量異常、原因と対応は?

仕事に役立つ看護手技 > 注射・点滴 編

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輸液ポンプを正しく設定しても、その通りに輸液が流れないケースもあるそうですが、どう対応すればいいですか?

チューブや点滴プローブの状態を確認して、流量異常を起こさないように注意しましょう。

リコ:輸液ポンプを使えば正確に投与できるという安心感がありますね。でも、設定通りに投与されないケースもあると聞きました。本当ですか?

ヨシミ:機械がすべての状況に対応できるわけじゃないから、過信は禁物よ。どんな場面でトラブルに繋がるのか、今回は「流出異常」に注目して考えてみましょう。

流出異常があれば、まずはチューブの確認!

輸液を所定の時間内で投与したい、薬剤の血中濃度を一定に保つため安定した投与量を維持したいといったとき、輸液ポンプは便利よね。手動では難しい微量の投与も簡単にできるわ。ただ、ここにも医療事故やヒヤリハットのリスクは潜んでいるから、患者さんを危険に曝さないよう気をつけていきましょう。

「流量」と「予定量」を逆にセットするというミスはありがちよね。「流量25mL/時、予定量500mL」とすべきところ「流量500mL/時、予定量25mL」とセットして、これが本当に流れてしまったら大変だわ。もっとも、この場合は数値の表示が点滅してアラームが鳴るから、実際に患者さんに投与されることはないけどね。

一方、設定する数値のケタ数を間違えることは、患者さんを実際の危険に曝すミスだから、細心の注意が必要よ。「流量50mL/時」とすべきところ「流量500mL/時」と入力してしまっても、投与する輸液の総量が500mLや1,000mLだったらアラームが鳴らないから。「看護師の頭の中で」アラームを鳴らさなきゃダメということね。

では、設定は間違えていないのに、その通りに輸液が投与されないというのはどういうケースかしら? この流量異常の原因として考えられるのは、チューブが正しくセットされていないことね。チューブがセットすべき部分から外れている場合はもちろん、少し浮いているだけでも正常に流れないおそれがあるわ。アラームが鳴ったら一度チューブを外し、セットし直してみましょう。それでもアラームが止まらなければ、もしかしたらチューブ自体に変なクセがついてしまっているのかもしれないわ。そのときは、位置を少なくとも5~10cmずらして再度セットするか、新しいチューブに交換するなどして対応しましょう。

ちなみに、輸液ポンプに用いるチューブは、弾力性や自己拡張性に優れる専用のものを使わなきゃダメよ。見た目的には大差ないようでも、普通のチューブを使うと流量に誤差が出るおそれがあるわ。

点滴プローブにも要注意!

もう1つ確認したいのが点滴プローブね。点滴プローブは点滴筒に装着して滴下数をカウントするもので、これが異常を検知したらアラームが鳴る仕組みになっているの。この点滴プローブの設置ミスによって、流出異常のアラームが鳴ることもあるわ。

具体的には、プローブの位置が点滴筒の上部でありすぎると、薬液の垂れ下がりをカウントしてしまい、実際の投与量が少なくなるケースがあるの。逆に、点滴筒の下部でありすぎても、薬液の跳ね返りをカウントしてしまい、実際の投与量が少なくなるおそれがあるわ。プローブを設置する位置に自信が持てないなら、一度先輩に確認してもらうといいわね。

過少投与だけでなく過量投与にも注意が必要よ。
例えば、点滴筒に水滴や曇りが生じたり、プローブに直射日光が当たっていたりするケースでは、正しく滴下数をカウントできず、投与量が予定より多くなることがあるわ。アラームが鳴ったときは、これらの点も注意して確認しましょう。

流量異常の原因と対応は整理できたかしら? 最後に、とても件数の多いヒヤリハットを紹介しておくわ。それは、アラームが鳴って対処する際、クレンメを閉じないことで急速注入が起こってしまうというものよ。特にポンプを開けてチューブを外すときは、何よりもまずクレンメを閉めることを心がけてね。ポンプに「クレンメ確認!」などとシールを貼って目立たせてもいいぐらいよ。


流出異常は、さまざまなパターンで起こりうるものなんですね。

結局は、機械任せにせず人間の目で確認することが大切なのよ。指さし・声出し確認に加えて、輸液がスタートしてからも定期的にベッドサイドで状況確認することを忘れないでね。

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