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クイズで学ぶ看護手技 車椅子の安全な移乗・移送のポイントは?

仕事に役立つ看護手技 > 生活介助・ケア 編

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車椅子に関しても様々な事故につながる可能性があり、看護師がリスク回避に努めることが必要ですね。

車椅子の乗り方・降り方を含め、リスク回避のポイントはたくさんあるわ。

Question1:車椅子のフットレストの使用について正しいのはどれ?

1.小柄な患者が車椅子に乗りやすいように、下げた状態のフットレストを踏み台にして乗ってもらった。
2.足の長い患者から「足が窮屈」と言われたため、フットレストを使用せず移送した。
3.右片麻痺のある患者を車椅子に座らせた後、本人の左手で右足を持ち上げてフットレストに乗せてもらった。

子どもが車椅子に乗るときなどは、フットレストを踏み台にすると乗りやすそうな気がしますね。

Answer 3

解説
車椅子に乗っている間は、必ずフットレストに足を乗せてもらいます。
足がフットレストに乗っていると、座位の姿勢が安定して身体が崩れてくるのを防ぐことができるからです。
車椅子に乗るときは、フットレストを上げて安全に動ける範囲を広く確保します。
選択肢3は片麻痺がある患者さんですから、フットレストに足を乗せることを介助者が助けてもかまいませんが、残存機能を維持する観点からは、無理のない範囲で、できることは自分でやってもらうことも看護だといえるでしょう。
選択肢1のようにフットレストを踏み台にすると、その勢いで車椅子が跳ね上がり、思わぬ事故につながるおそれがあります。
選択肢2のような場合には、患者さんの体格に合わせてフットレストの高さを微調整し、座位の姿勢を保てるようにしましょう。

Question2:右手に麻痺がある患者の車椅子移乗時、看護師のサポートとして誤っているのはどれ?

1.患者の身体を持ち上げるとき、本人に聞こえるように「1、2、3」と声かけしながら行った。
2.ベッドから車椅子へ移乗しやすいように、車椅子をセットした側のベッド柵(頭側・足側の両方)を下げて動きやすいスペースを確保した。
3.患者から見てベッドの左側に車椅子を置いた。

ええと、患者さんが車椅子に移りやすいようにするにはどうしたら・・・。

Answer 2

解説
ベッドサイドにはオーバーテーブルや点滴ライン、電源コードなど多くのものがあるため、転倒・転落を招かないように周囲の環境を整えることが必要です。
ただし、移乗しやすくなるからといって、移乗する側のベッド柵を全部下げてしまうのは逆に危険です。
設問の患者さんは右手に麻痺があるので、移乗時に患者さんから見てベッドの左側に座ってもらうことになりますが、このときは足側のベッド柵を下ろし、頭側のベッド柵は上げておきます。
頭側のベッド柵は、移乗時に患者さんが左手でつかまって身体を支える助けになるからです。
ただし、介助者が2人いて高い安全性が確保されている場合は、全部のベッド柵を下げてもよいでしょう。
選択肢1の声かけは、患者さんの心の準備を整え、息を合わせてもらう合図になり、安全かつスムーズな移乗につながります。
脳梗塞の後遺症などで意思疎通が図れなかったり、耳が聴こえなったりする患者さんでも、介助者が呼吸を整えて移乗に力を注げるようにするため声を出すことが望ましいでしょう。
選択肢3については、右手に麻痺がある患者さんの場合、利き手を使って一緒に移乗動作をしてもらうため、患者さんから見てベッドの左側に車椅子をセットします(左手に麻痺がある場合は逆になります)。

Question3:車椅子で患者移送中の看護師の行動として正しいのはどれ?

1.廊下で主治医と出会い、短時間で済みそうな会話となった。その間、車椅子のハンドルを握っていたので、ブレーキはかけなかった。
2.ゆるやかな傾斜のスロープを下るとき、進行方向を向いたまま車椅子を押した。
3.車椅子に乗っている患者の腕が肘かけから外側にはみ出していたが、ぶつかりそうになったら引っ込めるだろうと思い、そのまま移送した。

介助者が車椅子をしっかりと持っているなら、あえてブレーキをかける必要はなさそうですね。

Answer 2

解説
スロープの傾斜の度合いにもよりますが、ゆるやかな下り坂のときは、進行方向を向いたままの前進で問題ないといえるでしょう。
一方、急な下り坂の場合は、車椅子が勢いよく坂を下って介助者が支えきれず、転倒・転落につながるおそれがあるため、後ろ向きに下るほうが安全なことも少なくありません。
ただし、後ろ向きでは介助者も患者さんも視界の見通しが悪くなり、それによる転倒・転落のリスクはあることに注意しましょう。
その場に他の医療スタッフや患者さんの家族がいるなら、サポートを頼んで2人で介助できれば安全性が高まります。
選択肢1については、短時間であっても停止するときや車椅子から離れるときは、ブレーキをかけることが必須です。いつ何が起きて車椅子が動き出してしまうか分からないからです。
選択肢3については、腕がはみ出していると、どこかにぶつかるリスクが高いことは言うまでもありません。
また、衣服(特にロングスカートなど)に関しても、大きく飛び出していると車椅子の主輪に巻き込まれるなどして事故につながるおそれがあります。


患者さんを安全に車椅子で移送するには、自動車や自転車のように「車椅子を運転している」という意識を持つ必要があるのかもしれませんね。

移乗するときも移送するときも、患者さんは自身の身体を全面的に介助者へ委ねているということを心しておきたいわね。

ナースフルでは働く看護師さんを応援しています。
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監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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