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看護あるある手技Q&A 血液検査の検査項目(血液一般検査編)

仕事に役立つ看護手技 > アセスメント・記録 編

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血液検査の検査項目はたくさんありますが、何をどこまで理解しておけばいいのでしょうか?

検査値が基準範囲より高いとき、あるいは低いとき、患者さんの体内で何が起こっているのか「見える」ようになるといいわね。

リコ:今さらな話で聞きづらいのですが、血液検査って検査項目が本当に多いですよね。
全体像をきちんと把握できているか不安になることがあります。

ヨシミ:看護師として血液検査のデータを正確に理解し、アセスメントにつなげることはとても重要よ。
血液検査にはいくつかの種類があるから、今回は血液一般検査についておさらいしてみましょう。

血液の「基礎情報」となる5項目

血液は人の体重のおよそ8%を占めるといわれており、その成分や組織を調べることで病気の有無や具合を判断したり、治療効果を判定したりすることができるの。
血液一般検査は「赤血球数」「ヘモグロビン」「ヘマトクリット」「白血球数」「血小板数」という基本的な項目について調べるものよ。
健康診断でおなじみだし、輸血の際の交差適合試験、血液疾患や炎症性疾患の診断やアセスメントの指標にも用いられるわね。
じゃあ、各項目の検査値が示唆する内容を基準値(基準範囲)()とともに見ていきましょう。

表 血液一般検査の検査項目と基準範囲

検査項目 基準範囲
赤血球数
(RBC)
男性:
430~567×104/µL
女性:
380~504×104/µL
ヘモグロビン
(Hb)
男性:
13.4~17.1g/dL
女性:
11.1~15.2 g/dL
ヘマトクリット
(Ht)
男性:
40.4~51.1%
女性:
35.6~45.4%
白血球数
(WBC)
男性:
3,900~9,700/µL
女性:
3,600~8,900/µL
血小板数
(Plt)
15~35×104/µL

●赤血球数(RBC)

末梢静脈血1µL当たりで、赤血球がいくつあるか示した数値よ。
赤血球が少ない状態では酸素の運搬能が低下するため、貧血が疑われるわね。
逆に、赤血球数が多くなりすぎる多血症(赤血球増加症)という状態もあって、血液がドロドロに濃くなることで血管が詰まりやすくなってしまうわ。

●ヘモグロビン(Hb)

ヘモグロビンは赤血球内の血色素(ヘムタンパク質)のことで、酸素の運搬や二酸化炭素の回収といった機能を担っているわ。
たとえ赤血球数が基準範囲内でも、ヘモグロビンが不足していれば貧血(鉄欠乏性貧血)を引き起こすことがあるのよ。

●ヘマトクリット(Ht)

ヘマトクリットは赤血球容積値とも呼ばれるもので、全血液に含まれる赤血球の容積の割合を意味しているの。
この数値が低ければ血液が「薄い」ということだから、いわゆる貧血(鉄欠乏性貧血)状態であることが分かるわ。
逆に、この数値が高ければ血液が「濃い」から、多血症や脱水が疑われるというわけね。

赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリットは、いずれも赤血球に関わる重要な検査値よ。
貧血の中には、鉄欠乏症貧血のように食生活で改善が図れるものもあれば、再生不良性貧血や白血病など悪性のものもあるわよね。
これら3つの検査値から平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)、平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)が算出でき、貧血の種類をおおよそ判断することができるのよ。
例えば、MCVの数値が高ければビタミンB12欠乏性貧血や葉酸欠乏性貧血、低ければ鉄欠乏性貧血といった具合ね。

●白血球数(WBC)

体内に侵入した異物から体を守るのが白血球の役割だから、白血球数が多ければ細菌やウイルス感染などによって体内に炎症が起こっていることを意味するわ。
つまり、この数値が高ければ炎症性疾患や感染症が疑われるということね。
白血病などで骨髄に異常が起こると、白血球数が急激に増加したり、逆に白血球を作る細胞の働きが低下して白血球数が減少したりするケースもあるわ。

●血小板数(Plt)

血小板には、出血時に血管の傷口を塞いだり、血液凝固を促進したりする働きがあるわね。
血小板が不足していると止血しにくく、逆に過剰だと血栓ができて脳梗塞や心筋梗塞を引き起こしやすくなってしまうわ。
この数値が高い場合は本態性血小板血症や慢性骨髄性白血病、低い場合は急性白血病や特発性血小板減少性紫斑病といった疾患が疑われるのよ。


赤血球や白血球といった基本的な成分を見るだけでも多くの情報を得られることが、あらためて分かりました。

得られた情報をどう解釈し、アセスメントに結び付けていくか。
それが看護師としての腕の見せどころね。

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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