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むせてしまって苦しいから粉薬を飲むのが嫌という患者さんがいます。何かしてあげられることはありませんか?

患者さんの状態に応じて薬の形態を変えるなど、他職種と連携しながら工夫してみましょう!

山下リコ ■山下リコ
ユリカモメ病院に勤める新人ナース。
伊集院よしみ ■伊集院よしみ
ユリカモメ病院に勤める看護師長で、山下リコの直属の上司。

リコ:最近受けもった患者さんなんですけど、嚥下状態があまり良くないせいか粉薬でむせてしまって・・・上手に飲んでもらう方法ってあるんでしょうか・・・

ヨシミ:患者さんの嚥下状態によって飲み込みにくい形態があるし、病状の変化も影響してくるから、まずは看護師として毎回のアセスメントを欠かさないことね。何も考えずに飲ませていてはダメよ。そのうえで、どのような工夫ができるか考えていきましょう。

リコ:例えば、どんな工夫がありますか?

薬は飲んでもらわなきゃ意味がない!

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粉薬の場合、粉が口の中に広がったときに気管内に入るなどして、むせてしまうことが多いわね。だから、オブラートに包んだり、トロミを付けたり、内服専用のゼリーなどを使ったりする方法はよく知られているわ。

そのほか、ヨーグルトやおかゆを乗せたスプーンに粉薬を振りかけて口腔内に入れる方法も一つね。ただ、この場合、薬効に影響する可能性のある食事では避けるべきだし、味が変わったと勘違いして食事を拒否されると困ってしまうから、患者さんや薬剤師との相談が必要ね。

粉薬というと漢方製剤も含まれるわね。粉状であることに加えて苦いからニガテという患者さんも多いけれど、あらかじめお湯に溶いておけば飲めるという人もいたわ。

どんな方法を使っても粉薬をうまく飲めないというときは、医師と相談して、効果が同じで形態が異なる薬に変えてもらうことも検討しましょう。例えば、解熱鎮痛薬のアセトアミノフェン(粉薬)をカロナール(錠剤)に変えるとかね。

錠剤の場合は一口に錠剤と言っても、粒の大きさが大きいものもあれば小さめのものもあるし、口腔内に入れただけで溶けていくものもあるわね。小さめの錠剤なら飲めるというなら、医師に依頼して成分量が同じになるように調整してもらうことも一つの方法よ。例えば、ステロイド5mg×1錠を飲んでいる患者さんなら、1mg×5錠に変更してもらうとか。もちろん、服用する錠剤の個数が増えると負担になることもあるから、患者さんと相談しながら決めるように。

逆に、たくさんは無理だけれど少しの錠剤なら飲めるというなら、1mg×5錠→5mg×1錠と変えてもいいわね。錠剤をいくつかまとめてオブラートに包んで飲む人もいたわ。

液体の薬の場合は、ほかの形態と比べて飲みにくさがないと思うけれど、嚥下状態が悪い患者さんにとってはむせやすいわよね。その場合は、トロミを付けたり、食事と一緒に口に入れたりするのも一つの方法ね。ただ、小さい子どもにも飲みやすいよう甘い味になっているものが多いから、おかゆなどの食事よりはゼリーやアイスクリームなどと一緒のほうが違和感は少なくなるわね。

こんなふうに、患者さんの状態に応じて飲みやすくなる工夫はいろいろと考えられるのよ。ただし、大前提として、薬効が減弱・増強しないように気をつけなければいけないわ。薬は飲んでもらってはじめて意味があるのだから、プロとしての配慮を見せていきましょう!

患者さんの姿勢も飲みやすさに影響する

薬を飲むときの患者さんの姿勢はどうかしら? 薬は食後に飲むことが多いと思うけれど、食事前にしっかりと姿勢を整えても、時間がたつと段々と崩れてくるのよね。姿勢が崩れた状態で飲んでもらおうとしても、うまく飲み込めないことがあるのは当然ね。

まずは姿勢を整え直して、少し首が前に倒れた前傾姿勢を取ると飲み込みやすくなるわよ。さらに、「お口に入れますよ」「せーの、ごっくん」などと声かけするのも効果アリね。

どんなに工夫をしても飲みにくい場合は、経口薬から点滴や座薬に切り替える方法もあるわ。薬をうまく飲めずむせたり誤嚥したりして肺炎になったら元も子もないものね。


いろいろな方法があると分かりました。看護師だけでなく、医師や薬剤師とも連携しながら方法を考えていくことも必要なんですね。

与薬の介助って、ただ飲ませればいいというものではないのよね。やり方によっては、患者さんが薬に対してニガテ意識を持ってしまうこともあって、そうなると治療にも影響しかねないわ。患者さんの苦痛を少しでも抑えられるような飲み方を見つけていきましょう!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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