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看護あるある手技Q&A 糖尿病ケア

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一口に「糖尿病ケア」と言っても、いろいろとやるべきことがあるようです。どんなことに気をつければいいでしょうか?

広範囲にわたる指導が必要になってくるから、患者さんの生活に応じて継続可能な方法を工夫しましょう。モチベーションをアップさせることも、看護師としての腕の見せどころよ!

リコ:糖尿病の患者さんに指導をしているんですけど、内容が多くて全部を覚えきれないみたいなんです。どうしたらいいでしょう?

ヨシミ:そうね。携行する必要があるものや、注意したい食品、生活習慣まで指導内容は多岐に渡るわね。どんなところに気を付ければ、患者さんが無理なく、忘れずに続けられるのか、方法を考えてみましょうか。

セルフケア継続のためには工夫が必要!

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低血糖は、文字通り血糖値が基準値を下回っている状態のこと。こうなると、強烈な空腹感、冷汗、震え、そわそわするといった低血糖症状が現れてくるから、ただちに血糖値を上げることが必要になってくるわ。

入院の患者さんに対しては、医師の指示通りに血糖値を測定後、その値に応じてブドウ糖を投与するのが一般的ね。外来の患者さんなら、アメやブドウ糖を常に携帯してもらって、必要に応じて補給するよう指導しましょう。糖尿病カードを携帯してもらうのも重要ね。これは「私は糖尿病です」と明記してあるカードで、低血糖発作を起こして意識を失ってしまっても、これを持っていれば周囲の理解がスムーズになって早めに対応してもらえるかもしれないわ。

一方、高血糖の場合は、口渇感、多飲、多尿といった症状が典型的ね。服薬を欠かさないことはもちろんだし、必要な人はインスリンの自己注射を毎回安全に行えるような指導が必要になってくるわ。

簡単ではないケースもあるわよ。例えば、I型糖尿病の患児、II型糖尿病のリウマチ患者さんがインスリンの自己注射を行うケースはどうかしら? 子どもなら、年齢によっては、お昼の給食の時間帯に学校で注射することになるのよ。それが難しいときは、医師と相談しながら治療状況に応じて調整し、可能なら朝と夜のみの注射にすると継続しやすいわね。また、リウマチの患者さんの場合は、手がこわばったり関節が拘縮したりして、細かい作業が難しいこともあるわ。家族にサポートしてもらったり、細かい作業が少しでも楽になるように補助具を使ったりするのも一つの工夫ね。

妊娠に伴って血糖値が高くなること(妊娠糖尿病)もあるから、妊婦さんに指導するケースも考えられるわね。つわりや体のだるさなどがあるなかで血糖コントロールの治療も進めなければならないし、胎児への影響を考えて不安が募ることもあるから精神的なケアも必要かもしれないわね。じっくりと話を聞くのもいいし、治療上の疑問があれば医師に相談できるよう橋渡しするのも看護師の役割よ。

食事や運動、睡眠までも気配りを!

食事に関しては、糖分を多く含む食材の説明(例:「コーンやかぼちゃなどの野菜にも糖分は多い!」)や、カロリーを摂りすぎない食事選択の工夫(例:「メロンパンやデニッシュよりは蒸しパンのほうがカロリーは低い!」「揚げドーナツではなく焼きドーナツを選ぶ!」)が指導できるといいわね。患者さんが実践しやすいように行動レベルで話をすることが大事だし、できたことはきちんと承認してモチベーションを維持できるよう働きかけることがポイントよ。

運動に関しても、モチベーションが保てるような指導方法が必要ね。例えば、それまで習慣がなかった人にあれこれ運動するよう言っても、実行に移すのは難しいでしょう。休日に散歩がてら家族でウォーキングしたり、駅などでエレベーターではなく階段を使うようにしたりと、できることから始めてもらうほうが効果的よ。

運動に関連して、適切な靴選びやフットケアの指導も必要かもしれないわ。糖尿病になると循環が悪くなるから、傷の治りが悪くなる場合があるわよ。足の大きさに合った靴を履いてもらい、けががないように生活してもらうことが大切ね。もちろん、けがをしてしまったときの適切な対応も指導しておかなきゃね。

そして、意外に思われるかもしれないけれど、睡眠も重要なの。睡眠が不足すると、レプチンという満腹感を感じるホルモンの分泌が低下するのよ。食べても食べても満腹感が得られないから、食べすぎの傾向になってしまうわ。また、睡眠によって、グレリンという食欲を増すホルモンの分泌が増えるのよ。良質な睡眠が十分にとれるように指導することも大事ね。


本当に盛りだくさんなんですね。それぞれ掘り下げて勉強していきたいと思いました。

どれくらい患者さんがセルフケアを実践できるようにさせてあげられるか、モチベーションのことも考えながら方法を工夫していくことが看護師としての腕の見せどころよっ。頑張って!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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