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看護系学会レポート 第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会

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高齢者や複数の合併症を抱える患者さんなどが増え、クリティカルケア領域はより複雑な状況下にある患者さんの安全確保が重要視されるようになっています。クリティカルケア領域の課題や取り組みなど、学術集会での主な講演をご紹介します。

テーマは「安全と安心を信頼に繋ぐ」

2018年6月30日~7月1日の2日間にわたり、東京都江戸川区のタワーホール船堀で開催された第14回日本クリティカルケア看護学会学術集会。全国から約2,020名と、多くのクリティカルケア看護に携わる看護師や医師が参加しました。

日本医科大学付属病院の佐藤憲明集会長は、集会のメインテーマにもなった「安全と安心を信頼に繋ぐ」と題した講演を行いました。過去の重大な医療事故の教訓から、安全管理への取り組みが強化されてきたことを紹介。特にクリティカルケア領域では、生命維持装置をはじめとする多様な医療機器を使用するため、その管理や取り扱いを徹底すること、さらに重症患者さんの管理に必要な知識や技術、多職種連携が求められていることを強調しました。

救急医療の現場における意思決定支援

クリティカルケア領域で注目度の高い話題としては、安全管理に加えて、終末期ケアがあります。特別講演では、「高度救命救急センターにおける終末期―看取りの場としての役割」と題して帝京大学医学部附属病院高度救命救急センターの三宅康史教授が講演。高齢者の救急搬送が増加するなか、救命救急センターで終末期ケアが必要となるケースが増えているそうです。

救命救急や集中治療においては、対象となる患者さんの多くは死が切迫した状態にあり、意思表示ができないケースも少なくありません。人工呼吸器などの生命維持装置によって「延命はできても救命がかなわない」と医学的に判断される場合、同大学では延命治療を終了することを選択肢のひとつとして家族に提示しています。講演では、家族が患者さん本人から延命治療についてどう考えていたのかを丹念に聞き取りながら、その推定意思を尊重し、家族にも考える時間をつくって多職種で検討する様子を映像で紹介。「救急医療の現場においても終末期をきちんと提供できます。それが家族、そして医療者の満足度につながります」と説明しました。

終末期ケアプラクティスガイドラインに寄せられる期待

クリティカルケア領域は生命を救う現場である一方で、“終末期となった患者さんに対してどのような看取りが提供できるのか”も、重要な課題として取り上げられるようになっています。

その取り組みのひとつとして、終末期ケア委員会による交流集会では、現在作成を進めている「クリティカルケア領域における終末期ケアプラクティスガイドライン(案)」のセッションが開かれました。本集会で初めてガイドラインの全体像が示され、構成や内容について担当委員から発表がありました。

参加者からはガイドラインに盛り込んでほしい内容や、ガイドライン案の文言についての意見が出されました。「終末期の患者さんに対し、家族との面会時間をどのように設定しているか」など、他施設での取り組みをすぐに臨床で役立てたいという看護師からの質問も多く寄せられました。委員からはそれぞれの施設での取り組みが示されるなど、活発な意見交換が行われました。

会場はセッション開始前から立ち見の聴講者も多くみられ、本ガイドラインに対する期待の大きさを感じさせるものとなりました。本集会で寄せられた意見を盛り込み、ガイドラインは2019年6月に完成し、第15回学術集会で発表される予定です。

このほか、タイムリーな話題を含む下記のテーマについて多くのセッションが組まれました。

  • 東京オリンピック・パラリンピックを控えた医療体制についての特別講演や教育講演
  • 大規模災害時の管理体制
  • クリティカルケアの現場から在宅へとつなぐ地域連携
  • 医療・介護・福祉全体で取り組みが進められている話題

2日間にわたる充実したプログラムで、参加者は多くの学びを得たのではないでしょうか。

第15回の学術集会は、2019年6月15~16日、大分大学医学部看護学科の清村紀子集会長のもと、「叡智とワザの化学反応~新たな時代をここから刻む~」をテーマに、別府国際コンベンションセンターB-Con Plazaで開催されます。

〈今後開催予定の主なクリティカルケア看護関連学術集会/研究会〉

  • 日本エンドオブライフケア学会第2回学術集会
    (9月15~16日:東京都千代田区)
  • 第20回日本救急看護学会学術集会
    (10月19~20日:和歌山市)
  • 第15回日本循環器看護学会学術集会
    (10月27~28日:大阪市)
  • 第46回日本救急医学会総会・学術集会
    (11月19~21日:横浜市)
  • 第13回医療の質・安全学会学術集会
    (11月24~25日:名古屋市)
  • 第34回日本環境感染学会総会・学術集会
    (2019年2月22~23日:神戸市)
  • 第46回日本集中治療医学会学術集会
    (2019年3月1~3日:京都市)
  • 第22回日本臨床救急医学会総会・学術集会
    (2019年5月30日~6月1日:和歌山市)
  • 第15会日本クリティカルケア看護学会学術集会
    (2019年6月15~16日:別府市)
  • 第41回日本呼吸療法医学会学術集会
    (2019年8月3~4日:大阪府)

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