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ペインスケールに基づく痛みのアセスメント

仕事に役立つ看護手技 > アセスメント・記録 編

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痛みのアセスメントをするとき、ペインスケールと実際の患者さんの様子が合致しないこともよくありますが、どのように記録すればいいですか?

患者さんの訴えを重視してペインスケールに基づいて経時的に記録し、治療やケアに役立てていきましょう!

リコ:痛みは主観的なものだから、それで患者さんがどの程度つらさを感じているのか、第三者がアセスメントすることって難しいですね。

ヨシミ:確かに、血液データみたいに数値で表すことはできないものね。
それでも、患者さんが感じる痛みというものは、本人の安楽にとってはもちろん、治療やケアを考えるうえでも重要な要素になるわよ。
人によって痛みの閾値が違うから、まあまあ我慢できる痛みもあれば、暴れたり叫んだりしてしまうほどの痛みもあるわね。
どうすれば医療者という第三者が患者さんの痛みを把握することができるのか、考えてみましょう。

ポイント(1):ペインスケールを活用する!

痛みの程度を測るために、さまざまなスケール(ペインスケール)が使われているわ。最も代表的なのはVisual Analogue Scale(VAS)で、両端に「痛みなし」「最悪の痛み」と記載された10cmの1本の直線を使って、そのときの痛みがどの辺りに該当するのか患者さん自身にチェックしてもらうの。その長さ(「痛みなし」からチェックまでの長さ)を経時的に記録しながら、痛みの程度の変化を見ていく方法よ。

あらかじめ1cm間隔でメモリを引いてあるNumerical Rating Scale(NRS)もあるわ。
厳密に痛みの程度を把握したいときにはVASのほうが適しているけれど、患者さんによってはどの辺りにチェックすればいいか悩みやすいのが難点かしら。
痛みがある状況で使いにくいスケールは逆効果だから、調子が良いときに患者さんと話し合ってどのスケールを使うのか相談するといいと思うわ。

ほかには、「悲しそうな顔」「つらそうな顔」「泣いている顔」などが描いてあって、そのときの心境に一致する顔を選んでもらうというフェイススケールもよく知られているわね。
これは数字より直感的に選びやすいメリットがあって、主に小児科で用いられているわ。

患者さんに「どのくらい痛いですか?」と質問しても、第三者に伝わるように言葉で説明することは難しいから、このようなスケールを使うほうが状態を共有しやすいというわけね。

ポイント(2):ありのままを記録する!

ペインスケールで痛みの程度を把握した後は、ほかの医療者にも分かるよう忘れずに記録しましょう。
その際、記録者の主観を差し挟むのはNGよ。

例えば、痛みの程度を“9”とチェックした患者さんがいたとしましょう。
でも、医療者の目から見て、患者さんの口調は穏やかで苦痛な表情も見られなかったとしたら・・・。
「本当に“9”なのかな? 私からすると“7”くらいに見えるけれど」と思うかもしれないわね。

だからといって“7”と記録してしまうと、その途端に客観的な(=記録者の主観を入れない)アセスメントではなくなってしまうわ。
「本当かな?」と思うことがあったとしても、患者さんからの情報は事実として受け止めて記録し、そのほかに気になる情報があれば、別途「穏やかな口調で苦痛な表情はない」などと追記しておけばいいのよ。

ポイント(3):記録を治療やケアに生かす!

患者さんから得られた情報を把握して、記録する。
それだけでは記録が積み重なっていくだけよね。
治療やケアに生かしてこそ、記録という情報が生きるのよ。

例えば、痛みの程度の増減に注目してみましょう。
夜間の痛みが落ち着いていて、朝になると痛みが強くなっているようであれば、夕食後に飲んだ痛み止めの効果が朝になって切れてきているのかもしれないわね。
であれば、夕食後ではなく就寝前に飲むという方法も検討できるでしょう。

あるいは、痛み止めを使った後、どのくらいの時間で痛みが軽減するかに注目してみましょう。
飲んでから1時間後に効果が出てくるのであれば、それに合わせて検査や清拭などのタイミングを調整できるでしょう。

単に痛みが強い/弱いということを知ればいいのではなく、その情報をさまざまなケアに生かしていく視点をもっておきたいものね。


なるほど。
経時的な痛みの記録が治療やケアに役立つ場面は、けっこう多そうですね。

そのように活用するためには、記録の客観性を保つことが大切よ。
今回のポイントを参考にして、質の高いケアをしていきましょう!

監修:医療法人社団航洋会 目黒通りハートクリニック 理事長/院長 安田洋先生

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