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早期発見・早期治療が重要 生活習慣病と認知症の深い関係

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高血圧と認知症―高血圧の人は脳血管性認知症リスクが3倍以上

 生活習慣病のひとつである高血圧は、加齢によって罹患率が高まり、また中年期に高血圧がある人は認知症のリスクが高くなることがわかっています。認知症には、アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型など、さまざまな種類がありますが、高血圧の人で特に注意が必要なのは脳血管性認知症です。高血圧は動脈硬化の要因となり、それが脳血管障害を引き起こす原因となるため、脳血管性認知症のリスクが高まります。ただし、高齢期になってから発症した高血圧の場合、そのリスクとなるかどうかははっきりとはわかっていません。
 高血圧は食事療法や運動療法などの生活習慣の見直しや、降圧剤の服用によってコントロールが可能です。認知症だけでなく、その他の生活習慣病の予防のためにも血圧の管理が重要となります。

糖尿病と認知症―アルツハイマー型、脳血管型ともにリスクが高まる糖尿病

 糖尿病は血管病変を引き起こす病気で、脳血管性認知症のリスクを高めるといわれています。しかしこれまでの疫学調査や臨床研究などから、脳血管性以上にアルツハイマー型認知症を合併する人が多いことがわかってきました。これは、糖尿病患者にはインスリン抵抗性と高インスリン血症がみられ、中枢神経系の低インスリン状態が起こるため、アルツハイマー型認知症の原因となる脳内へのβアミロイドの蓄積が促されることが理由と考えられています。
 βアミロイドは長年かけて蓄積されるため、若年時からの生活習慣が大きく影響します。糖尿病と診断された人だけでなく、血糖値が高めの状態が続く、いわゆる糖尿病予備群の人も高リスクだといわれています。

認知症発症によって食事や服薬管理が困難に

 慢性疾患である高血圧や糖尿病は継続的な管理が必要となります。特に高齢になると生活習慣病だけでなく、複数の病気を合併する人が増えるため、生活習慣の見直しや服薬管理が重要となります。しかし認知症の発症は、合併する他の病気の治療にも大きく影響します。
 認知症によって自己管理が困難になると、食事療法や運動療法の効果が見込みにくくなるだけでなく、内服薬の服用を忘れたり、インスリンの自己注射ができなくなったりと、治療に多大な影響を及ぼします。たとえば、糖尿病の管理が困難になると、網膜症で失明に至ったり、腎症が進んで透析導入となったり、神経障害による足の壊疽から切断に至るといった重篤な合併症を引き起こします。透析導入となった場合には週3日の通院が必要ですが、決まった日時の来院や、なぜ透析を受けなければならないかを忘れてしまうなどして、医療現場ではしばしばその対応に苦慮することもあるといわれています。失明や足の切断はQOLを大幅に低下させ、さらに認知症の合併によって在宅での介護が困難となることが少なくありません。
 高血圧や糖尿病などの生活習慣病の発症が早いほど、認知症を合併するリスクが高まることからも、早い時期から医師や看護師がそのリスクを説明し、生活指導を行うことが重要となります。また、生活習慣病の定期的な診察や生活指導を行うなかで、軽度認知機能障害や認知症の症状がみられた場合には、早めに専門医の診断・治療が受けられるように連携をはかることが求められます。

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