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災害現場などで活躍!災害看護専門看護師とは

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専門看護師の分野で遺伝看護専門看護師と同時に特定された災害看護専門看護師は、早ければ2017年度中にも誕生の見込みです。気象災害や地象災害といった自然災害だけでなく、人的災害など、予測の困難な災害時に専門的知識を持って実践にあたるスペシャリストとしての活躍が期待されています。

高まる災害看護の重要性

1995年の阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件を機に災害看護の重要性がクローズアップされるようになり、1998年には日本災害看護学会が設立されました。日本は海外に比べて自然災害が多く、気象庁によれば、2000~2009年までのマグニチュード6.0以上の地震をみると、その20%は日本で発生しています。地震だけでなく、台風や豪雨、豪雪、火山の噴火など、多くの自然災害が起こり、看護においてもその経験を活かした取り組みが進められてきました。
災害看護においては、日本看護協会による災害支援ナースや災害急性期に活動できるトレーニングを受けた災害派遣医療チーム(DMAT)、日本赤十字社による災害救護活動などが知られています。災害発生時には、速やかに現地入りして被災地での救護活動を行い、主に急性期の被災者支援やケアを行っています。
一方で、多くの大規模災害を経験するなかで、災害発生直後の急性期はもちろん、その後の中長期的な被災者へのケアの重要性、看護師の介入の必要性が指摘されてきました。精神看護や感染症対策、保健指導なども含めて災害看護は専門性の高い領域であり、現場での実践やその経験を伝えていくだけでなく、体系的な研究への取り組みも課題とされています。

災害への備え「減災」への取り組みも

災害はいつ起こるかわからず、想定外のことが起こるものです。しかし、過去の経験や研究をもとに被害を少なくする「減災」に平時から取り組むことはできます。つまり災害看護は、災害前から発生時、その後変化する被災者の環境や生活を見据えた長期的な支援を、継続的に行うことが重要なのです。
また、避難生活を続ける被災者に対しては、震災関連死の防止に向けて保健活動や口腔ケアなどの予防衛生への対応も求められます。被災地以外から支援に入る場合には、被災地の医療従事者への心理的サポートも欠かせません。
院内においても避難訓練の実施やマニュアルの整備を進めるとともに、地域での災害時の協力体制など、日ごろから顔の見える関係を築いておくことが重要といわれています。
こうした幅広い課題に対して、看護師だからこそできるきめ細やかなケアや看護師だけではできない他職種や行政との連携など、高い専門知識を持ちリーダーシップを発揮できる看護師が必要とされます。

実践だけでなく教育や研究分野で期待

今回新たに、災害時に必要な看護の知識を持ち、リーダーシップを発揮できる高い能力や、研究や教育の場でも活躍できる看護師を養成することを目的に分野特定されたのが、災害看護専門看護師です。急性期の救護活動が主な災害支援ナースやDMATと異なり、災害発生前から長期的な支援にまでその専門性を発揮することが求められます。
現在、災害看護専門看護師教育機関として日本看護系大学協議会が認定しているのは、次の教育機関です。

これらの大学院で教育課程を修了し、認定審査を受けることで災害看護専門看護師の資格を取得することができます。専門看護師として、実践だけでなくそこで生じた課題について丹念に研究を続け、エビデンスとして確立していくこと、またそれを次世代につなげていくことが専門看護師の大きな役割です。現在、国内では大規模地震が想定されている地域があり、災害看護の専門家育成は急務かつ継続的な課題であるといえます。早ければ2017年度中にも誕生の見込みで、その活躍が期待されます。

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